そうめんから細々と記憶が……。


626日(日)、アクションクッキングが終わった。

(主催/食コーチングプログラムス)

昨年に続き、2回目の講師担当。

そうめんから細々と記憶が……。_b0141773_22025254.jpg

メニューは昨年同様「そうめん」

今回のタイトルは「猛暑に冷風 ほそぼそと……

そうめんから細々と記憶が……。_b0141773_15461711.jpg

冷やしそうめんの1パターンで

さほどのオリジナリティはないが、

冷やし中華や冷麺からの連想ではない。

そうめんから細々と記憶が……。_b0141773_22042283.jpg

寝たきりの妻の朝食として

いかに食べやすく、かつ、適度に食材を載せられるか、

ということを考えていくうちにこうなった。

そうめんから細々と記憶が……。_b0141773_22283237.jpg

そうめんは1~3分と加熱時間が短く、

ヘルパーさんのベッドまわりの仕事終了のタイミングにも

合わせやすい。


手を充分に伸ばせない病人のために、

麺は半分に折って短くする。

そうめんから細々と記憶が……。_b0141773_22324484.jpg

半熟卵はダイソーの器具をフル活用して

レンジで140秒(2人分)、

第2群はしらす干し、

または魚肉ソーセージを小口切りして散らしたり

ときに夕べの刺身を数切れ載せたりする。

そうめんから細々と記憶が……。_b0141773_15491525.jpg

第3群は、にんじんのシリシリ、湯煎トマト、

かぼちゃの薄切り(チン加熱)などを

そのときどきで適当にあしらう。

少しピリピリ感を出すために刻みショウガを振ったりする。

そうめんから細々と記憶が……。_b0141773_16034627.jpg

汁は、前日、みりんとめんつゆで作ったものを

冷蔵庫から出すだけ。

出す直前にごまだれを少々。

汁にも多少のバリエーションを。

そうめんから細々と記憶が……。_b0141773_22033788.jpg

当然、数日で飽きると思っていたが、

これが意外にも、調理人ともども、そうではない。

そうめんから細々と記憶が……。_b0141773_22162529.jpg

のど越しがいいので、朝の1食として食べやすく、

1椀でバランスも図れるしで都合がよい。

そうめんから細々と記憶が……。_b0141773_22325390.jpg

そうめんから細々と記憶が……。_b0141773_22090590.jpg

かくして、介護・調理人の定番朝食となった。

すでに1年以上続けているが、

途中から、こんな考え方をするようになった。


寝たきりで、日時の観念がない病人にとって、

そうめんによって「朝」を感じることができるとすれば、

それはそれで利点であろうと。

そうめんから細々と記憶が……。_b0141773_22053789.jpg

文字どおりの介護食ながら、

食のプロのみなさんに味わっていただくことは、

いつか、どこかで

お役に立つことがあるかもしれないと考えて

ご披露させていただいた。

恐れ多いことではある。

そうめんから細々と記憶が……。_b0141773_22075028.jpg

しかし翌日、そのプロのお1人から

肯定的なご評価をいただいた。

そうめんから細々と記憶が……。_b0141773_22075878.jpg

そのメールには、

日々の教室や執筆、講義などの間に

料理作りも楽しんでいてよろしい、ともあった。

そうめんから細々と記憶が……。_b0141773_16060922.jpg

そして、

「竹槍?! 事件のときも奥様のお夕食の

白滝を買う途中でしたね」との一文が。


そうめんから細々と記憶が……。_b0141773_16063641.jpg

「竹槍?」

1年半前の悪夢の記憶がよみがえった。

夕食のおかずに白滝を加えることを思いついて

近くのスーパーへ自転車を飛ばした。

そのとき、対面から来た自転車と正面衝突しそうになった。

そうめんから細々と記憶が……。_b0141773_16054313.jpg

「左側通行をしなさい」と注意したら、

その男(40歳代か)、なにやらわめき始めた。


「何か言い分があるのか」と尋ねたが、

大声で叫んで話にならない。

「黙れ、少し話をしよう」と言ったが、

聞く耳を持たない。


「お前、年金生活者だろう」などと、

それなりに的を射たセリフも口にしたが、

とても話し合いにはならない。


黙らせるつもりで、

歩道の縁の植え込みにあった竹の棒を持って

構えたたら、いつの間にかスマホを取り出して

その雄姿を撮りおった。

そうめんから細々と記憶が……。_b0141773_16090687.jpg

そして「警察に来てもらう」とわめく。

望むところと、パトカーを待った。

そうめんから細々と記憶が……。_b0141773_16102491.jpg

当然、交通ルールの話になると読んでいたが、

どっこいどんでん返し。

彼の写真が証拠となって、

こちらが図らずもロシアの侵略軍になっていた。

2人は別々のパトカーに乗せられて所管の警察署へ。

約2時間、署員約6人と次々と話し合ったが、

交通ルールの話ではなく、

暴力を振るったかどうかということがテーマに。

相手は別の部屋にいて直接対決はできない。

そうめんから細々と記憶が……。_b0141773_16104875.jpg

ここで警察のキメぜりふ。(初体験だから知らんけど)

