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「身だしなみ」で健康を表現する。

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食ジム」第136回は、

2024年12月15日(日)、

次のテーマで行なわれた。

(横浜市開港記念会館 11~18時)

座長 佐藤由起子さん

アドバイザー 影山なお子さん/大橋禄郎

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「健康環境」としての身だしなみを、

どう向上させていけばよいか。

(サブタイトル)

――「年相応」を考えがちな日本人の身だしなみを

抜き打ちチェック――

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進行プロットの冒頭に、

座長が「身だしなみ」の定義を示しておいてくださった。

さすがである。

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「身だしなみ」とは。

(広辞苑 第七版)

身のまわりについての心がけ。頭髪や衣服を整え、

ことばや態度をきちんとすること。

教養として、武芸・芸能などを身につけること。

また、それらの技芸。

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「身だしなみ」というコトバについて、

現代の日本人は、

「衣服を整えること」 

そして、せいぜい「髪の手入れ」程度に考えがちだが、

本来の意味は、「ことばや態度をきちんとすること」

「教養として、武芸・芸能などを身につけること」との記述がある。

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『広辞苑』のことだから、

昔にさかのぼって用例を調べているはずで、

したがって、「武芸」や「芸能などを身につけること」となる。

なんとなく武士の家庭が思い浮かぶ。

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ユニクロのダブダブ衣服を着て、

スマホをのぞき込みながら、

ズボンの裾で、駅の階段などを清掃してくれているお嬢さんに、

武芸(馬術、弓道)や芸能(歌や踊り)を……などと言っても、

通じるはずもない。

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定義はいかにも古いが、

興味深いのは、江戸時代(?)にも、

今日の「ライフスタイル」に相当する概念が

あったということ。

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「人間は外身ではなく中身だ」という人もいるが、

身だしなみには、バッチリ中身が現われるものである。

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何度でも言うが、

「ライフスタイル」は「生活習慣」と同義ではなく、

生き方、生きる姿勢のことである。

そして、「身だしなみ」も、

本来、「ことばや態度をきちんとすること」なのであって、

英語圏の「ライフスタイル」と根は同じに思える。

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今回は、身だしなみを「健康環境」という視点で

論じることになった。

とかく見逃されてきた「自分のもっとも身近な環境」

という視点。

さすがに、江戸時代の「身だしなみ」には、

ここまでの解釈はなかった。

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人には見えない肌着ながら、

無限と言えるほどの情報を持っていて

身につけている人に対してメッセージを送ってくる。

「買ったばかりの……

「思い出のある……

「大好きなオレンジ色」

「気合が入るフィット感」

「あの方にいただいた……

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身だしなみは、

他者の環境となる以前に、

自分の環境となって

いろいろの情報を送って来る。

思い入れのある肌着から喜びや幸福感、

自信や誇りが生まれたとすれば、

それが「健康環境」となって自身の健康度をあげてくれる。

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一般的に、栄養士は「控えめ」「おとなしい」「地味」

などのイメージがあるが(健康支援者全般に言えそうだが)、

食ジムでは、この点も話題にした。

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高校時代か中学時代か、

栄養士になろうと思った人は、

タイプとして、研究職や調理をする人、

お料理という創作に、美意識を感じていた人……

の可能性が高い。

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同じ健康支援者でも、

看護師や保健師ほどには

人と接する機会が多くはない職種が

自分には合っていると思った人……の可能性もある。

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そういう人にとっては、

「健康をカタチで示せ」と言われても、

「そんなの聞いていないよ」ということになるだろう。

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栄養学が、時代に追いつかなくなったのか、

ほんの一部の栄養士が、

時代の推移にピタリとついているだけのことなのか。

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すなわち、特定保健指導が制度化されて以来、

栄養学は、研究室や厨房に、

こもっているだけではすまなくなった。

多くの人と会って、健康支援を行なう業種が

日本中に広まった。

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そのことによって、

