あなたがいま燃えているものは?

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遠距離クラスの第48
回が終わった。

104日、横浜・技能文化会館)

ロッコム文章・編集塾は

毎月、数クラスを開講しているが、

遠距離の方、毎月参加がムリな方を対象に、

3か月に1回の割合で

1日研修の教室を開いている。

このクラスは、

20089月の開講して12年目になる。

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今回の講義は

「思考と発想力をシステム化する。」

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ものを考える最良の場所として、

中国の欧陽脩(10071072年)は

「三上」をすすめたと伝えられる。

「馬の上」「枕の上」「トイレの中」(厠上/しじょう)

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いわば「沈思黙考」にふさわしい場所である。

1000年前でも、

モノを考えるには

やはり人との「密」を避けて

静かに集中したほうがよい、

と考えていたところがおもしろい。

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1000年後の現在、

思考法はさらに進化して、

「創造的集団思考法」

つまり「ブレーンストーミング」に至った。

アメリカ人、A・F・オズボーンの考案だという。

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この方式は脳の中から

是が非でもアイディアをひねり出そうという、

超・積極的思考法である。

これに比べると「三上」方式はいかにものどか。

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もっとも、日本人は、

「ブレスト」方式は苦手のようで、

自分でも雑誌の企画会議などで試みたが、

トントンと発言が出てこない。

仕方がないので、

レストランを借りて、

アルコール飲料も「あり」でやってみたが、

結果は同じである。

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欧米人のように

幼いときからディベートなどによって

討論する基礎トレーニングをしておかないと、

いきなりブレストをやっても、

アイディアがあふれ出すどころか、

シーンと静寂だけがあふれ出す。

なんとも息苦しい困惑の場面になる。

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その点、食コーチングプログラムスが主催する

「食ジム」は、目的も方法も異なるものの、

「ブレスト」に近い形式になっている。

日本にブレストを定着させるには、

この「食ジム」形式を経験するとよい。

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「頭がよい」とはどういうことか、

それは、定義によって意味が大きく変わるが、

少なくとも「思考力」や「発想力」は、

かならずしも頭の良し悪しには左右されない。

けっきょくのところ、システムとトレーニングである。

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思考力や発想力は天性のものとか、

素質であるとかとはいえない。

そのことを認識するのが

今回の講義の目的であった。

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この講義の過程で、

またまた新しい難題に気がついた。

思考力や発想力はシステム化によって

ある程度は強化できるが、

では、生きるエネルギー、生きがいを感じる情念、

社会参加を助長する情緒は、

システムによって強化できるのか。

知性と同じように、

感性もコトバで磨けるのか。

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新聞や雑誌を開くと、

「捨てることのすすめ」とか、

「がんばらなくていい」とか、

「終活」とか、

健康寿命の延伸を迷惑に思っているのではないか、

と思えるような提案が少なくない。

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また、塾生に

「人は(私は)なぜ生きるのか」という

エッセイを書くように課題すると、

反省や是正点の記述が中心であったり、

モチベーションの低い青春時代を

振り返ったりする文章が少なからずある。

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こういう状況を見ると、

現代は、生きるエネルギー、

つまり将来への展望や、野心や野望、

3日や1週間にも及ぶ感動や興奮が

ほとんどないことがわかる。

その結果、コロナ感染を恐れることを

最大のモチベーションにして

生きている人が少なくない。

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もともと、すべての人が目標をもち、

生きがいを見い出すというのはムリな話で、

だからこそ、古来、

集落ごとに、地域ごとに、

国ごとに目標を設定して

それを共有することで、

自分の方向を考えることができた。

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最高のモチベーションは「お国のため」だったが、

通信機器の発達のおかげで、

国の中で「内輪の話」ができなくなってしまった。

人の国の子や人をさらったまま

まったく返えそうもしない国を「とっちめよう」とか

わが国の領海を、物ほしそうにウロウロする

某国の船を「叩きのめしてやろう」とかと、

国のリーダーが口にできなくなった。

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「ほしかりません勝つまでは!」

「一億火の玉」

「米英鬼畜」

そういうスローガンによってまとまれることは、

一般大衆にとっては、生きる目標を設定しやすかった。

いやいや、いまだって、

go to travel!」や

go to eat!」などのスローガンで

多くの人が小さな生きがいを見い出している。

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しかし、人生の目標を

go to travel」にするわけにもいかない。

もっと内面から燃えるものがほしい。

情熱をかき立てるシステム、

情念を燃やすシステムとはなにか。

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かつて、フランス文学者の桑原武夫氏が、

司馬遼太郎氏との対談で、

「感情の論理学」という概念があることを語っている。

フランスの心理学者が使ったコトバだとか。

さて、

わが《ロッコム文章・編集塾》で、

これをテーマにすることができるのか。

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「それって、文章の問題? 編集のテーマ?」

というなかれ。

文章も編集も、

感情やスキル、理念や思想を伝える道具である。

いやその前に、

論理的にモノを考える道具、そのものである。

目的のない橋や鉄道がないように、

伝えたい内容のない文章も編集もありえない。

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わがロッコム文章・編集塾は、

「がんばらなくていい」なんていわないし、

「捨てること」を急がない。

「終活」なんて無意味なことをせず、

まだまだ「習活」(学ぶ活動)を続ける。


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講義の途中や終了後、

みなさんが持ってきてくださった

新刊『栄養士のための ライフデザインブック』に関して

編者と監修者によるサイン会になった。

ありがとう。

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# by rocky-road | 2020-10-08 18:06 | 大橋禄郎 文章教室  

「おばさん化」は晩秋、老化現象である。

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90回を迎えた「食ジム」では、

こんなテーマで話し合った。

(主催/食コーチングプログラムス

927日《日》横浜市技能文化会館。

座長/崎山光江さん

アドバイザー/影山なお子さん、大橋)

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【タイトル】

「栄養士が『おばさん化』しないための

センスと行動様式。」

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【進行プログラム】

1.「いま考えても、悔しい」――年少であること、

  年下であることを理由に、決めつけられたり否定されたりした、

  あの人からの一言、態度、仕打ち。

2.健康相談や食事相談において、言い過ぎ、決めつけすぎの事例

  ――実際にあったこんな事例、あんな事例。(伝聞情報も含めて)

3.年長なのに、こんなに謙虚な人もいる

  ――祖父・祖母、父・母、知人……

  ……あの人の、こんなところがスゴイ。

4.なぜ、人は「おばさん化」「おじさん化」するのか。

  その原因を徹底分析。

5.「おばさん型」「おじさん型」言動

  ――(食事相談・健康相談、日常生活)を抑制するには

  どんなライフスタイルを身につければよいか。

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世界広しといえども、

世界の健康支援者が、こんなテーマで

1日かけて話し合った例は皆無だろう。

そもそも「おばさん化」とはなにか、である。

もちろん定義はした。

すなわち、

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周囲または相手に対して、

自分が年長であることを過度に意識し、

それを優越性と感じて、周囲に対して謙虚さを失ったり、

遠慮のないコトバづかい、決めつけ、断定、

本音の吐露(「嫌い」「おいしくない」「高い」「安くしてよ」

「あなたは若いからそういうの」「私の年になればわかる」)