「そうやって頑固になっていると

お互いにあしたの朝まで、

こうやって押し問答を続けなければならない。

ここは大人になって謝ってしまいましょうよ」

所持品は財布の中まで

全部、トレイの上に出されて点検された。

そうめんから細々と記憶が……。_b0141773_16112425.jpg

昭和時代のケンカは、

当人同士が闘って決着をつけるものであった。

第三者に割り込まれることを恥としたものである。

ところがいまは、相手の写真を素早く撮って、

警察を味方につけるというのが流儀らしい。

そうめんから細々と記憶が……。_b0141773_16115212.jpg

件の料理のプロが指摘した「竹槍」とは

このときの竹の棒のことである。

これは竹槍ではなく、「竹棒力」である。

警察でのやりとりの結果は、「前科」にはならなかった……

とだけを書いて、あとは省く。

興味はむしろ「竹槍」

そうめんから細々と記憶が……。_b0141773_16122071.jpg

昭和20年8月15日、

学童疎開中の宮城県の鳴子温泉で玉音放送を聞いて

敗戦を知った。

小学3年生になったばかりの9歳だった。

「アメリカ軍は日本人を地球上から1人もいないようにする」

と、上級生から聞いていて、

男子は竹槍を作って山にこもって、最後まで戦い抜くと。

そして、草を相手に実戦訓練開始。

しかし、1時間もしないうちに、先生がやってきて、

「そんなことはないから、みんな宿に戻りなさい

ここで武装解除を余儀なくされた。

そうめんから細々と記憶が……。_b0141773_16130237.jpg

訓練不十分ながら、

その竹槍を実戦に使うところにまでいったのは

あれから、およそ80年後ということになる。

そうめんから細々と記憶が……。_b0141773_16135409.jpg

訓練の効果があったのか、なかったのか……

そうめんから細々と記憶が……。_b0141773_16141628.jpg

ともあれ、2時間後、パトカーに送ってもらって

トラブルの現場まで戻った。

そうめんから細々と記憶が……。_b0141773_16143718.jpg

もし自転車が盗まれていたら、

警察に責任をとってもらおうと思っていたが、

カギのかかっていない自転車はちゃんと存在していた。

そうめんから細々と記憶が……。_b0141773_16145799.jpg

もちろん閉店間際のスーパーまで走って

白滝を買うことができた。

そのときの料理がなんであったか、

それが思い出せないのがくやしい。

そうめんから細々と記憶が……。_b0141773_16153331.jpg

そうめんにも白滝を入れたことはあるが、

夕食だったから、そうめんではないはず。

そうめんから細々と記憶が……。_b0141773_22165990.jpg

竹槍で演習をした鳴子では、

野生の蕨(わらび)や蕗(ふき)を

炎天下、採取作業をさせられたり、

東京に戻ってからは、焼け野原で蒸しパンを作ったり、

新聞紙1枚でご飯を炊いたり……などがあって、

大人になってからは、その経験を生かして、

スノーケリングツアーのキャンプ生活では

飯盒(はんごう)炊飯や料理の焚火係を独占したりと、

思えばわが人生、

「食」との関係が浅からずある。

そんな思い出が竹槍の節々からあふれ出してきた。

そうめんから細々と記憶が……。_b0141773_22165122.jpg

アクションクッキングで、

「新聞紙で1升のご飯を炊く」

という企画がないのが残念。

場所もないし、ブリキ缶もないし、

その必要もないことは重々わかってはいるが。

そうめんから細々と記憶が……。_b0141773_22171228.jpg

いまは「五目そうめん」を15分で仕上げられる

2020年代の幸運を細く、細く、

しかし深く深く感じている。

そうめんから細々と記憶が……。_b0141773_22164329.jpg


# by rocky-road | 2022-06-28 22:33 | アクションクッキング  

肴はあぶったイカでいい♬

肴はあぶったイカでいい♬_b0141773_22250275.jpg

この6月4、5日に行なわれたセミナーのうち、

5日は、私の誕生日と重なった。

肴はあぶったイカでいい♬_b0141773_22415024.jpg

肴はあぶったイカでいい♬_b0141773_22562556.jpg
そのため、

今年もパルマローザのみなさんから祝福を受けた。

毎年、この月のセミナーは、

誕生日に近い日を選んでいただき、

「スペシャル版」のセミナーというのが恒例となった。

肴はあぶったイカでいい♬_b0141773_22365583.jpg

 今回のテーマは、

食と健康を、

いつでも、どこでも、だれに対しても、

魅力的に語るための『話力』を

どう磨けばよいか。」

肴はあぶったイカでいい♬_b0141773_22364625.jpg


「話力」は「会話力」のことではなくて、

TPOに応じて、その目的にもっともふさわしい話し方、

話の効果的な内容などを指す。

肴はあぶったイカでいい♬_b0141773_22411883.jpg

『広辞苑』にも収載がないので、

自分で定義した。

定義は影山なお子さんのブログ

「スタンバイスマイル」でご紹介いただいたので、

ここでは重複を避ける。

スタンバイ・スマイル (exblog.jp)

