カテゴリ:写真教室( 8 )

 

パルマローザ フォトコンテスト 2019  入賞発表。

恒例の栄養士・健康支援者のための写真教室
終わった。

201953日 金/祝日)

フォトコンテストのエントリーが出そろったので拝見した。

横浜の山下公園からレンが倉庫まで、

ゆっくり撮影して歩いた。

写真撮影などのクリエーティブな仕事は、

「勝手を知ったいつものところ」には要注意。

「慣れ現象」によって、
風景を新鮮に見ようとしなくなる。

応募作品を見る限り、
意外なほどバリエーションが少ない。

カメラマンとしては(プロ、アマ関係なく)

砂漠のど真ん中に放り出されても、

なんらかのモチーフを見つけるアィディアが不可欠。

それは人生も同じで、

砂漠のような「平凡な日々」のど真ん中に放り出されても、

心の被写体(モチベーション)を見つけて

作品化していかないと(知的・感覚的刺激または認識)、

つまらない人生になってしまう。

今回も、「銅賞」を最高位とせざるを得なかった。

ハードルを下げたい誘惑に負けそうになるが、

歯を食いしばってでも、

それなりの尺度で選考を続けたい。

タイトルのネーミング力不足は、

この撮影会に限ったことではなく、

日本中のフォトコンテストの99%は幼稚園並み。

しかし、ここも妥協しないで、

よりよいネーミングを求めていきたい。

受賞作品のあとに、

参考作品として、
大橋のショットもご紹介させていただく。

銅 賞

エントリー 3.
タイトル 「帽子をかぶり、横浜散歩」
撮影者 塚本 ゆみ子 (長崎県 特別養護老人ホーム勤務)
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【評】 

ユーモラスな表情をとらえて成功した。

基本どおり、ローアングルで狙ったのがよかった。

遠景の船の煙突を強調するのなら、

ズームで狙って遠近感を狭めるとよい。

そうすれば、余計な背景を少なくすることができただろう。

タイトルの「帽子」はどうか。この表情からすれば「王冠」

「横浜散歩」は不要なつけ足しのフレーズ。

「浜のオンリーわん」で決まりだろう。


佳作

エントリー 5.
タイトル 「アイドル」
撮影者 甲斐 和恵さん (神奈川県 船員保険健康管理センター)

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【評】 

子どもの表情を撮ろうと迫る2人の女性の姿がおもしろい。

瞬時のできごとに素早く反応したセンスを買いたい。

2人のカメラマンと、撮影者。

写真教室での、
みなさんの夢中ぶりがほほえましい。

野暮な指摘ではあるが、

撮影するときは、荷物は極力減らして

より身軽でありたい。

佳作

エントリー 9.
タイトル 「中1の春。人生の目標は高く高く!」
撮影者 影山なお子 (神奈川県  パルマローザ主宰)

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【評】

 「逆バンジー」(と呼ぶらしい遊具)で遊ぶ子の撮影はむずかしい。

動きが速いし、距離も流動的。

この作品は、知り合いの子を追いつつも

構図のおもしろさに着目している。

幾何学的な模様と、イベント会場の雰囲気とを

冷静な作画感覚でとらえている。

タイトルは説明のし過ぎ。
「人生の目標は高く」くらいでいいのでは?

佳作

エントリー 8.
タイトル 「花道の先には……
撮影者 三奈木博文さん (東京都 会社経営)

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【評】

 撮影意図がわからない不思議な写真だ。

砂場で無心に遊ぶ子か、
迷子か、「座敷わらし」か。

出来過ぎた構図、動と静の対比、

静寂の音が聞こえてくるような臨場感など、

なかなか撮らない(撮れない)作品として
注目した。

タイトルからも肌寒さが感じられる。

佳作

エントリー 6.
タイトル 「オーロラをゆく」
撮影者 永野 幸枝さん (千葉県 学校栄養士)
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【評】

 みなで同じ場所から撮った一作。

夕陽を追わずに、停泊船を入れ込んだ構図がよい。

わずかながら、もう少し明るく撮りたかった。

タイトルの「オーロラ」はどうか? 