などの発言が多く、わが物顔でふるまったりする行動傾向。

男性にもあるが、女性に顕著な傾向か。

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昔からマンガのテーマにはよくなるモノで、

たとえば、電車の車内で人を押しのけて席をとる、

人があけたドアを堂々と先に通り抜ける、

一山いくらの売り物に、別の山からの1個を加えて

カゴに入れる……。

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今回は、健康支援者の「おばさん化」だから、

こういうフライング行動ではなく、

おもに言い方、決めつけ方などの体験披露からスタートした。

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以下はその体験例。

*「自分のたてた献立を、
  毎回先輩調理師から批判される」

*「野菜の皮をむいていたら、『そんな切り方するの?』」

*着ていた服についての指摘「若いからなんでも似合うのよね」

(こっちは、それなりに考えているのに!)

*先輩と議論していたら「若いからそういうこと言うんだ。

僕の歳になればわかるよ」

*人が食べているお弁当をのぞき込んで
「ごはん、多くない?」

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健康支援者や食事相談は、

本来、カウンセリング的でありたいところだが、

「栄養指導」というコトバが一般化しているとおり、

もともと指導して当たり前と考えられている。

そういう世界でキャリアを積むとどうなるか。

「指導」×「おばさん」となるから、

キメつけ、あけすけの指摘が著しくなる。

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*「ちっとも体重減りませんね。

お酒、飲みすぎているんじゃないですか」

*「数値、下がりませんね。

間食してるんでしょう?」

*「なんでそこまでやせるの? 

骨粗しょう症の予備群になるわよ」

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なぜ、栄養士を含む健康支援者は

「おばさん化」「おじさん化」しやすいのか。

参加者からいろいろの分析が出た。

それらを補足してまとめると……。

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*医療は命を救うという絶対的な使命があるから、

 患者は感謝、感謝の気持ちがいっぱい。

 医師は家系的にも社会的にもエリートで、

 伝統的に上から目線になる。

 看護師や保健師、栄養士は、

 上から目線の対応を学習し、

かつ、医師の「虎の威」を借りて

その態度を増長させる。

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*その立場から見ると、

 患者は、理解していないことが多く、

かつ注意したことを守らない、

そこでついキツイ言い方になる。

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*多くの医療関係者は、

 数値優先で、

 ライフスタイルの維持や改善、

 よい状態の維持に関心がうすく、

 支持した数値を絶対のものとして迫り、

患者を叱る傾向がある。

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*「おばさん」の多くは

 子育て経験があり、

 わが子に対してきつい表現をする経験をもつ。

 「ちゃんとしなさいよ」「言ったことを守りなさいよ」

 「早くして」「だから言ったでしょ?」

 口になじんだトーンは、

 相手が子供でなくても、

似たようシチュエーションのときには口から出る。

相手が自分より年下であることが多くなるにつれて、

「おばさん化」は進行する。

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*さらに、男女に関係なく、

 情報環境(人脈の多様性、新聞、雑誌の購読、

読書、テレビラジオの視聴、デジタル情報のリテラシーなど)

が狭い人は、自分の見聞だけを論拠にし、

しかも、それらを過信する傾向がある。

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「それが常識ですよ」「……そういうものよ」

「私の経験では」「いまの人は……」

「だまされたと思ってやってごらんなさい」

「私を見てごらんなさい。これも玄米のパワーよ」

 「私の言うこと、騙されたと思ってやってみなさい」

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要は「上から目線」、ていねい表現が少なくなる、

問いかけが、ないか、少ない、

断定、キメつけ、自説の強調が多い、

謙虚さ、寛容さ不足、などなど。

それは自他の健康のリスクになりうる。

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これをセルフコントロールできるのか。

特効薬はないが、

こんな方法でいくらかは抑止できるかもしれない。

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*「おばさん化」は「老化現象」であることを理解する。

*仕事以外の人脈を維持または増強する。

 (とくに運動系は有効)

*(世の中にはエライ人やエライ考え方があることを

知るために、雑誌や書物で)評論などの文章を

読む習慣を維持する。

*ハガキ、手紙などによる情報発信の習慣を維持する。

*けっきょくは、高い教養を保つということ。

 「実るほど頭の下がる稲穂かな」

時はいま、実りの秋である。

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# by rocky-road | 2020-09-29 21:00 | 「食ジム」  

生き方を考える栄養士たちへ。

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長年、執筆を続けてきた書物の最終校正のために、

10日間、出版社に「通勤」した。

10日間とはいえ、通勤経験は20余年ぶりである。

しかも夜は8時、9時までの残業が続いた。

というわけで、

このブログも1か月ぶりとなる。

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栄養士が出す出版物には料理本が多いが、

この本『栄養士のためのライフデザインブック』は、

書名どおり、

栄養士としてのライフデザインをどう描くかという、

ちょっぴり哲学が入った本である。

世に哲学の本は少なくはない。

しかし、その多くは「哲学史」が中心で、

本来の「人はどう生きるか」を哲学する本は、

そう多くはない。

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といって、もちろんこの本は哲学の本ではない。

文字どおり「栄養士はどう生きるべきか」を考える実用本である。

高校生が栄養士になりたいと思ったら、

どのようにして栄養士養成校を選べばよいか、

そして、定年を控えた栄養士が

その後、どういう考え方で、

どう働けばよいかについて具体的に示してある。

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かつて、

社会保障制度の仕組みを説明するのに、

「ゆりかごから墓場まで」

というキャッチフレーズが使われた。

それになぞっていえば、

この本は、栄養士の「ゆりかごから墓場まで」を

カバーしよう、というコンセプトによってスタートした。

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13年前の企画案では

『栄養士のためのアクション事典』であった。

栄養士が、それぞれのライフステージにおいて

必要とする項目をめくれば、

見開き読み切り式でポイントをつかめるという形式。

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机上の空論に深入りせず、

実際の「アクション」を重視する方針を

最後まで貫いた。

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各分野で働く栄養士のみなさんに

情報原稿を書いていただき、

それを10年以上かけて(かかって)整理し、

一定の文体にまとめたものである。

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*「将来、栄養士になるための学校選びは、

 どのような基準で選んだらよいのか。」から

*「男性が栄養士や管理栄養士になりたいと思ったとき、

 どういうことを考えておけばよいか。」

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*「病院栄養士として自分の仕事とどう向き合っていけばよいのか。」

*「栄養士が身につけておきたい日常的な会話力とは、

 どういうものか。」

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*「副業として、または退職してから、

 料理を教える仕事をしたいと思ったら、

 どのような準備をすればよいか。」

などまで、全26章、138項目を配したボリュームのある1冊となった。

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現在のところ、

遅くとも10月上旬には

書店に並ぶことだろう。
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大橋禄郎監修 影山なお子編集

医歯薬出版株式会社発行、
定価 3,520円(本体3,200円+税10%)