肴はあぶったイカでいい♬_b0141773_22260203.jpg

「フィッシュウォッチング」

「スノーケリング=地の果てから始めるもう1つの旅」

「海と島の旅」「予暇」「食事力」「話力」

思えば、いくつかのコトバを作ったり

定義をしたりしてきた。


さて、このページでは、

64日に行なわれた、

《食コーチングプログラムス》主催の

「食ジム」第110回について書いておこう。


 「食ジム」第110

「飲酒習慣と健康との関係」について

栄養士はどう考え、どう対処すればよいか。

 座長/みなきまゆみさん

 アドバイザー/影山なお子さん 大橋

肴はあぶったイカでいい♬_b0141773_22283078.jpg

進行プロット(筋書)は以下のとおり。

なお、これを「プログラム」とするか「進行表」とするか

迷うところであるが、

『広辞苑』ではプロットを

「小説・脚本などの筋。筋書。構想。」

としているので、

今後は、これを使っていこうと思う。

肴はあぶったイカでいい♬_b0141773_22290531.jpg

「プログラム」とすると、イメージとして、

カチッと固まりすぎておもしろみがない。

小説や脚本のプロットは、

書き進むうちにいろいろと変更がある。


あくまでも「粗筋(あらすじ)」であって、

途中でどう変わってもいい、それを予定しておく。

そんな変化に期待と発見、そして喜びがある。

肴はあぶったイカでいい♬_b0141773_22291831.jpg

ディスカッションも、みなさんの発言、思考法によって

展開が変わってゆくので、

だれも着地点を予想できない。

肴はあぶったイカでいい♬_b0141773_22295276.jpg

したがって、

「食ジム」にも、「プロット」という用語が合いそうだ。

ちなみに、出版界でも、

担当ページの展開プランを「プロット」という。

肴はあぶったイカでいい♬_b0141773_22301065.jpg

さて、

「『飲酒習慣と健康との関係』について

栄養士はどう考え、どう対処すればよいか。」

のプロットは、

肴はあぶったイカでいい♬_b0141773_22434148.jpg

1.はじめてのお酒体験、あの日・あのとき――きっかけ、

お酒の種類、そのときの気分。(飲んでいない方はその理由)

2.「きれいな飲み方」「きれいではない飲み方」ウォッチング。

あるある事例――あの人の場合、この人の場合。

3.お酒の飲み方、私の流儀――種類、1回量、頻度、場所、

おつまみ、1人の場合、だれかとの場合、話題、お店選び。

4.健康論として考える「お酒」「飲酒習慣」「ほどほど」とは?

5.「飲酒習慣と健康」について

栄養士は、どんな知識やセンスをもてばよいか。

肴はあぶったイカでいい♬_b0141773_22450372.jpg

このディスカッションでは、

栄養士や健康支援者が、

飲酒習慣のあるクライアントにどう接するか、

ということを語り合った。

肴はあぶったイカでいい♬_b0141773_22441571.jpg

栄養士や健康支援者にとって、

「酒は百害あって一利なし」と思い込まれがちな飲み物だから、

多くの場合、内容にかかわらず「禁止」または「抑制」を

すすめることが多い。

肴はあぶったイカでいい♬_b0141773_22453674.jpg

もちろん、「食ジム」に集まった人たちには

そんな野暮はいない。

だから、

こんなダメダメ現場をしっかり押さえている。

肴はあぶったイカでいい♬_b0141773_22470304.jpg

ある健康支援者は、クライアントに対して

「お酒を飲むときは水を用意して、

酒と水とを交互に飲むとよい」と

すすめたりするという。

肴はあぶったイカでいい♬_b0141773_22474454.jpg

確かに、ウォッカやウイスキーなどの強い酒を飲むとき、

そのようにする飲み方はあるが、

ワインや日本酒、ビールを飲むのに

こんなバカな飲み方をする人はいないはず。


お酒を飲んでいるとき、

みそ汁やスープ、お茶が近くにあるだけで

機嫌が悪くなる人が、昔はいた。

酒と水物、これほど合わないものはない。


いまは、酒それ自体が有害であると思う人は

少なくなっていると思うが、

それでも、では、なぜ有害ではないかを

ちゃんと説明できる人は少ないのではないか。

肴はあぶったイカでいい♬_b0141773_22572292.jpg

以前、新聞にこんな記事が載った。

見出しは「2日に1合」

「飲まないより飲む方が健康」

(読売新聞 1999年9月10日)