マジメ、おとなしい、控えめ、寡黙などは、

利点ばかりとは言えなくなった。

「健康をカタチで示せ」ということになった。

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時代はつねに動くものだから、

路線変更や方向転換は、あって当たり前。

コンバート(ポジション変更)は

野球などのスポーツの世界に限ったものではない。

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その変化に適応することこそが、

モチベーションであり、適応であり、進化である。

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かくして、

いま栄養士には、

「健康を全身でアピールできるタイプ」

であることが求められている。

迷惑に思う人も多かろうが、

結果としては、ご本人がいちばんの受益者となるだろう。

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「食ジム」136回では、

プロットの最後の4項目で

「〝身だしなみ〟で〝若さ〟や〝健康〟を

アピールするための50の法則」を

あげることになった。時間切れであげきれないところは、

大橋が考えることになった。

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以下、まずは必見の20数項目を。

*心身ともに医学的健康度が低くなく、

健康のカタチを理解して行動している。

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*表情が豊かであり、

1人街を歩くときも、ほほえみがある。

*姿勢がスッキリしている。

*発話力――相手に届く声、滑舌が明らか。

*歩き方がきれい。(× バタバタ ズルズル)

*下着もつねに更新してる。

*髪がいつも整っている。

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*メイクがスッキリ、明るい。

*コトバづかいが、ていねい、穏やか。

*正しい敬語を使う努力と習慣。

*TPOに合った服装――ゴミ捨てのときにもスッキリ。

*服装について一定の方向性を持っていて、

かつ、よりよい状態を保つために、

人と話し合ったりしている。

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*考え方が肯定的、建設的。

*「人生の意味」「人はいかにあるべきか」など、

 哲学的思考ができる。

*親しみやすさ、協調性がある。

*相手への心づかい、やさしさ。

*テーマ性のある人生観、使命感。

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*社会への参加意識、貢献意識。

*家庭、仕事以外にも居場所が複数ある。

 (予暇活動のグループなど)

*笑い合える仲間が複数いる。

*自分の方向性修正したり、話し合ったりする習慣がある。

*実行力、スピーディな仕事振り。

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*コミュニケーション力の強化と実践。

 (情報発信のバリエーション。

手書きの文字がキレイ。

話題が豊富。問いかけ力がある)

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*約束を守る。

*つねに予定がある。

*生涯続けられる予暇活動がある(趣味など)。


# by rocky-road | 2024-12-19 16:08 | 「食ジム」

 

「人生100年時代」のカタチ。

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2024年1117日(日)に開催された、

「食ジム」第135回についてのご報告。

(横浜/神奈川県立かながわ労働プラザ)

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テーマは、

人生100年時代。

いまから身につけておきたいライフスタイルとは。

座長/池田 麻理さん

アドバイザー/影山なお子さん 大橋

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進行プロットは以下のとおり。

1.65歳未満の人で、

「この人、100年型のライフスタイルだな」と

思わせてくれる(くれた)人をあげるとすれば……

(著名人も故人も含む)

2.事例から考える、人生を〝持て余し〟気味の人の

傾向と、その対策。

3.「わが心と体のメンテナンス」……こっそり大公開。

4.「人生100年時代」のライフスタイル――そのポイントを

いくつあげられるか……

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「人生100年時代」は、流行語のようになってきているが、

これは、今後、数十年は使われるだろうから、

けっして「流行語」では終わらないはず。

日本人の半数が100歳になる、なんていう時代は

まず来ないだろうから(断定ではなく推測)、

「人生100年」は、それこそ100年間くらいは

希求され続けることだろう。

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ちなみに、

私が生まれた1936年の日本人の平均寿命は

46.92歳、女49.96歳だったというから、

「人生50年」と言われながらも、

実際には、まだ「人生50年」にさえ

なってはいなかったのである。

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それを考えると、

「人生100年なんて、ありえねぇ~」と、

軽々しく断定してはいけない。

500年後の人に笑われたくなければ……

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さて「食ジム」、

まずは現状から学べ、ということで、

65歳未満で、

すでに「100年型」だな、と思われる人、

それとは反対に、

とてもそこまで「もたないな」(人生持て余し型)