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こういう進行スケジュールについては、

わが現役時代とは大きく変わっているのに驚いた。

昔は、印刷に1か月、製本に1か月というのが

大まかな見通しであった。

それが9月上旬に校正終了となった本が

わずか2~3週間後に本になってしまうというのである。

コンピューターのおかげである。

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この校正期間中に、広島に2日間出張した。

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5年間続いた《コミュニケーション研究会 ひろしま》の

セミナーは、昨年7月で終了したが、

そのあとを継いで、同会のメンバーだった

高藤法子さんが、継続してくださることになり、

9月6日(日)に、その第1回が

同県「三原市民福祉会館」で開かれた。

(テーマは「エッセイを読んで深い思考力を養う」

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文化は、幸いにも東京一極集中にはなっていないが、

こういうテーマは、

なかなか地域では発案しにくいかもしれない

(いや、世界的にも……かな?)。

久々に広島を訪れ、

今回もいろいろの見聞をさせていただいた。

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『栄養士のためのライフデザインブック』には、

自分たちの組織に講師を招く方法についても、

そして、講師料の決め方までも書いてある。

「アクションあるのみ」である。

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この本の制作作業進行を通じて、

将来、著者となる栄養士が育ってゆくのを実感できた。

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健康増進・食生活向上情報は、

医師の専科ではなく、

まさしく栄養士である。

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この本には、

マスメディアで働く栄養士へのアドバイスもある。

栄養士のライフデザインは、

もっともっと広がるはずである。

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# by rocky-road | 2020-09-13 22:26 | 栄養士のための『ライフデザインブック』  

百寿者となる自分を支える。


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自粛やら「GO TO」やらで、

行動の自由にブレーキをかけられながらも、

なんとか7月は、

ロッコム文章・編集塾の毎月クラスも

遠距離クラスも再開できた(25日)。

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さらに、食コーチングプログラムス主催の

88回「食ジム」(712日)も

講師養成講座の3回目(26日)も再開され、

そして、パルマローザ主催の写真教室で

熱海へも出張することができた(1920日)。

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これらと同時進行で、

秋の出版を目指して、

栄養士のライフスタイルに関する

書物の校正に追われている。

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ということで、

遅ればせながら、

72日の「食ジム」で宿題となった「まとめ」の部分の

締めくくりをしておこう。

テーマは

「栄養士は高齢者の食と健康をどう支援するか。」

座長/髙橋寿江さん

(横浜市内会議室) 

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プログラムは以下のとおり。

1.「こんな高齢者になりたい」と

  思わせてくれる・くれた

  あの方の食とライフスタイル。

2.「なぜあの方は、

  早く逝ってしまったのだろう?」

   ――いま考えてみれば……。

3.高齢者を支援する現在のカタチ――

  ちょっと気になる、こんなところ、

  あんなところ。(公私ともに)

4.年少者がわかっていないかもしれない、

  高齢者の食と健康、そして、ライフスタイル。   

5.栄養士が高齢者の食と健康を支援するとき、

  栄養士・健康支援者が押さえておきたい

  α個のポイント。

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この超高齢化時代ともなると、

健康支援者が健康支援をする高齢者は、

ちょっとやそっとの年上ではなく、

超高齢者や百寿者だったりする。

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折しも、

2019年の日本人の平均寿命が発表されたが、

それによると、

男性は81.41歳、

女性は87.45

で、男性は世界3位、女性は第2位とのこと。

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いつも首をかしげるのは、

男女とも香港が世界1であること

(男82.34歳、女88.13歳)。

(僅差ではあるが)

香港やシンガポール(男女とも4位)、

韓国(女、同率4位)も

長寿国ランキングの上位に入っていること。

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「これらの国の医療体制や

健康支援者の質と量が

日本よりも勝っているのか」

と問われて

「イエス」と答える日本の健康支援者は、

少ないのではないか。

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「レイシをよく食べるから」「薬膳の効果」

などの俗説もあるが、

もちろん、そんな単純な話ではない。

健康環境に目を向ける前に、

統計のとり方に問題はないのか、

日本人としてはそんなところから

研究をしてみたくもなる。

いずれにしても、

香港やシンガポール、韓国などと

トントンの結果というのはもどかしい。

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健康支援者が

ここまでやっているというのに、

ぶっちぎりの独走態勢に入れないのはなぜなのか。

有能な健康支援者たちがゴマンといるのに

アジアの3か国とドングリの背比べとは、

それはないだろう。

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いやいやいや、

そうではない。

健康支援とは、

世界の平均寿命オリンピックに

参加することではない。

大事なのは、

社会参加の機会が

多くて長い人生を送ることではないのか。

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そんなこんなの議論を楽しんだのが

88回「食ジム」であった。

ほとんどの場合、

自分より年上の人の健康や生きがいを支援する、

というカタチになる。

90歳、100歳の、人生の大ベテランに

健康を説くこと、生きがいを説くことに

ビビることはないのか。

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「食ジム」では、

長寿を成しえなかった事例も

あえて、あげてもらって、

健康高齢者の条件を話し合った。

いい例、よくない例を

しっかり認識しておくことに意味はある

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まとめの

「栄養士が高齢者の食と健康を

 支援するとき、

 栄養士・健康支援者が押さえておきたい

 α個のポイント」

というところで、

みんなで「α個」を出し合った。

これを補足しつつあげて、今回はおしまいとしよう。

*古い高齢者イメージを更新する。

 補足→→「ジジ・ババ」のイメージを

     支援者も高齢者自身、

     更新する。若い高齢者をスタンダードにしよう。

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*自分より年上の生き方モデルを見つけてもらう。

 →→「あなたが尊敬する先輩高齢者って、

   どなたですか」

*過剰な健康支援をしない。

 →→けっきょくは、本人の資質とやる気。

*歳より若めの身だしなみをしていただく。

*(そのためには)鏡の自分と向き合う時間を

 つくるようにすすめる。

*食器をときどき変えてみることを提案する。

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*自己肯定感を刺激する。

 →→古典的な「あなたの健康の秘訣ってなんですか」

   という問いかけにも、自分の利点を見つけ出す

   きっかけを与える意味はあるのかも。

   (もともと秘訣なんて考えずにやってきたとしても、

   後づけで説明することで心理的にはプラスに)

*生きがいづくりの支援をする。

 →→あしたの予定を聞くとか趣味を聞くとか。

*小さなことでも生きがいになるように支援する。

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*食体験を過小評価しない。

 →→「ええ? お1人で《すき家》に?