肴はあぶったイカでいい♬_b0141773_22471983.jpg

「危ない見出しだな」と思ったので、

このことはよく覚えている。

記事は、国立がんセンターが、

40歳代、50歳代の男性、1万9千231人を対象に

7年間追跡調査をした結果報告である。

肴はあぶったイカでいい♬_b0141773_22483031.jpg

調査は、飲酒の頻度と1回に飲む量を

6グループに分けて、がんによる死亡率を調べた。


結論だけを示すと、6グループ中、

日本酒に換算して、2日に1合程度飲む人の死亡率が

もっとも低かった。2位は2週に1回、3位は毎日飲む人、

ここまでは、飲酒をまったくしない人よりも

死亡率がわずかに低かった。

そして、1日に2合以上、4合飲む人の死亡率は、

まったく飲まない人よりも上昇した。

肴はあぶったイカでいい♬_b0141773_22490302.jpg

結論は、見出しのとおり「2日に1合」

程度飲む人の、がんによる死亡率は、

酒を飲まない人よりも低かった、ということである。

肴はあぶったイカでいい♬_b0141773_22494262.jpg

なぜ危ない見出しなのか。

それは

酒に「がん死亡」のリスクを減らす薬効が

あるかのような誤解を招く要素があるから。

肴はあぶったイカでいい♬_b0141773_22501208.jpg

大がかりで有意義な大調査に

部外者が注文をつけるのは申しわけないが、

この調査では、

飲酒の場所、時刻、同席の人の有無などまでは

調べられなかった。

肴はあぶったイカでいい♬_b0141773_22503558.jpg

つまりライフスタイルに対する視野が

この調査の時代にはなかった。

いや、いまも、ライフスタイルと健康との関係について、

概して日本人の関心事にはなっていない。

肴はあぶったイカでいい♬_b0141773_22512278.jpg

だから「孤独のすすめ」だの「断捨離のすすめ」だの

「捨てない生き方」(その一方でモノを買わない、と)だの

という本や記事がシャーシャーとしてまかり通るのである。

それらが健康のリスクになることを

本人はもちろん、

国民の大多数がご存じない。

肴はあぶったイカでいい♬_b0141773_22513426.jpg

調査した人にいわせれば、

「飲酒シーンの調査など、

手間も時間も費用もかかりすぎて、

できっこないでしょ」

そうだとは思うが、「それを言っちゃぁ~おしまいよ」

1万9千人の調査より、

00人、1000人の調査のほうが、

実態に迫れる場合だってある。

ポイントは調査の目的、

それ以前の、調査員のライフスタイル観である。

肴はあぶったイカでいい♬_b0141773_22515865.jpg

2日に1回、1合程度の酒を飲む人は、

たぶん、夕方、仕事を終えて、

食卓に着いて一息ついていることだろう。

そして、一気飲みではなく、

ちびちびと、舐めるように飲む。

「♪肴はあぶったイカいい

近くに家族がいることだろう。

肴はあぶったイカでいい♬_b0141773_22584924.jpg

そういうライフスタイルは、

それなりにリズミカルで、

ストレス緩和効果もある。

実は、つまみはイカだけではなくて、

刺身であったり、おでんであったり、

焼き肉であったり、カレーライスであったり……。

肴はあぶったイカでいい♬_b0141773_22553749.jpg

栄養士、健康支援者、そして研究者に

いま求められているのは、

人それぞれの生き方、ライフスタイルである。

人は百人百様、みんなみんな違う。

そう、その無数の違いの中から

共通性、法則性を見出す、

その洞察力が求められる。

肴はあぶったイカでいい♬_b0141773_22590954.jpg
肴はあぶったイカでいい♬_b0141773_22592865.jpg

人の健康にかかわる者は、

まずは人間、いや動物、いや植物について

しっかり目を向け、心を向け、

彼らの心を読み解くことである。

肴はあぶったイカでいい♬_b0141773_22595442.jpg

「心で見なくちゃ、ものごとはよく見えないってことさ。

かんじんなことは、目には見えないんだよ」

(星の王子様/サン・テクジュペリ)

肴はあぶったイカでいい♬_b0141773_23002133.jpg

人のライフスタイルも、

目では見えず、心で見るものであろう。

肴はあぶったイカでいい♬_b0141773_23003655.jpg
肴はあぶったイカでいい♬_b0141773_23020578.jpg
肴はあぶったイカでいい♬_b0141773_23005629.jpg
肴はあぶったイカでいい♬_b0141773_23034193.jpg
肴はあぶったイカでいい♬_b0141773_23035066.jpg
肴はあぶったイカでいい♬_b0141773_23040002.jpg


# by rocky-road | 2022-06-12 23:06 | 「食ジム」  

あしたがあるから「予暇」なのさ。

あしたがあるから「予暇」なのさ。_b0141773_22214625.jpg

寿出版㈱の月刊『ことぶき』という冊子の取材を受けて、

久々に「予暇」について語った。

この雑誌は、薬局などを通じて家庭で読まれるという。

以前も取材を受けたことがある。

あしたがあるから「予暇」なのさ。_b0141773_22221326.jpg

大橋予暇研究所を設立してから30年がたった。

いまも研究は続けているが、

コミュニケーション論、文章論、健康論へと発展し続けているので、

出発点の「予暇」について語ることは少なくなっている。

そのため、久々に、楽しんで、そして力を入れて話すことができた。

あしたがあるから「予暇」なのさ。_b0141773_22241153.jpg

念のために「予暇」について。

国語の「余暇」は、中国由来の熟語で、

「自分で自由に使える時間」のこと。

ところが1980年以降、90年代に至るまでも、

日本では、高度成長期(1956年~1972年のころまでとされる)

の気分は残っていて、

「余暇」とは、「仕事から余ったヒマ」と考える人が多かった。

あしたがあるから「予暇」なのさ。_b0141773_22251575.jpg

「食事で健康を」を提唱する書籍や雑誌の編集者として

「健康」についてはそれなりに考えていたので、

「余暇」は「仕事」に付随、従属するものではなくて、

「並列すべきものである」という提案をする必要を感じた。

あしたがあるから「予暇」なのさ。_b0141773_22234969.jpg

すなわち、

人間の行動は大きく3つに分けられる。

1.生物的活動――食事、睡眠、身のまわりの用事(洗顔や入浴など)

2.人間としての社会的活動――学業、仕事、余暇、家事、育児、看病など。

3.保健的、文化的活動――くつろぎ、人との交流、買い物、

インターネット・新聞・雑誌・テレビ・書物などによる

情報との接触、装い、運動、娯楽、趣味、学習・研究、

政治参加(選挙など)、信仰、健診・受診・治療など。

あしたがあるから「予暇」なのさ。_b0141773_22264493.jpg

これらのバランスが保たれないと、健康上のリスクとなる。

そのことを『「予暇」で自分を組みかえる』という書物を出して

アピールした。(三五館 19959月) 