実際にオーロラを撮ってくる人が多い今日、

夕陽をオーロラと見るのは現場感覚の弱さか。



その他の作品

エントリー 1.
タイトル 「昇っていく」
撮影者 徳本 梨江
さん 
(埼玉県 高齢者福祉施設勤務 栄養士)



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【評】

 春になると、ときどき、こういう人が現われる。

それをスナップショットで押さえた適応力を買う。

が、現場を知らない人には、意味不明の作。

記念写真にはなるが、
「作品」として公開するには弱い。

タイトルには、
怪しい行動をする男の気分が出ている。


エントリー 2.
タイトル 「輝く一輪」
撮影者 塚本 剛志さん 
(長崎県 塚本工務店経営)

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【評】

ワイド系のレンズで寄ったために、 花弁が湾曲してしまった。

色も黄ばんでいて
ホワイトバランスの設定が気になる。

「一輪」を撮るには、しっかり一輪に限定したい。

右下の中途半端な一輪はカットするか、

2輪で美しく撮るか、意図をはっきり持とう。


エントリー 4.
タイトル 「ももいろの夢」
撮影者 塚本 初音さん
 (長崎県 中学
1年生)

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【評】

バラの花とマリンタワーの対比はおもしろいが、

その場合は、
その他のものは思い切って整理したい。

高く伸びた枝や、草むら、左の赤いバラ、

こういうものが入り込むと
画面が散らかってしまって

夢が「ももいろ」ではなくなってしまう。
花の向きにも工夫を。

カメラアングルを工夫すれば、もっとすっきりとできるはず。


エントリー 7.
タイトル 「夕暮れの引き寄せ力。」
撮影者 奥村 花子さん 
(東京都 
Hanaヨガ&食スタジオ主宰)

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【評】

夕景をきれいに撮っているが、インパクトが弱いかな?

同じポジションからでも、ズーミング(絵の切り取り方)、

露出などを工夫することで個性は出せる。

タイトルで謳っているように、

「引き寄せ力」を発揮していただきたい。

それにしても
スルメみたいに乾燥したネーミングだ。

エントリー 8.
タイトル 「横浜ジャンプ、スタンバイOK!」
撮影者 三奈木麻弓さん(東京都 行政栄養士)

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【評】

わが子の記念すべき瞬間をいいアングルでとらえている。

係員の表情もいい。

フォトコン作品とするには、もう少しインパクトがほしい。

充分なキャリアからすれば、もっとユニークな撮り方があるはず。

タイトルもダラダラと長すぎる。
ビシッと決めよう。

参考作品(撮影/大橋禄郎)

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一輪の撮り方

   

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おじさんコスプレみなと


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 神の所在

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 潮風の通り道

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一期一会                                 
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ゴールデンタイム
 
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by rocky-road | 2019-05-19 22:18 | 写真教室  

ゴールでんがな。2018

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2018年のゴールデンウイークは、

イベント続き。

執筆と休養と、残務整理の2日間を残して、終わる。

雨には一度も降られることはなく、

ハッピーなウイークだった。

今回は、コメントなしで、

写真レポートとしよう。

428日(土) 横浜技能文化会館、

66回 食ジム。

「健康支援者が知っておきたい

異性のライフスタイル」

前回で関連することを述べた。

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429日(日)写真教室。

恒例の写真教室、

今回は新しいコース、

お台場~浅草。

今回はコンテストを先延ばしにしてしまったが、

何人かの人の作品を見ると、

賞金のある、別のコンテストを狙ったほうが

よいと思われるものがいくつかあった。

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53日(木/憲法記念日)

身だしなみセミナー。

東京銀座、「タエ アシダ」店

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5
4日(金/みどりの日)