と思われる事例発表があった。

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こういう場で、実名であげられる人は、

「いま、クシャミでもしているだろうか」と

ひそかに思って聞いていた。

先輩、学校や各種教室の先生、

サークルの仲間や先輩……

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そして、うれしいことに、身近なところ、

この「食ジム」に参加している人の名も

少なからずあげられた。


*行動力・企画力がある人。

*長期間、遠方から各種セミナーに通い続ける人

(生きる姿勢がよく、読経をする姿が思い浮かぶ)。

*3人の子育て中ながら、タフで、めげることなく、

パルマローザをはじめ、いろいろのイベントや旅に

子どもを連れてでも参加し続けている人。

*「夫」をあげる人もいた。サラリーマンだった夫が、

 「好きなことをこれからはやりたい」と、

 48歳のときに、介護の仕事に転職。

 転職して以来、

 「アメフト」(学生時代、選手だった)を再開したり、

 「バルーンアート」を学び、今では、

 セミプロとして、いろいろの組織から依頼をされたりするまでに。

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有名人では、

野村萬斎さん、伊集院静さん、

香川綾さんなどがあがった。

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意表を突いたのは「自分自身」をあげた人。

これは興味深い。

「人生100年、もつか(保つ)、もたないか」との推測は、

けっして自慢ではなく、

科学的分析と考えるべきだろう。

万人が、自身にこの問いかけをしてみるといい。

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さて、今度は反対に、

「100年はもたないな」と

思われる人の事例をあげるコーナー。

*スーパーマーケットの、レジから少し離れたところで、

妻を手伝うわけでもなく、ボーと突っ立って待っている夫、

*子育てや家事に参加しない夫。

*勉強会や研修会や友人知人からの誘いを、

 いつも「家族や子どものせい」にして出席しない人。

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当方、82歳で亡くなった、3歳上の兄には悪いが、

事例として紹介させてもらった。

*高度成長期の製薬会社社員。

仕事の話しかしない退屈男。

旅行経験もほとんどなく、

名古屋に住んでいるのに、

定年退職の記念旅行は伊勢志摩。

(それ、日帰りコースじゃない?)

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さて、「食ジム」3番目のテーマ。

「『わが心と体のメンテナンス』……こっそり大公開。」

このコーナーでは、さすがにみなさん、

いくらでも事例があげられる。

まさに、こうして「食ジム」で、14年間、135回、

話し合い続けていること!!

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そのほかを、ランダムにあげてみると、

*定期的に出かける居場所があること。

*定期的にマッサージを受けたり、サポートを受けたり。

*病気をしたことをきっかけに、

メールで数人宛に『週報』を書き始めたこと。

(レポーターの才能あり、とほめられたり)

1人の時間も楽しめること。

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*家族とは別の居場所があること。

*コーチを受け続けていること。

*次々とサークルのスケジュールを立案する日々。

*病院への定期的通院。

*スポーツ習慣(水泳 マラソン ヨガ……

*海への旅を60年間持続中。

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最後に、大橋が担当することになった

「人生100年時代のライフスタイルのポイント」を

これもランダムにあげておこう。

(健康の6大要素――栄養、運動、休養、

ストレスコントロール、よい人間関係の維持、

モチベーション/生きがいをイメージしながら)

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*「人生100年」を目的にしないこと。

「楽しんで生きてきたら、この年になっていた」でいい。

 50歳で亡くなった人は、損をしたとは言い切れない。

問題は「人生の質」

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1日、1週間、1か月、1年を

いろいろに使う(多様性)。

食を楽しむ。人と時間や楽しみを共有する。

笑う。考える。(ときに)怒る。しっかり眠る。

しっかり歩く。しっかりからだを動かす。

知らない街を歩く。

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旅行をする。学ぶ。本や新聞などを活字で読む。

手紙・ハガキを書く。

衣服をTPOに合わせて、ひんぱんに替える。

ショッピングをする。

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*肯定的・建設的な人生観を保つ。

*既知・未知の人にもやさしく接する。

*人や社会に貢献することを喜ぶ。

*約束・スケジュール、方針を堅持する。

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などなど、

あげ出したらキリがない。

昔、某栄養大学の同窓会が、

卒業生の健康寿命を調べたことがあった。

どういう調査法なのか詳しくは知らないが、

当時の平均寿命よりも上だったという。

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そうであるならば、

パルマローザの現役の人たちについても、

今後を追跡調査してみるとおもしろい。

やらなくてもわかっているようなものだが、

ある時点で、95歳の人の割合を

何かと比較してみるとよい。

いつか、結果をお知らせいただきたい。

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# by rocky-road | 2024-11-22 00:34 | 「食ジム」

 

日本の健康支援者は、こうしゃべる。

この11月24日(日)から始まる

《食コーチングプログラムス》主催の

「一流を目指す講話・講演力――これでもか100本ノックシリーズ」

全3回のテキストづくりに追われている。

(第2回=12月22日 第3回=2025年2月2日)