あしたがあるから「予暇」なのさ。_b0141773_22270703.jpg

月刊『ことぶき』 のインタビューでは、

時節柄、コロナ禍の過ごし方について問われた。

いまは勤めがないので、

生活上の制約はほとんど受けなかった。

毎月のクラスや個人サポートが数回、中止になったくらいで、

予定していたセミナー、旅行、飲食はほとんど実行した。

インドア、アウトドアともに、〝安全に〟楽しむ意欲とスキルは、

人に負けないくらい身についている。

あしたがあるから「予暇」なのさ。_b0141773_22302289.jpg

自重・自粛、不条理の昨今の時代背景を考えると

タイムリーなインタビューであった。

予定や夢や希望など、

健康を支える重要な要素であるモチベーションは、

コトバとして存在する、

どんなコトバを持つか、

どんなコトバを使うかなど、

持論の健康論についてはコラムで取りあげていただき、

強調できたと思う(大橋型・ヘルスコミュニケーション論)。

このブログについても、バッチリ紹介していただいた。

あしたがあるから「予暇」なのさ。_b0141773_22290678.jpg

あしたがあるから「予暇」なのさ。_b0141773_22364750.jpg
あしたがあるから「予暇」なのさ。_b0141773_22365884.jpg
あしたがあるから「予暇」なのさ。_b0141773_22371705.jpg
あしたがあるから「予暇」なのさ。_b0141773_22373412.jpg
あしたがあるから「予暇」なのさ。_b0141773_22375165.jpg
あしたがあるから「予暇」なのさ。_b0141773_22380872.jpg
ここで話を変える。

以下に掲げる新聞に載った書籍広告と記事は、

2022529日、日曜日、

たった1日の『読売新聞』によるもの。

50歳からは無理なく貯めておく」

60過ぎたら〇〇をやめて幸せに……

70歳から老化の分かれ道」

「人生は70代で決まる」

70代妹の通販やめさせたい」

ついでに「老いの福袋」

あしたがあるから「予暇」なのさ。_b0141773_22320021.jpg
あしたがあるから「予暇」なのさ。_b0141773_22312389.jpg
あしたがあるから「予暇」なのさ。_b0141773_22333288.jpg
あしたがあるから「予暇」なのさ。_b0141773_22334131.jpg

あしたがあるから「予暇」なのさ。_b0141773_22342198.jpg
あしたがあるから「予暇」なのさ。_b0141773_22344716.jpg
これが高齢化時代というものか。

日本人の、なんと見事な「年齢中心主義」!!

タイムスイッチではあるまいし、

人間の人生を、そこまで年齢を基準にして

カテゴライズしていいものか。

個体差というものはないのか。

「百人百様」というコトバはどこへ行った?

あしたがあるから「予暇」なのさ。_b0141773_22385598.jpg

わが大橋予暇研究所は、

こういう〝金太郎あめ的人生論〟には与さない。

いや、こういう悪しき伝統に縛られず、

自分で自分の人生を設計しろ、

山はいつまでも登り続けろ、

どんなに重い病気になっても、

「あした」に向かって登ろう、

と言いたくて存在を続けている。

あしたがあるから「予暇」なのさ。_b0141773_22391047.jpg

前述の3つの基本的活動、

「生物的活動」「人間としての社会的活動」

「保健的、文化的活動」は、

男女にも、年齢にも、国籍にも関係なく、

いまできることばかり。

あしたがあるから「予暇」なのさ。_b0141773_22392961.jpg

そして、日本の高齢者に言いたい。

「少し大人になったのなら、

人間は歳などには関係なく、

あしたに向かって生きる動物であることを認知していただきたい。

『この歳だからわかる』なんて、

思いあがっていてはダメだ」と。

あしたがあるから「予暇」なのさ。_b0141773_22400285.jpg
あしたがあるから「予暇」なのさ。_b0141773_22403508.jpg
あしたがあるから「予暇」なのさ。_b0141773_22402373.jpg


# by rocky-road | 2022-05-29 22:40  

ランチタイムから始まった糸島セミナー。

ランチタイムから始まった糸島セミナー。_b0141773_22383516.jpg

福岡県糸島市末永への旅行が、

予定のないままに、にわかに実現した。

ランチタイムから始まった糸島セミナー。_b0141773_22385100.jpg

振り返れば、

2003年3月に仕事で出張した際、

福岡在住の元・スノーケリング仲間に会って、

福岡市内を案内してもらった。

ランチタイムから始まった糸島セミナー。_b0141773_22410874.jpg

そのとき、

古民家で営業している「お食事処」に行って

昼食のコース料理をいただいた。

1日に1組しかとらないとのことで、

もちろん彼が予約しておいてくれたのだが、

まさに野中の一軒家。

ランチタイムから始まった糸島セミナー。_b0141773_22480860.jpg

周囲に菜の花が咲いていて、

そんな風景を撮影した。

が、このときのことはほとんど覚えていない。

コース料理の器が、どれも角皿であったので、

その意味を問うたことは覚えている。


旅先での、ほんの一瞬のエピソードだが、

習慣として、お礼のハガキを書いた。

それがきっかけで、

以後、19年間、年賀状のやりとりが続く。

ランチタイムから始まった糸島セミナー。_b0141773_22483828.jpg
ランチタイムから始まった糸島セミナー。_b0141773_22494765.jpg