   そうか、あそこなら、“ウナギ牛”食べられますものね」

*人生の先輩として敬意をはらう。

*料理技術を人との交流のために使う。

 →→「男子厨房派」は意外に結束がカタイそう。

*外食体験を増やす、広げる。

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以上のことは、

30年後、40年後、健康支援者の問題なのである。

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# by rocky-road | 2020-08-03 00:33 | 「食ジム」  

働き盛りの男はトマトが大好き。

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「食コーチング 講師養成講座」の第2回目を

2か月のブランクののちに3か月ぶりに再開した。

(第1回 3月21日/第2回 6月28日)

今回のテーマは

「多くの食事法は、なぜ普及・定着しないのか。」

(横浜市技能文化会館)

ヒトは、コトバを獲得する以前から、

食品や食事についてなんらかの指針を

もっていたはずである

という話から始め、

今日、われわれが使っている食事法までの

歴史を振り返った。

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20万年以前のホモサピエンスもネアンデルタールも

食べると死ぬもの、苦しむもの、

場合によっては体調をよくするものを知ると、

それを子供や家族や仲間に、

なんらかの方法で伝えてきたと思われる。

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いま、われわれが地球上に存在しているのは、

こうした暗黙の指針(コトバ以外の伝達方法)のおかげ、

と考えて間違いはないだろう。

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そして現在の食事指針は、

医学的、栄養学的な観点から考えられた食事法である。

昭和から令和まで、

プロやセミプロによって

いろいろの食事法が考案され、

いまもときどき個人的な提案がなされている。

しかし、その割には、

それらをベースにして健康増進を図っている人は少ない。

それはなぜなのか、

というのが今回のテーマである。

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道具が使われない、ということは、

「使う必要を感じない」ということなのだろうが、

半面、「必要を感じさせない」という事情もある。

食事法の場合は、

多分に後者の要素が大きい。

「ニーズは見つけるものではなく、つくるものである」

といった人がいるとか。

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つまり栄養士自身が、食事法を実践していない。

自分がやっていないことを人に説くなどということは、

どだいムリな話。

受講していただいた方の気配から、

「夫や家族にも説明していない」

ということが推察できた。

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その場面で、

こんな質問も出た。

「夫や子供がいない栄養士の場合、

どのように周囲の人に影響を与えればいいのですか」

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そんなこと、知ったことか!!!

相手がいようがいまいが、

まずは自分の健康を支える食事の指針、

「食の地図」を持つこと。

栄養士が得意とする「食事の栄養バランス」とは、

要は「なにを、どれだけ食べるか」の指針を

もって実践することにほかならない。

それなくして人に「栄養バランス」を説くことなど

できないはずである。

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1日に3回の食事を

常時1人でとっている栄養士がどれくらいいるか、

実態はわからないが、

そういう寂しい事例は別の問題として、

同席する人がいれば、

「きょうは、第3群が足りないかな?」と

つぶやくことはできる。

「なに? 第3群って……」

「あっ、失礼……それって、

野菜やお芋やくだもののこと、

野菜は1日に350gとるようにしているの」 

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これが「つぶやき型レクチャー」である。

私は50年間、この方法でつぶやいて、

スノーケリングクラブの仲間たちの

「食の教養」を高めてきた。

これは「指導」や「教育」ではなく、

インプリンティング(刷り込み)である。

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感覚や知識の伝え方として、

もっとも効果的で、もっとも低コストで、

もっとも持続的なのは刷り込みである。

ひな鳥は、親を追尾することで、

歩き方、食べ方、飛び方を身につけ、

それを一生忘れることはない。

それもまた、一種の「感染」である。

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ファッションセンスや食行動のセンスなども、

雑誌やテレビからだけで磨くのには限界がある。

やはり身近にモデルとなる人がいて、

その人から「感染」するかのように

刷り込まれるのがいちばんである。

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7月7日の『読売新聞』によると、

政府は、生活習慣病や認知症の予防を目的に、

数千人を対象とする実態調査に着手するという。

調査に当たる人は、

たぶん、自らが

食事指針をもって生活をしていないだろうから、

調査項目を作るのに苦労することだろう。

調査の軸となる「物差し」をもっておらず、

これから作ろうということになる。

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「なにを、どれくらい食べているか」などは、

「四群点数法」という物差しを当てて調べれば、

すぐに実態が見えてくるはず。

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私が調査のリーダーなら、

そういう栄養効果中心の考え方にすら終始せず、

食事の時刻の決め方、

朝・昼・夕、各1回の食事にかける時間、

同席者の有無、箸や茶わんの購入者、

それら食器へのこだわり、

一緒に飲む飲み物、各食事で重視すること……

などについても聞くことになるだろう。

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認知症予防は、そうした食行動との関係も大きい。

13回の食行動は、

ライフスタイルを大きく反映するものだし、

ライフスタイルの基盤ともなる。

そう考えると、

いまや「栄養学」や「栄養士」という名称が

中身を包み切れない包装紙に

なってきていることを痛感する。

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「食事学」「食行動学」

「食生態学」(昔、提唱する学者はいた)

などという分野が確立されていればよいが、

まだそこまでいっていない以上、

栄養学や栄養士がそこをカバーするしかない。

どんなに守備範囲が広がるにしても、

「食の地図」または「食の物差し」は

自分のため、人のため、社会のために

不可欠のもの。

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今回の食コーチング講師講座では、

その食事法の詳細には入り込まずに、

その必要性だけを強調した。

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講義の前に、

事前に出題しておいた課題、

「現役ビジネスマン(男性2050歳)を対象に

ある食品について魅力的に語ってください」について

当日、全員にプレゼンテーションをしていただいた。

予想どおり、または懸念したとおり、

対象者をイメージすることなく、

食品のほうに軸足を置いて語る人がほとんどだった。

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28人中、

トマト(ミニも含む)を選んだ人が6人、

牛乳(乳製品)が4人、卵が3人、

米(ご飯)が3人、レモンが2人、

その他、もやし、パプリカ、バナナ、大根など。

動物性食品は、牛乳、卵以外には

カツオ、アユが各1人。

全体として、いかにも女性好み。

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「トマトはペルーを原産地とする……」

そういう話が

働き盛りの男性にとってどういう意味を持つのか、

ニーズを考えないから、

そういうことになる。

あとで聞けば、自分が選んだ食品が、

ほかの人と「カブラナイ」

ようにと気をつかったという。

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そこに誤算がある。

食品がカブったとしても、

そんなことは大きな問題ではない。

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対象者がだれか、

対象者がどういう話に関心を示すか、

そこを真っ先に想定して、

テーマを決めるべきである。

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ターゲットに照準を合わせることなく

狙い撃ちなどできるわけがない。

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その程度の準備性のまま、

講話や講演の依頼を受けて、

それぞれの対象者に合ったテーマや話し方で

魅力的な話などできるわけがない。

「先に食品あり」「先に栄養的価値があり」

という話ではない。

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対象者に向いた話をつくらないから、

「栄養士の話はみんな同じ、似たようなもの」

といわれるのである。

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まずは対象者、

次に、それに合ったテーマ、

そののちに食品が出てくる。

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講座の初期の段階で、

そのことを体験できたとすれば、

まだ夢と希望はありそうだ。

ここは講座のポイントの1つになるだろう。

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# by rocky-road | 2020-07-08 22:51 | 食コーチング  