11月24日の第1回のタイトルは、

「講話・講演力強化のためのポイント18」

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このシリーズを始めるきっかけとなったのは、

ある栄養士会のセミナーを受講した際、

知人の講演のあと、時間があったので、

そこで退出はしないで、

次の講師の話も聞いてゆくことに決めたことによる。

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女性医師による、医療の現状についての話だった。

想定していたとおりの、

大いに参考になる講演だった。


まず、衣服が〝普段着〟過ぎる、

近所への買い物のついでに立ち寄った、という感じ。

声がマイクに乗ってこない。

マイクが唇に触れるくらいに近づけているのに。

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医療に関する自身の考えらしいが、

それを、だれに、どういう意味で伝えようとしているのか

テーマもポイントもわからない。

そして、パワーポイントを使って、

脈絡のないデータや映像を投影してゆく。

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ほんの数人の受講者ではあったが、

受講者の中で、いちばん満足したのは

まちがいなく私だったと思う。

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理由は「完全無比」なダメ講演であったから。

いまの日本の講演事情を知りたくて受講したのだが、

ドンピシャリ、何年経っても

日本人の講話・講演力はこのレベルで足踏みしていることを

しっかり確認することができた。

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そういう感想を影山さんに伝えたら、

「講話・講演力をつけるセミナーを

ウチでやっていただきたい」との

リクエストをいただいた。

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ホンネを言えば、

日本中の講演、講義関係者数千人を対象に、

国立競技場か東京ドームあたりで実施したいと思っているが、

運営者を見つけるのには時間もかかるので、

まずは、足元の1歩から、

日本国に貢献することにした。

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日本人が人前で話をするのを苦手とするのは、

けっして無能だからではない。

歴史的に、そもそも、人前で話すという習慣がなかった。

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身分制度によって秩序が保たれていた封建的社会には、

だれもが人前で意見を述べる機会はなかったし、

それは要注意のことだった。


いまの中国では、

無言で、何も書いてはいない白紙を

掲げて立っているだけでも逮捕されるという。

21世紀にも、ここまで不自由な社会も存在している。

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100年以前の日本でも、

ここまでは不自由ではなかっただろう。

しかし日本の場合、農耕や漁業にいそしむ人は、

天候が変わらないうちに、

黙々と、すばやく仕事を進める必要があった。

しゃべっている奴は、ロクな奴ではなかつた。

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「言わぬが花」

「口は災いの元」

「沈黙は金」

「口がすべる」など、

話すことを抑える諺が少なくない。

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それに対して古代ギリシャでは、

ある時期、民主制度が普及し、

市民が選ばれて議員(民会)になることができたという。


すると、弁論が立身出世の手段ともなった。

すでに「ソフィスト」と呼ばれる弁論術指導のプロが

存在していたとか。

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紀元前5世紀というから、

日本はまだ縄文時代の末期である。

この時間差は大きい。


日本人は必要なことは

日本流にアレンジして採り入れるものだが、

人前でしゃべる、という環境がなかったために、

スピーチ力を輸入することはなく、いまもゼロのまま。


ヨーロッパでは、幼稚園児のころから

ディベート型の話し合いのトレーニングをするというから、

日本人との差は広がるばかり。

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確かに、日本人で、