19年間とはいうものの、

実はその記憶はなくて、

今回、こちらから最初にお出ししたハガキを

先方の《のほほん 野の花》のオーナーが

保存しておいてくれて、

それを日時の確認のために郵送してくださった。

それによって確証を得ることができた。

ランチタイムから始まった糸島セミナー。_b0141773_22500687.jpg
ランチタイムから始まった糸島セミナー。_b0141773_22501423.jpg

1回の2時間足らずのお食事処での出会いが

19年後の再会につながったのは、

昨年末に、

オーナーから長文のお手紙をいただいたから。

私のブログを遡って読んでくださったと。

共感していただくところもあってか、

「当地でセミナーが開催できたら……」

とのフレーズがあった。

(今度の旅で知ったのだが、

彼女は年季の入った読書家である)

ランチタイムから始まった糸島セミナー。_b0141773_22540630.jpg

こういう人生の節目となる展開になったとき、

それに反応しないのは、

「予暇」(目的意識のある生き方/大橋造語)

という概念のない人の場合。

江戸風にいえば野暮の骨頂。

ランチタイムから始まった糸島セミナー。_b0141773_22484964.jpg

「講師として招くのではなく、

私が旅行をして、そのついでに伺う、

ということにすれば、

費用をかけずに実現できるのでは?」と

ご提案した。


関西系にも野暮でない人がいて、

パルマローザの影山なお子さんが

即座に、メインとなる旅行を企画してくださった。

長崎の《ハウステンボス》の旅+糸島セミナー。

旅好きの人が多いこの組織、

すぐに14名の方が参加表明をしてくださって、

514151617日、

34日の日程が決まった。

現地の参加者は16名とのこと。

ランチタイムから始まった糸島セミナー。_b0141773_22544227.jpg

初日の14日がセミナー。

題して「糸島/コミュニケーション力&健康力

パワーアップセミナー」

ランチタイムから始まった糸島セミナー。_b0141773_23061390.jpg

1.講義 「きれいな話し方、きれいな文章を書く人は

  なぜ豊かな人生を送れるのか。」(講師/大橋)

2.フリートーク(食ジム形式 座長/影山なお子さん)

  「私がこんなに健康である3つのワケ」

3.夜通しトーク(自由な話し合い)(終了目標 23時)

ランチタイムから始まった糸島セミナー。_b0141773_22550054.jpg

関東の、いや、わが地元(この場合、横浜/赤羽)の

コミュニティであれば、

なかなか濃密な内容だとひそかに自賛していたが、

他流試合というものは、

そうは問屋が卸さない。

ランチタイムから始まった糸島セミナー。_b0141773_22553370.jpg

2時間のセミナーは、なんとか聞いていただいたが、

「食ジム」の形式など、世界中の人は知らないし、

30名の自己紹介ともなると、

そうトントンと進むものではない。

ランチタイムから始まった糸島セミナー。_b0141773_23083302.jpg

こんなときは、プログラムに固執することなく、

「郷に入れば郷に従え」が大人の対応。

ランチタイムから始まった糸島セミナー。_b0141773_22562927.jpg

そのおかげで、ご自分の紹介ではなく、

天孫降臨・神代の時代にまで遡って、

日の出ずる国、

わが邪馬台国の紹介をしてくださる方がおられて、

悠久の時がゆっくりと流れ始めた。

ランチタイムから始まった糸島セミナー。_b0141773_22571116.jpg

そして、そして、

ついには卑弥呼さままで

お姿を現わしてくださって、

感涙にむせんだ。

ランチタイムから始まった糸島セミナー。_b0141773_22575986.jpg

こういう予測不能の展開があるから

「旅は人生の大学」

などという表現も生まれたのだろう。

ランチタイムから始まった糸島セミナー。_b0141773_22591364.jpg

ランチタイムから始まった糸島セミナー。_b0141773_23051512.jpg
ランチタイムから始まった糸島セミナー。_b0141773_23054770.jpg
ランチタイムから始まった糸島セミナー。_b0141773_23060029.jpg
ランチタイムから始まった糸島セミナー。_b0141773_23071440.jpg
パルマローザのお嬢様方にとっても、

自分たちが

神々によってつくられた子孫であることを知り、

ルーツを再認識する

よい機会になったことだろう。

ランチタイムから始まった糸島セミナー。_b0141773_23042494.jpg

セミナーが終わって、翌515日、

パルマローザのみなさんは長崎へ。

私は残って糸島の海岸、

芥屋海岸(けや)や能古島(のこのしま)を

案内していただいた。

ランチタイムから始まった糸島セミナー。_b0141773_23004330.jpg
ランチタイムから始まった糸島セミナー。_b0141773_23012446.jpg

モルディブ共和国のビヤドゥ(小島)で出会って

海仲間となった調 研一君(しらべ けんいち)にも

19年ぶりに会って、

糸島観光に同行していただいた。

ランチタイムから始まった糸島セミナー。_b0141773_23014318.jpg
ランチタイムから始まった糸島セミナー。_b0141773_23020616.jpg

野の花に最初に連れて行ってくれたのは、

いまも福岡在住の彼にほかならない。

初日のセミナーにもつき合っていただいた。

ここに使ったアウトドア写真は、

糸島観光の収穫である。

ランチタイムから始まった糸島セミナー。_b0141773_23022987.jpg
ランチタイムから始まった糸島セミナー。_b0141773_23023961.jpg
ランチタイムから始まった糸島セミナー。_b0141773_23025828.jpg
ランチタイムから始まった糸島セミナー。_b0141773_23032378.jpg