あなたの中のオピニオンリーダー。

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2020年6月7日に行なわれた恒例の、
パルマローザ スペシャルセミナーを

振り返っておこう。

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今回の演題は

「健康支援者がオピニオンリーダーとして、

社会的に、しかるべき役割を果たすための

アクションプラン。」

(誕生日にも当たっていたので

前後のイベントごとに祝っていただいた。感謝)

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「オピニオンリーダー」とは微妙なコトバで、

辞書的には

「世論形成に大きな影響力をもつ人。

特に、有力なジャーナリストや評論家などをいう」

(広辞苑)となるが、

実際には「ファッションリーダー」や

「マーケティングリーダー」などのように、

さほど「オピニオン」(意見)や提案を持たなくても、

そのコミュニティに影響力を持つ人は多い。

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そのせいか、あとから登場してきた

「インフルエンサー」との線引きがしにくくなっている。

(インターネットではその違いを述べているサイトがある)

要するに、意見や行動によって、

そのコミュニティに影響を与える人、

という理解でよさそうである。

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2つのコトバの違いの議論には深入りしないで、

ここではオピニオンリーダーを

「思想や意見、行動などで周囲に、

継続的な、よい影響を与える人」と定義して、

栄養士のオピニオンリーダーについて

考えてみよう。

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日本は、

すでに世界トップクラスの長寿国になって久しいが、

その成果を得るまでに、

栄養士の関与はどの程度あるのだろうか。

もともと健康について意識が高い国民で、

聖徳太子の十七条憲法にも、

「食におごることをやめよ」と

謳ったってあるという。

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もっとも、そうした指針は

中国の受け売りだろうから、

飛鳥、奈良の時代から

大和人が一定の健康観を持っていたかどうかは

わからない。

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ではあるけれど、本家の中国は、

漢方とか薬膳とかと、

いろいろの健康法や治療法を開発し、

日本に多大な影響を与えたにもかかわらず、

現在は、

世界の長寿国には遠く及んでいない。

それはいったい、どうしたことか。

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国のサイズが違いすぎで、

単純には比較はできないが、

やはり日本は国民の健康観は高かった、

健康教育が行き届いた、

と考えたくもなる。

狭い国土は、情報の伝達には有利に働く。

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さて、

日本の栄養士養成は大正時代末期に始まるが、

活躍が本格化するのは

昭和20年の太平洋戦争敗戦後である。

国家資格としての栄養士の歴史は

ようやく70余年というところである。

セミナーでは、その歴史を振り返った。

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日本の栄養学や栄養士は、

佐伯 矩(さいき ただす)や

香川 綾など、医師によって基礎がつくられた。

今日、医師による怪しげな食事法を説く本が

栄養士の頭越しに、堂々と出版されるのは、

医師によって栄養士が生まれた、

という歴史と無関係ではあるまい。

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とはいえ、

日本人の平均寿命、健康寿命が延びたのは

戦後の70年間、それも後半の40年くらいの間だから、

栄養士の関与はけっして小さくはないはずである……

と言いたいところだが、

そう考えようとするとき、

頭に浮かぶのは、

アジアにあって世界的な長寿国である

香港やシンガポールのこと。

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香港やシンガポールが

栄養学の先進国とは思えないし、

栄養士の質量が日本を上回っているとも思えない。

このあたりの実態を調べてみる意味はありそうだ。

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いずれにしろ、日本では、

栄養士の影響力はもっと大きくてもよいと思う。

テレビの連続ドラマで、ヒロインが栄養士だった、

というようなレベルではなく、

人々の健康意識に影響を与えるようなオピニオンを

トークや映像、著作物、行動などで示す栄養士が

もっと出てきてもよいのではないか、

というのが今回のセミナーのテーマだった。

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その事例として、

何人かの方をあげた。

これしかいない、ということではなくて、

たまたま私が存じあげている方のうちの

ごくごく一部であることはもちろんである。

そこでまずは、

栄養士活動というよりも、テレビ出演で語った

「おいしゅうございます」の一言で

食通としてのオピニオンリーダーとなった岸 朝子さん。

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早々と博士号をとって料理や食事による健康法を

多くの本で説いた東畑朝子さん、本多京子さん、

そして、栄養バランスを考えた料理を

テレビやラジオ、出版物で紹介を続ける

宗像伸子さん、竹内冨貴子さん。

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この方々が活動を始めたころは、

栄養士が1冊の本の著者となるのはむずかしく、

医師の名を立てて、

実質的な仕事は栄養士が行なう、

というのが通常だった。

今日のように

栄養士が単独で本を出すなどということは

だれかがブレーキをかけたわけではないが、

通例としてできなかった。

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今回のセミナーでは、

以上のように料理や健康食などを

メインオピニオンとしたリーダーのほかに、

コミュニケーションに関して特筆すべき人として

お2人をあげた。

1人は高橋久仁子さん(現/群馬大学教育学部名誉教授)。

お目にかかったことはないが、

リスクコミュニケーションの分野でご活躍。

「フードファディズム」という概念を

日本中に広めた功績は大きい。

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もう1人は、影山なお子さん。

やはり食コミュニケーションに軸足を置いたオピニオン。

栄養学には

病態、応用、実践、分子、代謝、時間、ライフステージなど

いろいろのジャンルがあるが、

それらの知識やスキルを

一般の人に届ける方法についての研究は

ほとんど手つかずの状態である。

「ヘルスコミュニケーション」の分野でも

似たような状況である。

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倉庫にいろいろの情報が

ストックされているにもかかわらず、

それを宅配する方法については追究されていない。

広告チラシのように

相手かまわず、

郵便受けに投げ入れることはできても、

その人の状況に合った情報を

11軒、玄関でハンコをもらって手渡しはできない。

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「栄養指導」という上から目線の用語は、

まさに画一的に知識を押し込むことを

促進するコトバと言ってよい。

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こういう状況にあって、

「食コーチング」は、

個々人に求められる健康・食情報を

手渡しするコミュニケーションスキルである。

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人は食べるために生きているのではなく、

それぞれの役割を見つけて、

または、見つけようとして生きている。

食行動もまた、

生物的活動として繰り返されているわけではなく、

食に向かいつつも、

そこから生きるモチベーションを得たり

高めたりしている。

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夕食に刺身を食べるかステーキを食べるか、

ということで迷うことは、

自分の人生の行先にもつながる。

ミリ単位の前進に見えても、

それが生きるモチベーションにもなる。

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70余年を経た日本の栄養学は

ようやくそこにも足をかけることになった。

食コーチングのアイディアは、

避けては通れない道にたどりついたと言うべきか、

よくぞ、そこに気がついたと言うべきか、

大事な1歩2歩であることは確かである。

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食関係のオピニオンリーダーとは、

有名人になることや

マスメディアで活躍することと同義ではない。

「おいしそうに食べる」

「箸の持ち方がきれい」

「笑顔がステキ」

「姿勢がいい」

「身だしなみが行き届いている」

「献立にバリエーョンがある」

「話し方に品格がある」

そういうことで、

だれかによい影響を与えているとすれば、

それをも「オピニオンリーダー」と

考えてよいのではないか。

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あるコミュニティに

「ヒラメ顔の無表情な栄養士」がいるという。

こんな人を「カレイ顔」に変えるか、

「コイ顔」か「タイ顔」か、

「ウナギ顔」に変えることができたら、

その人は、オピニオンリーダーとしての階段を

1段上げたことになる。

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# by rocky-road | 2020-06-20 21:09 | パルマローザセミナー  