義務教育時代にスピーチのトレーニングを

受けた人は少ないのではないか。


いや、本気でやるなら、

小・中・高・大学、職場と、

ずっとトレーニングをし続けなければならないだろう。


高度成長期の日本では、

結婚披露宴が、しばしばあったから、

「スピーチ」の本や、人前で話すことを学ぶ本が

ずいぶん出た。

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「あなたは100人の前で話すことができますか」などと

問いかける「話し方研究所」なるものがいくつか存在した。


事もあろうに、

友人の結婚式の司会を引き受けたら、

なんと、そういう研究所の主宰者が

来賓として出席した。

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内心「弱ったな」と思ったが、

かれのスピーチを聞いて安堵した。

一言で言えば「クサイ内容」

話を作りすぎていていかにも不自然。


やっぱり、日本人のスピーチ力は、

プロと名乗っていてもこの程度かと思った。

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とはいえ、

欧米人は、みんなスピーチがうまい、とまでは言えない。

アメリカのトランプ氏の品の悪い話力は、

日本の国会議員よりも、まだ下かもしれない。


アメリカとヨーロッパとでは、

やはり伝統が違うのか。


それにしても、

ジョンF・ケネディの時代と比べると、

アメリカ人の品格は、

そうとうに落ちていると言わざるを得ない。

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それでも、講話・講演力が低い日本にも、

すぐれた論者はいた。

当方、若いときから講演やシンポジウムを聞くのが好きで、

そういう場所によく出かけた。


オンラインなどがなかったお陰で、

著名人の話をナマで聞くことができた。

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そうした経験からいえば、

曽野綾子、司馬遼太郎、永六輔、

大江健三郎、渡部昇一など、

各氏の話は、中味が濃かったし、おもしろかった。


そして、わが恩師・芳賀 綏(やすし)先生は、

話し方の歴史を何冊かの本に著した。

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明治時代の政治家などの例を紹介している。

当時の人の録音が残っているものもあって、

そのころは、美文調の講演が多かったが、

結局は内容がよかった。

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いつ、どこで、どういう人たち(職種、男女比、人数など)、

そして、なんのために話すのか、

そのシチュエーションさえしっかり把握をしていれば、

そうそう無意味な内容にはならないはず。

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今回の3回シリーズでは、

まずは、1回の講話・講演・スピーチの

パッケージのつくり方を

しっかり学んでいただこうと思っている。

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その前提となるのは、

いま述べたとおり、

講師の依頼を受けるときの対応が大事。


依頼者は、こちらに関して、少し前の情報を基に

依頼をしてきているので、

内容を「これこれ」と言えるはずはない。

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そこで、以下を確認しておく。

なぜ自分を指名したのか、

どんなテーマをお考えか。

類似のテーマで話した人はいるのか、

いれば、それはだれなのか。

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対象者の職種は?

男女比は? 年齢層は?

……こうしたインタビューをすることで、

内容は、その段階でほぼ見通せる。

こういう基本をしっかりお伝えしたいと思っている。


そして、2回目からは実習。

「これでもか100本ノック」による

地獄の特訓を課そうと……

2500年前のギリシャ人に

追いつくのに、遅すぎるということはない。

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(講話、講義、講演、演説、

スピーチの違いについては、

3回シリーズの中でご説明します)


# by rocky-road | 2024-11-03 19:56 | 講話・講演力強化セミナー

 