糸島観光後は、

長崎のハウステンボスまで

送っていただいて、

先行のパルマローザ組と合流した。

ランチタイムから始まった糸島セミナー。_b0141773_23035226.jpg

ハウステンボスでの話は

影山さんがご紹介になるだろう。

ここでも、話題や写真はたっぷり。

ランチタイムから始まった糸島セミナー。_b0141773_23041246.jpg


# by rocky-road | 2022-05-22 23:08 | 福岡・糸島  

2022年  フォトコンテスト入選者発表。

総評

429日の、恒例の写真教室は、

11時に集合後、1時間もしないうちに小雨が降り出した。

カメラ条件(撮影条件にあらず)としては難ありだが、

インドア撮影会場の予約を急遽しておいていただいたので、

じゅうぶんに撮影を楽しめた。


写真は瞬間、瞬間を撮るものだから、

天候やその場の条件によってモチベーションを下げることなく、

いまこの瞬間にある被写体を見つけることが大事。

こんな例がある。

ボートダイビングのとき、

ダイバーはボートから海中にエントリーして、

被写体探しに動き回る。


しかし、ベテランは、ウロウロしないで、

ボートの真下あたりで被写体を探す。

タンク内の空気の容量は1時間前後分、

その間に仕事をしなければならない。

2022年  フォトコンテスト入選者発表。_b0141773_23225579.jpg

「いいもの」を探し回る人は、

結果的に何も得られずにタイムオーバーに。

自然界といえども、

感動や被写体が

われわれを待っていてくれるはずはなく、

自分で創るものである。


写真の創造性とは、そういうもの。

この点は、覚えておいていただきたい。


今回は、初参加の人も多く、

充分にレクチャーをする間もなく撮影開始になった。

それでも、きちんと仕事をした人はいる。


今回から、金、銀、銅の3ランクで評価することにした。

「金賞」の該当作はなかったが、

銀、銅の対象作品と、佳作対象作品を選ぶことができた。


選評は、あえてハードルを下げずに、

従来どおり、温かく、やさしさを保って論じた。

大橋禄郎)


エントリー 全作品講評

(敬称略)


2022年  フォトコンテスト入選者発表。_b0141773_23090535.jpg

銀賞

エントリー5

「養花の雨」 

撮影 小林 美穂


【選評】

アジサイ系の花だろうか。

そこに降る雨脚を見事に写し取っている。

意図的に撮るのは、一眼レフなら可能だが、

コンパクトカメラではむずかしい。

雨脚がスジ状に写る、

ちょうどよいシャッタースピードが得られたのだろうか。

カメラアングルの勝利といえそう。


タイトル「養花の雨」はなかなかシブい。

タイトルが作品をいっそう引き立たせている。

俳句の季語「養花天」(ようかてん)を下敷きにしたか。

念のため、「養花天」は、花曇りの天候のこと。



銅賞

エントリー1

「雨にぬれて、なまめかし」 

撮影 米澤 須美

2022年  フォトコンテスト入選者発表。_b0141773_23092207.jpg

【選評】

絵作りが見事。バラとマリンタワー、

そして、つぼみが1輪。

それをタワーより上に配置した構図でキメた。

露出もピントも申し分ない。


タイトルはいけない。

散文的で説明のしすぎ。

そもそも花を「なまめかし」と表現するのは

あまりにも平安時代的で、かつ陳腐。

絵がいいので、なんとか銅賞にとどめた。



佳作

エントリー14

「天使をつかまえた! 」 

撮影 竹本 有里

【選評】

トリックアートでの写真は、そのためのものだから、

撮影者のオリジナリティを発揮しにくい。

それでも、この作品はユニークなほうかもしれない。

親子の視線が生きている。


タイトルの「つかまえた」はどうかな。

「天使さま降臨」とか「お空から来た子」とかは?



佳作

エントリー10

「キング&クイーン」 

撮影 甲斐 和恵

【選評】

花とマリンタワーの対比。

このアングルが選べるようになると、

中級のフォトテクニックに昇格か。

クイーンがキングよりも上に出ているのは

ジェンダーフリー時代の反映か。

そのせいか、風情や情緒よりも、

トレンドを強く感じさせる作品。




【選外】(以下、同)