日本に降る雨にオピニオンはあるか。

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2020年67日(日)の

パルマローザ スペシャルセミナーに向けて

テキストづくりを始めてしばらくして、

コロナ騒ぎが始まった。

テキストづくりに専念できるという点では、

ステイホームには利点もあった。

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セミナーのタイトルを

健康支援者がオピニオンリーダーとして、

社会的に、しかるべき役割を果たすための

アクションプラン。」としたために、

テレビに登場する感染症系の医師の

「オピニオンリーダー度」を

図らずも評価する癖がついた。

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「オピニオンリーダー」とは

「集団の意思決定(流行、買物、選挙など)に関して、

大きな影響を及ぼす人物」のことだが(Wikipedia)、

テレビに登場してくるその道のプロは、

「意見」がない。

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意見のない人の顔や氏名は

何回見ても覚えられない。

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「マスクをしろ」

「マスクはこのように着脱せよ」

「人と話し合うときは90度の角度を保って」

などなどは「意見」ではなく、

専門家としての基礎的スキルである。

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オムレツの作り方、ミルクセーキの作り方を

伝えることが「意見」ではないように。

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そうか、ドクターというのは

おおむね技術者または職人であって

オピニオンリーダーではない。

昔から「医は仁術なり」というコトバがある。

その意味は、医師は病気を治すだけではなく、

思いやりをもって、患者を支えること。

「仁」(「じん」とも)は

「いつくしみ」「思いやり」のこと。

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今日の内科系の病気の多くは

薬が治すのであって、

医師はその薬を選ぶプロ。

なのにときには、

医師が「○○の薬、飲んでみる?」

などと患者に尋ねたりする時代である。

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オムレツ作りにも

ミルクセーキ作りにも

意見や思想を加味することはできる。

それが一級のプロというものである。

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「この世界的な危機をどう乗り越えたか、

もちろん運ということはあるでしょうが、

何年後かに、

『私はこのようにして自分を守った』と

誇りもって人に言えるような行動をとるのは

カッコいいことではないでしょうか」

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「自粛が辛いなんて、

これほど通信機器が発達した時代に、

家ではすることがない、なんて思う人生は

あまりにもシンプル過ぎる。

そういう人生を見直すことに、

このステイホームを活用してはいかがですか」

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くらいのことを言うドクターが1人や2人、

いてもいいのではないだろうか。

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ヘップバーン主演の『マイフェアレディ』に

大好きな場面がある。

スラム街で、行ずりの人に花を売って

その日暮らしをしている女性の、

あまりにも粗雑なコトバづかいに感心して(?)、

言語学者が「あの子に正しい国語を教えられるか」と

友人の学者と賭けをする。

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夜中に及ぶ特訓に次ぐ特訓で、

イライザ(花売り娘)はバテる。

そのとき、ヒギンズ教授(男性主演)が

イライザに近づいて、こう諭す。

「よく考えてごらん、

君がやろうとしていることを。

荘厳で格調の高い英語は最大の国民的財産だ。

英知あふれる高貴な思想が込められた、

かくも音楽的ですばらしい言語なのだ。

君はそれを征服するのだ。

きっと成し遂げられる」

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この励ましでイライザは生き返る。

この場面での茫然自失と共感を表わす

ヘップバーンの表情がすばらしい。

そして、いままで発音できなかった

このフレーズを美しく発音できるようになる。

The rain in Spain stays mainly in the plain.

(スペインの雨はおもに平野に降る)

教授「なんだって?」と、

急に発音できるようになったイライザの一言に耳を疑う。

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ヒギンズ教授のこのコトバ、

これぞ「オピニオン」の原型。

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「考えていかなければならないのかな?」

「いいんじゃないかな?」

「自粛を続けることが大切なんだろうと思います」

なんて自信なく言っている日本人たちを、

ヒギンズ教授に諭してもらいたい。

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「よく考えてごらん、

 君が使っている日本語のことを。

 荘厳で格調の高い日本語は、

 最大の国民的財産だ。

 英知あふれる高貴な思想が込められた、

 かくも音楽的ですばらしい言語なのだ」

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さて、セミナーの話に戻って、

栄養も健康も、

ただバランスだ、健康寿命だ、

とお念仏にしてはダメ。

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「栄養のバランスを考えることが

人生においてどういう意味があるのか」

食材にしろ調味料にしろ、

茶碗にしろランチョンマットにしろ、

物質は物質以外の何物でもないが、

それらを情報化することは

「オピニオン化」することでもある。

感染症関係の職人たちにも

オピニオン力を鍛えていただきたい。

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6月7日のセミナーに

感染症関係の職人の来訪があることを

いささかも拒むものではない。

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# by rocky-road | 2020-06-01 22:00 | 新型コロナウィルス  

免疫力や話力について問いかけます。

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コロナ騒動に関して、

このブログでも「免疫」と

食事との関係などについて私見を述べた。

また、

426日に予定していた

「食コーチング 講師養成講座」が

コロナ騒動のために延期となったために、

ここでも受講者28名の方々に、

2回にわたって、

メール形式の課外講話を行なった。

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そのメインテーマは、

「免疫」というコトバと

「免疫力」というコトバの意味やニュアンスの違い、

免疫や免疫力は、

食事や栄養とはあまり関係のないということ、

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したがって、

栄養士や健康支援者が、

いろいろの人から

「免疫力を高める食事法を教えてください」

と言われたとしても、

この問題は栄養学の領域ではないことを

健康支援者自身が自覚しておく必要がある、

というようなことをお話しした。

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少しダブルが、

おさらいをしておこう。

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少なくとも、

「免疫」の定義を頭に入れておく必要があるだろう。

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 【免疫】とは、

 「生体が自己と異質な物質を識別し排除する

 現象およびその機構。病原体や毒素、花粉、

 ほこりその他の外来物、他人の臓器、

 自らの変異したタンパク質などの異物は

 抗原として認識され、

 生物防御機構として免疫が発動する。……

 