海がダメでもシャツがあるさ。

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ことしも(2024年6月)も、

パルマローザのみなさんからいただいた

「バースディプレゼント 沖縄ツアー」を

10月2日~6日の日程で楽しませていただいた。

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那覇で2泊、座間味島で2泊のスケジュールではあったが、

台風8号と鉢合わせすることになって、

島に渡る高速船《クイーンざまみ》が欠航。

大型のフェリーで渡る方法もあったが、

台風が接近中であったため、

予定どおり那覇に戻ってこられるのか、

その確信はなかった。

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お勤めの人のことを考えて、

海はあきらめ、那覇周辺の旅に切り替えた。

陸旅だけでも充分に楽しめることは経験ずみ。

行動経過は影山なお子さんのブログ、

「スタンバイスマイル」で語られているので、

ここでは写真中心に、

フォトエッセイ形式で、

この旅の一端をご報告をさせていただく。

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那覇の宿泊先の《JALホテル シティ那覇》に

チェックインして、自分の部屋に向かう途中、

影山さんから、「この部屋に寄ってほしい」と言われて

別の階の部屋に入ったら、

このバルーンによるサプライズメッセージがあった。

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事前にホテルに連絡して、

こういう注文をしておいた由。

沖縄旅行をプレゼントしていただいたうえに、

こんなサプライズ。

そのアイディアと、

遠くにあるホテルに依頼する交渉力には頭が下がるのみ。

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今回の収穫の1つは、

ホテルにチェックインするときに目にとまったシャツを

その場で購入したこと。

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購入まで5分とかからなかった。

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沖縄はシャツ文化に特徴のある県。

1970年の沖縄サミットを契機に

「かりゆしウェア」が生まれた。

アロハシャツをベースにしたシャツだが、

レジャーウエアとしてではなく、

議会や職場など、公の場でも着ることが前提とされた。

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いまも、「かりゆし系」はデザインを変えつつ、

着用されているが、

観光客用のシャツも進化し続けている。

ちなみに、「かりゆし」とは、

沖縄方言で「めでたい」の意だとか。

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常夏の国のシャツと言えばアロハだが、

これと同一視されることを

嫌っているところがうかがわれる。

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アロハのルーツは、

移民した日本人が着物をシャツに

リメイクしたことによる。

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素材が絹だったことから、

いまは、その風合いに似たレーヨンが主流になった。

ビーチでアロハを着るのは

「海旅派」にとっては楽しみではあるが、

バッグに詰めて行くとシワシワになって、

いかにもみすぼらしい。

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それに気づいてからは、

アロハは、ポリエステルと決めて求め始めた。

しかし、レーヨン(または綿)の伝統は根強く、

そうそう「ポリエステル アロハ」は見つからない。

と同時に、「いかにもアロハ柄」というデザインを

避けるようにもなった。

まさに、沖縄県人の心情を追体験したことになる。

ちなみに、「アロハ」の意味は、

ハワイ語で「好意 愛情 思いやり……」だとか。

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沖縄のシャツだから、

「沖縄を感じさせる柄を」というのは、

駆け出しの〝沖縄旅人〟のセンスであって、

沖縄の旅50余年のベテランにとっては、

ミンサー織や紅型(びんがた)では困るし、

アロハそのものでも困る。

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沖縄の一部のメーカーは、

そういうことにとっくに気づいていて、

ときどき、

ポリ素材で、アロハ的でなくて、

それゆえにボタンダウンであったりして

泣かせてくれる。

もちろん「沖縄」にも寄りかからないシャツを

見つけることが多くなった。

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今回の〝見っけもの〟も、

そういうニーズに合ったものである。

意外な発見は、

1軒だけ、ポリのアロハを

大量にそろえている店があったこと。

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しかも、地色に合わせた柄を配している。

そのため安物感がない。

さらに感服するのは1着2000円。

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ブランドは「Okinawa island wear」となっている。

(タグには、made in Thailand

ハワイよ、うかうかしていられないぞよ。

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沖縄シャツについてもう少し言えば、

左右が非対称のものが少なくない。

これもシャツ愛好家をうならせる点である。

写真のシャツは、以下の3点は、

ともに香港からのお取り寄せ。

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このタイプは日本には少なく、

たまたま

リサイクルショップで見つけたシャツがきっかけで、

香港から買い入れる時期がしばらく続いた。

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不思議なもので、

左右対称のほうが心理的に落ち着きそうなものだが、

オリジナリティというものは、

一般性に逆らうところがあって、

あえて、左右を非対象にしたりする。

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それだったら、

世界中、そういうオリジナリティを

求めそうなものだが、

現時点の日本では、

沖縄に行くか

香港からとり寄せるか、

それほど選択肢は多くはない。

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おやおや、「沖縄 陸の旅」を語るつもりが、

「沖縄シャツ論」の分量がふえてしまった。

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「食の旅」「街歩き」「フォトスポット」の話は

いつか、機会があれば……。

「こりゃまた、失礼いたしやした!

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# by rocky-road | 2024-10-14 22:07 | 沖縄

 

「食育」のメンテナンス診断書。

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9月22日(日)の「食ジム」 第133回では、

次のテーマで話し合った。

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「日本の『食育』を、今後、どういう方向に

展開させていけばよいか。」

(座長 永野幸枝さん

    アドバイザー 影山なお子さん 大橋禄郎

    於:神奈川近代文学館)

 

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進行プロットは……

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1.子ども時代、家庭や学校で食生活や健康面で

ほめられたこと、あるいは、叱られたり、注意された

りしたこと……

  (当時の家庭や学校では、どういうことに重きをおいていたか)

2.近年、食生活や健康についての考え方が、

自分の子ども時代とは変わってきたと思うところは?

(食べ方、マナー、食習慣、食感覚など)