エントリー2

「バラより美しい~♪」

撮影 佐藤由起子

2022年  フォトコンテスト入選者発表。_b0141773_23124298.jpg

【選評】

1画面にいろいろのものが写りすぎていて

アピール力がない。テキトーにカメラを向けて、

テキトーにシャッターを切っただけでは作品にはならない。

タイトルは、古臭い賛辞でイヤミ。

人間とバラを比較するな。




エントリー3

「私たちも、撮られたい」 

撮影 池田 麻理

2022年  フォトコンテスト入選者発表。_b0141773_23134862.jpg

【選評】

ブツ撮り実習会場での記念写真撮影を

「横撮り」したもの。

記念写真風景をキャッチするなら、

右端のカメラマンも入れ込むこと。


人が撮影しているものに便乗した写真にロクなものはない。

タイトルは意味不明。




エントリー4

「猫の目線」

撮影 深津 惠子

2022年  フォトコンテスト入選者発表。_b0141773_23141359.jpg

【選評】

ネコの置物はかわいいが、

それは彫刻作者の作品の範囲。

それを自分の「写真作品」にするには、

テーブルの上に置いただけではなく、

置き方やカメラアングルを工夫して

鑑賞者をうなずかせたい。


「目線」を強調するには、

目に思い切り寄ってみるとか。



エントリー6

4月の雨がくれた宝石」 

撮影 山同 紀子

2022年  フォトコンテスト入選者発表。_b0141773_23143893.jpg

【選評】

感性は人それぞれであろうが、

このバラのつぼみからは、

とても「宝石」の輝きは感じられない。

画面もアンダーで暗いし、

周囲や背景もゴチャゴチャしている。

作品にがんばってもらわないと、

タイトルだけでは救えないこともある。




エントリー7

「小雨ふる公園で、

リトルピープルに出会ったハッピーな一日」 

撮影 崎山 光江

2022年  フォトコンテスト入選者発表。_b0141773_23150640.jpg

選評】

ペットや愛玩物を旅先などの風景を背景に撮る人は多い。

この作品は、バラのアーチとのコラボか、雨か。

それにしては、どちらも収まりが悪い。

この人形なら、氷川丸とか、バラの群生とか、マリンタワーとか。

もっとインパクトのある背景はあるはず。

人形にだけ気をとられないで、背景にも目配りを。

タイトル、日記かエッセイのタイトルには向いているかも。




エントリー8

「なにがあってもエンジョイライフ!!」 

撮影 永野 幸枝

2022年  フォトコンテスト入選者発表。_b0141773_23170576.jpg

【選評】

トリックアートの設定を自分なりに切り取っていてよい。

全体を暗めにしたため、モデルの表情が浮きあがった。

表情もポーズもいい。


タイトルの「なにがあっても」はいらない。

グダグダ説明しないで「エンジョイライフ」で充分。




エントリー9

「異人さんに連れられていっちゃった」 

 撮影 堀之内文美


【選評】

視界に入った広い風景を撮っただけでは「作品」にはならない。

この絵の中で、どの部分に着眼したのか、

それが「写真作品」というもの。


タイトル、おなじみのものだが、

この写真からは童謡「赤い靴」は浮かんでこない。




エントリー11

「あまやどり」 

撮影 岩田 博美

2022年  フォトコンテスト入選者発表。_b0141773_23181822.jpg

【選評】

雨の風景はよくわかるが、絵としてのまとまりがない。

あえて「暗い雨の日」を表現したかったのか、

重い作品になっている。露出補正を考えよう。


「あまやどり」感を出すために、

上の部分を入れ込んでいるが、

歩く人の足まで入れてあげる目配りも必要。


やや右に傾いていないか。

縦位置の写真は傾きやすいので要注意。




エントリー12

「水の宝石と」

撮影 三奈木博文

2022年  フォトコンテスト入選者発表。_b0141773_23191320.jpg


【選評】

花に思い切り寄って雨のしずくを写し取っている。

が、科学写真ではないのだから、

もう少し風情を出せなかったか。

花の左端は切りたくないし、

バラの群生風景も感じさせたい。

それでもなお、しずくの表現はできるはず。


タイトルの「水と宝石と」も、凝りすぎ。

昔は文芸作品のタイトルに「……と」と気を持たせるものがあった。

ややキザなネーミング。


蛇足ながら、

TBSラジオに「伊集院光とらじおと」という番組が

今年3月まで続いていた。

放送局の番組タイトルには、ヘタなものが少なくない。

NHKは「ラジルラジル」だの「ラジルラボ」だのと

語感の悪いネーミング。

なんでラジオをラジルというのか。




エントリー13

横浜 たそがれ ベルばら!! 」 

撮影 影山なお子


【選評】

偶然だろうが、モデルの衣服と画面の色が

調和していて絵になっている。

モデルのポーズもよく収まっている。

記念写真としてはカメラ目線になるのだろうが、

作品にするには目線をオスカルに向けたほうがよいかも。

タイトルは、酔っぱらいのひとり言か。論評不能。




エントリー15

「タイムスリップ横浜」 

撮影 三奈木麻弓 


【選評】

トリックアートの絵を自分の写真作品としている。

絵作りに成功。モデルの位置、ポーズは見事。

タイトルも端的、撮影地もわかって気が利いている。




エントリー16

「アクロバット少年に、ねこビックリ!」 

撮影 髙橋 寿江


2022年  フォトコンテスト入選者発表。_b0141773_23085368.jpg

【選評】

トリックアートの作例写真にとどまる。

モデルがだれなのかがわかりにくく、

記念写真としても難あり。


タイトルも写真の説明をしているだけで、

もっとも避けたいネーミング法。


写真作品のネーミングは、その写真からのイメージを

短いコトバでパチッと表現する。

この作品なら「最後のバンザイ」とか。

(わかるかな? わかんねぇだろうな)


エントリー17

「ケーキは私のもの」

撮影 奥村 花子

2022年  フォトコンテスト入選者発表。_b0141773_20364908.jpg
【選評】

 写真は、たった1回しかないかもしれない

その場面、その瞬間を自分の視野として切り取るもの。

そういう意味では、運ばれてきたケーキと、

そこにあった置物を組み合わせて楽しい場面をつくった

コーディネート力とユーモア感覚が光る。

置物を撮るときの参考にしていただきたい。

タイトルは、女性に多い「擬人化」、

しかも欲張りキャラにして作品の品格を落としている。

せめて、「小判もケーキも」くらいに。


# by rocky-road | 2022-05-07 23:24 | 写真教室