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 ……これにはマイクロファージや

 その他のリンパ系細胞が直接抗原に

はたらきかける細胞性免疫と、

 抗体を産生して体液中に放出する

 体液性免疫(液性免疫)とがある。……

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 ……抗原の侵入によって免疫力が発動するものを

 獲得免疫というのに対して、

 生まれつき備わった抗体や

非特異的なナチュラルキラー細胞の働きによるものを

 自然免疫と呼ぶ。」(以下略)

 (百科事典『マイペディア』電子辞書版による)

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免疫力や話力について問いかけます。_b0141773_20161370.jpg
「食コーチング 講師養成講座」受講者には、

「免疫力を高める食事法を教えてください」

という質問があるだろうから、

そんなとき、どう対応すればよいか、

参考になる対応策があったら

教えていただきたいと、

声をかけておいた。

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およそ50案あまりの応募があった。

さすがは食コーチングの研修を受けた人たちのこと、

いきなり「なによりも栄養のバランスです」とか、

「食事ではコロナウイルスの感染は防げません」とかと、

即答してしまう人は少なく、

まずは、質問の意味を確かめる、

いわば逆質問をする人がほとんどだった。

以下は、その中の一部。

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*「外出される機会がおありですか」

*「ふだんから気をつけていらっしゃることはございますか」

*「毎日3食、定刻にお召し上がりですか」

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これらの問いかけには、

もちろん、次の問いかけ、

さらには、その次の次の問いかけくらいまで

用意されているのだろうが、

それにしても、問いかけが遠回りすぎる。

あたかも、コンビニに行きたいのに

まずは交番への道を聞いているような感じ。

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相手の誤りを正すためには、

その人の情報源をさぐりたいと思うのは好ましい。

*「テレビや雑誌、新聞など、

 コロナに感染しない食事法について、

 情報をご覧になったのですか」

*「食事で感染を防げるなら、

 ワクチンや薬の開発を急がなくてもよいと

 思いませんか」

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免疫力や話力について問いかけます。_b0141773_20200564.jpg
こんなふうに応じるには、

なによりも、栄養士自身が、

食事や栄養によって

免疫力を高めることはできないか、

きわめて困難であることを

しっかり認識しておく必要がある。

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多くの関係者に見られるのは、

「免疫」と「基礎体力」との混同である。

さっきの「免疫」の定義を見れば明らかなように、

免疫は生体内のいわば本能的機構。

たんぱく質を多くとれば、

短期間に本能が変化するというものではない。

(ワクチンは人為的な免疫補強)

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これに対して、

食事でなんとかなるのは基礎体力。

感染はしても、

気力・体力がしっかりしているとか

基礎疾患や既往症がないとか、

つまり健康状態がよいと、

重症化はある程度抑えられる、という。

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ウイルスの立場から見れば、

自分がとりつく島の健康状態など、

見極めるヒマはないはずで、

一発勝負、近づいた人に

何らかの粒子に乗って飛び込む。

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そこで宿主を殺してしまえば、

元も子もなく、自分も死滅する。

が、微生物の世界では

個人プレーはなく、

多数のウイルスがワンチームになって、

たとえ宿主が遺体となっても

一部が別の宿主を見つけて、

リレー式に生存を続ける、

ということであろう。

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おさらいはこれくらいにして、

こうした考え方を

「メール形式の課外講話」として

受講者に送信したが、

いま学校やその他のところでは

「オンライン授業」「オンライン出演」が

行なわれている。

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が、これにはいろいろと弱点がある。

その理由は、

*レンズがワイドなので、顔がペタンコに見える。

 (人権侵害級の画像に)

*「表情表現」が不得手な人が多い(日本人はとくに)。

*雑然としたプライベート空間は、公開に不向き。

*教員も各分野のプロも、日常会話が苦手。

*先生が生徒に

「きょうは、聞いてくれてありがとう。」

 だって、なに、それ。そこまでおもねるなよ。

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こんなにリスクがあるのなら、

静止画像を適宜使って、

メール送信したほうが、

相手の時間拘束がない、反復閲覧が簡単、

話下手が際立たない、

などの利点が多くていいように思う。

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さらに話を広げれば、

最近、はやっているアメリカ式「プレゼン」にも

異議がある。

講師が原稿を持たずに壇上に立って、

右左に動きながらしゃべる。

落ちつかない、内容がしっかりと頭に入りにくい、

話が散漫になりがち、など、利点はほとんどない。

日本人の場合、ああいう状態になるのは

トイレを我慢しているときくらいである。

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着席している人に向かって話をするのに

自分だけが歩き回る不自然さ、

この形式を生み出したアメリカ人に聞きたい、

「そんなにじっとしていられないの?」

友人で科学ジャーナリストの工藤昌男さんが

昔、ビデオカメラが売り出されたとき、

うまいことを言った。

「ますますスチールカメラの価値が増す」と。

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その理由は、世の中のものはみんな動いている。

それゆえに、それを静止状態で記録することは、

どれほどすばらしいことか。

だからビデオができてから何十年たっても、

スチールカメラはなくならない。

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日本人には、

オンラインコミュニケーションは向かない。

(組織内会議のことは知らないが)

少なくとも、いま程度のメカでは……。

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それよりも、

静止画を中心にして、

どうしても音声が必要なら、

タイムラグのない電話によって

遠隔コミュニケーションを行なうこと。

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そして、

壇上でソワソワと動く

スピーチ(プレゼンテーション)は

やめる。

さらにさらに話を広げれば、

近年の日本人男性のしゃべりが

幼児化していることを

自覚しなければならないだろう。

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コロナ騒動に関して、

いろいろの人が発言しているが、

ある飲食店の店主は、

「当店にとって危機というか、

壊滅的状況じゃないかと……」

とテレビ取材に応じていた。

「……というか」「じゃないか」などと

語尾をボカすな。危機そのものではないか!

もっと危機感を表現せよ!

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そして、日本を代表する、

大、大、大手の社長も、

こんな発言をしゃぁしゃぁとする。

「リーマンショックをはるかに上回る

状況ではないかな、と思います」と。

「……かな」なんて、

幼児のような独白的語尾はやめろ!