3.義務教育時代の「食」や「健康」についての教育は、

活かされているか(自身or世間)。活かされてい

ないところがあるとすれば、どんな対策が必要か。

4.健康支援者として、人々の「食事力」を向上させ

るアクションプラン10~99か条。

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平成17年(2005)に施行された食育基本法が、

ようやく20年が経としている。

現時点で、食育の現在位置を確認することは意味があるだろう。

参加者のほとんどは、

「食育」以前の世代だから、

伝統的な「食事のしつけ」を体験している。

みなさんがそれを語るとき、

誇らしげである。

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「箸を正しく使う」「残さずに食べる」

「食器を正しく配置する」

「買い物の手伝いをした」

「高い所のモノを取るのを手伝った」などなど。

こうした「しつけ」には、

「人に見られても恥ずかしくないように」という

伝統的な価値観が根底にあった。

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しかし、1960年代あたりから、

社会は「食育」を法律にしなければならない時代へと

動き始めていた。

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一般的であった三世代家族の「最若年世代(若者)」が、

都会へと移転をし始めた。

新しい欧米型のライフスタイルに憧れ、

それらを実体験したくなった。

核家族時代の始まりである。

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それは、伝統的な家長制度を揺さぶることにもなる。

戦後、伝統を重んずる父親は、

ときに、子どもから「封建的だよ」「古いよ」と指摘されるようになる。

アメリカ型の民主主義の普及に伴って、

平等意識が強くなる。

「お父さん用のお刺身」「お父さん用の〇」は過去の話に。

また、「価値観は人それぞれ」とみんなが考えるようになり、

お父さんのリーダーシップは低下する。

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同時進行的に、

「三種の神器」(「じんき」=白黒テレビ、洗濯機、電気冷蔵庫)や

「白物家電」(「しろもの」=上記に加えて電子レンジ、エアコン、

炊飯器など)が普及し始める。(以前の冷蔵庫は氷使用)

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その一方で、

街にはファストフード店や中食店が増え、

スーパーやコンビニが急増する。

お母さんたちは「手抜き」と自嘲しつつも、

それらのお世話になる時代に。

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さらに同時進行的に、

「企業戦士」となった父親は、

早朝から深夜までお勤め仕事に専念した。

女性も社会参加を始める。

家には子どもの部屋が設置されるようになり、

子どものプライバシーが守られるようになる。

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そして子どもは言った。

「いま宿題をやっているから、

冷蔵庫に入れておいて、あとでチンして食べるから」

ご飯の炊きあがりが「食事どき」ではなくなってゆく。

団らんにヒビが入り始めたが、

危機意識をもつ人は少なかった。

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一家団らんの伝統は、こうして急速に薄れてゆく。

そんな傾向を懸念した評論家は、「食育」の必要を説いた。

『栄養と料理』にも、

「子供にはまず食育と体育が必要」

などの記事が載るようになる。

(座談会/阿部裕吉 砂田登志子 香川芳子 

平成3年12月号)

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こうした風潮を受けて、

政府主導の「食育基本法」が生まれる。

しかし、国が、各家庭内の食事スタイルに干渉することには

限界がある。

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毎日が忙しく、

そして、「価値観は人それぞれ」と考えるお父さんや、

パート仕事で忙しくなったお母さんは

一家団らんを維持する意欲も時間もスキルも、

すでに失いつつあった。

食育基本法が生まれたからと言って

「やっぱり、朝夕くらいは、

家族がそろって食事をしよう」と考えたりはしなかった。

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例によって例のごとしで、

それを補うことになったのが学校であり、

学校給食である。

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学校というところは、

家庭では手が届かないところを

フォローするために生まれたシステムだから、

勉強に加えて、しつけ、コトバづかい、マナー、

食事の作法、健康管理など、

本来、家庭でやってきたことを

請け負わされることになる。

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学校とて、人材的にも、時間的にも、予算的にも

そうそう家庭のトバッチリを引き受けているわけにはいかない。

当然の成り行きとして、

「食育」のプロが生まれ、

学校は、「食育」の一部を業者に丸投げするようになる。

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かくして、人類が数十万年間継承してきた

一家団らん式の食事スタイルは風前の灯となった。

地球的視野で見れば、

民主主義や平等主義、

分業化=「自己家畜化」(小原秀雄氏 造語)などの

濁流にのみ込まれて、

家族の結束力はますます緩まってゆく。

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もう絶望なのか。

「それを言っちゃあオシマイよ!!

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家庭に自己回復力はないと割り切って、

家庭の外から、家庭的な情報を送り続けるしかない。

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「箸の使い方は健康の育て方」

「茶碗をきれいに持つ人の幸せ」

「外国人とニッポン人のためのお箸入門」

「『いただきます』『ごちそうさま』から始まる人格のカタチ」

「お父さん、お母さんのための 食卓コーディネート入門」

「お父さん、お母さんのための食育入門」

「栄養士が選ぶ全日本の外食メニュー100選」

「魚の種類別、食べ方図鑑」

「日本酒を楽しむ晩酌百科」

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本でいくか、雑誌でいくか、番組でいくか、教室でいくか、

人間は、そうおバカではないはず。

家庭を当てにはせず、外から攻めればいい。

栄養士の出番はいくらでもある。

専門性を広げ、専門性で稼いではいかが?


# by rocky-road | 2024-09-25 20:52 | 「食ジム」