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コロナ蔓延に加担したとされる

WHOの改革はもちろん、

国連には多くの機関があるが

ILO WHO UNESCOなど)、

各機関のトップになっている日本人はいないそうだ。

拠出金が第4位だというのに。

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まさしく、人望のなさ、

コミュニケーション能力の低さ、

それ以外に理由は見つからない。

「……というか」「……かな」(前出) 

「起こりうる可能性」(テレビ出ずっぱりの医師)

「いわゆる感染」「いわゆる公共機関」

「いわゆるビジネス」(ニュースショーのキャスター1名)

なんて言っている場合か。

ここにも大きな危機があることを

忘れてはならない。


# by rocky-road | 2020-05-18 20:43 | 新型コロナウィルス  

コロナのおみやげ話。

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「食コーチング 講師養成講座」の
4月の予定が延期になったので、
受講者に、メール形式の課外講話を送信した。

このところ、「食事で免疫力を上げよう」という、
いわば便乗型食事学を説く本が
出始めたという事例をあげ、
その「にわか振り」のおかしさを指摘した。

そもそも「免疫」とは何か、
という国語的解釈についても触れた。

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この講話の最後に、
栄養士としては、
「免疫力を高める食事法を教えてください」
という質問があるかもしれないから、
心と情報の準備をしておいたほうがよい、
というお話をした。
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そして、もし「よい問いかけ方」、
もしくは「よい答え方」があったら、
講師まで提案していただきたい、と結んだ。

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その回答を待つまでもなく、
世間もそれなりに対策を講じている。
NHKはさっそく「ためしてガッテン」の
スポットで、ビタミンDを含む食品、
キノコや魚をとるとよい、とやっていた。

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そればかりか、
栄養士向けの専門誌までが、
「栄養のチカラで、難局を乗り切る」と
アピールする始末。

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予想どおり、
栄養士の現場では、
コロナ対策の相談があると言う。
それに対して、
どんな回答例をしているか、それも耳に入った。

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*「偏った食生活にならないように
  普段から注意すること、
  そして運動不足にならないようにすること、
  こうした小さなことの積み重ねが、
  免疫力アップにつながります」

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*「テイクアウトを利用して、
  いつもとはちょっと違う食シーンを
  楽しみましょう」

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*「野菜を積極的に食べるとか、
 ウォーキングをするとか、
 できることから取り組んでみてはいかがでしょうか」

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ああ!!
この程度のアドバイスなら、
なにも栄養士に聞かなくても、
100人の一般主婦に聞けば、
同じようなアドバイスをしてくれるだろう。

ということは、
栄養学も栄養士も、
そして「ためしてガッテン」も、
コロナウイルスの感染症には
確かな対策を示しえない、ということである。

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当たり前である。
専門家の専門家たるゆえんは、
自分の研究分野ではないことを
はっきりと言うことである。

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「感染症の予防や治療は、

栄養学のテーマとはなっていません」

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「食品は薬ではないから、
あわてて食べてみたところで、
感染症の対策にはなりません」

そうではあるけれど、
それを言っちゃあ、身も蓋もない。
相手のニーズにどう応えるか、
これは栄養学の問題ではなく
渡る世間の問題である。

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せっかくのお尋ねなのだから、
手ぶらで返しては申しわけないし、
健康支援者としての責任も果たしえない。
メンツもあるし……。
ここはやはり問いかけてみたい。

「外出を自粛して、3密を守っていて、
それでもコロナが心配なのはなぜですか」

「昔はミカンを食べると風邪を引かない

とか、柿が赤くなると医者が青くなる
とかということわざがありましたが、
あなたの知っている食べ物のことわざ、
なにかありますか」

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なんていうのは、話の糸口探し。
行先は無数にあるコースから
相手や時と場合にジャストタイミングのものを選ぶ。

1.コロナ感染を予防するための日常行動の振り返り

  (起床から就寝まで)。

2.基礎体力とはなにか、フレイルとはなにか。

3.フードファディズムとはなにか。

4.栄養のバランスとはなにか。

5.健康寿命が長い人の特徴とは。

6.最近はコロナ感染のルートを

示しきれなくなっているけれど、

考えられるケースを20個、あげるとすれば……。

7.ライフスタイルの意味は?

8.人が生きる意味は何か。

などなど。

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この場合の着地点は、相手の健康観を補強すること、
健康についての考え方の筋道を示してあげること、
健康の6大要素を確認すること、
論理的なものの見方、考え方を試みること……
などである。

コロナ感染対策効果は絶対ではないにしろ、
無用な不安や退屈を抑止する意味はあるだろう。

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ついでに、コトバの問題。
ここもチェックしておいたほうがよい。
「行動変容」という用語、
なんともこなれの悪い、ヘタクソな造語である。

国語力の貧弱な専門家が考え出した
訳語か造語かであって、
明らかに失敗用語である。

第1に、いかにも上から目線。
日本語的には「名詞」であるが、
中国語的には「動詞」、「変えること」である。
変えるのは自分自身ではなく、
この場合、ほとんどが他者である。
つまりAがBの行動を「変えさせる」のである。

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治療者が使うコトバとして造語されたから
対象となるのは患者である。
では、どう変えるか。
それはケースバイケース、
治療者が患者の状況を見て、
「この部分を変えさせよう」とする。

よく言えばフレキシブル、
悪く言えば抽象的すぎるコトバ。

したがって、
患者自身が「私は行動変容をしよう」
とは絶対に言わない。

そんな硬い表現をせずに、
「会社、休もう」
「旅行、キャンセルしよう」
きょうから11時には寝よう」
「いまのうちに文学全集、読み切ってやろう」
と、具体的に思ったり言ったりする。

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もともと治療者が使うコトバを
社会にばらまいて「行動変容しましょう」

と言っても、現実感が伝わらない

「起床から就寝まで、いつもの行動パターンを変えましょう」

「公共交通機関は使わないことに」

「勤務体制を日、時間、場所、方法の面から見直そう」
「買い物は3日に1回、買い物時間は30分以内に」

のように。

普段から箇条書きの表現法をトレーニングしていれば、

こういう指針の50項目くらいは半日で書けるはず。

外出自粛については、

ふだん、「孤独のすすめ」だの

「極上の孤独」だのと言っている作家や雑文家が

ここでひと肌脱がずに何をしとるのか。

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『人間の品性』だなんて、

柄でもない本を書いているヒマはないはず。

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自粛中にできることをカレンダー式に

30日分、60日分に示すとか、

冊子にして出版するとか。

「孤独を楽しむ60日 アクション日記」

なんていうコロナ自粛ダイアリーなら、

アンチ孤独派にだって書けるぞよ。


# by rocky-road | 2020-05-03 23:56 | 新型コロナウィルス  

いつでも、どこでも、写真教室の日。

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2007年から13年間、
毎年429日をパルマローザの写真教室の日として

続けてきたが、

今年はやむなく中止となった

しかし、それ以外にも撮影会を行なってきたので、

コロナが明ければ、

いつでも、どこでも再開できる。

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これまで撮ったものを無作為に選んで

あげておこう。

29日は、横浜・山手にある

インターナショナルスクールが

フードフェアを開催する日。

たまたまそこを訪れて、

日本ではあまり見慣れない「フェイスペインティング」を

見ることができた。

以来、よいモチーフになっている。

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2012年の軽井沢。

このときからジャンプ写真が始まっていた。

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このとき、松本にもよって生島神社に詣でた。

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横浜・大桟橋では、しばしばこういうシーンが見られる。

2012429日。

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2013年。能登から参加の常連さん。

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大桟橋は写真スタジオとしても最適。

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一息入れて、のどに潤いを。

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旅は家に着くまで終わらない。


# by rocky-road | 2020-04-28 22:57 | 写真教室