ぶらパルマ/撮影歩き

あしかがフラワーパーク

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by rocky-road | 2018-05-05 21:00 | 写真教室  

2017年 パルマローザ写真教室 作品講評。

2017429日(祭日) パルマローザ 写真教室

当日撮影写真のコンテスト  作品講評と受賞作品


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ことしも晴天に恵まれた撮影日となった。
横浜中区元町の高台にあるアメリカ山公園からスタートし、

インターナショナルスクールの≪フードフェア≫、

そして大桟橋と、3か所を撮影ポイントとした。

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被写体はいくらでもあるが、むしろモチーフが多すぎて、

何を、どう撮ればよいのか、迷う人も多かったように思う。

写真教室10回目ともなると、

初参加の人の割合が減るため、

基礎的なレクチャーを省いてしまう。

しかし、応募作品を見て、「これではいかん」と、

大いに反省させられた。

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初参加の人のある・なしにかかわらず、

つねに初心者中心に進めてゆく必要がある、

全スケジュールとまではいかなくても、

1つの被写体を全員に撮ってもらうという、

文章のトレーニングと同様、

「書写」のような手順は毎回、
やっておく必要があると思った。

というわけで、

ことしも「金賞」はなしとした。

これまでのコンテストのレベルを基準とした。

このコンテストに限らず、

ネーミングには少なからずの注文があるので、努めて触れた。

世界のフォトコンで、
ここまでタイトルに注文をつけるところは、

たぶん、ないはずである。

*銀賞、銅賞、佳作の入選者には賞品を呈します。
当日講師、審査係 大橋 禄郎



銀賞

タイトル
「不思議の国が見えるかな? 」

撮影 米澤 須美さん(東京都 管理栄養士)

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【評】

壁の向こう側に何があるのか、
大人でものぞきたくなる意味ありげな門。
それをのぞき込む少女の形と位置がいい。
白い服装には季節感も出ている。
壁と周囲の風景の取り込み方、少女の配置など、
構図意識の高い作品。
タイトルも少女の夢を代弁しているようで納得できる。

銅賞

タイトル
「ハートを掲げて!」
撮影 さいとうかずさ君 (東京都 中学生)

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【評】

出航直前の豪華客船を見送るセレモニーのスナップ。
白い環境の中でハートの赤い旗が引き立っている。
動きの速い旗振りのパフォーマンスをジャストタイミングでとらえた。
タイトルの「ハートを掲げて!」は、
見たまますぎてでもったいない。
この写真を見る人の共感を得るには、
出航船を見送るセレモニーであることを伝えるタイトルがほしい。
たとえば、「楽しい船旅を」または「ボン・ボワイヤージュ」

佳作

タイトル
うれし恥ずかし
撮影 砂野 知香さん (岡山県  管理栄養士)

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【評】
フェイスペインティングの様子。
両者に思い切りよって、描く人の真剣さ、
描かれる人の気恥ずかしさがよく描写されている。
自由にカメラポジションを選べない事情はあるだろうが、
どんな絵が描かれているかを説明したい。
現場を見ていない人には、何をしている場面かが、
すぐにはわからない可能性があるので、
タイトルでそれを示しておく必要があるだろう。

佳作

タイトル
ローズタワー
撮影 甲斐 和恵さん (神奈川県  管理栄養士)

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【評】
バラの花に思い切り寄りつつも、
遠景のマリンタワーを入れ込み、撮影地をも表現している。
バラの露出は見事。やや花の配置が乱れ気味で、
花の構図にもうひと工夫を。
遠景のマリンタワーは、「ローズタワー」というからには、
もう少しはっきりと出してもいいように思う。
被写界深度を考えた撮影技法があるはず。

佳作

タイトル
「十歳のきらめき」

撮影 塚本 剛志さん( 長崎県 工務店経営)

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【評】
反射の強い海面をバックにしながらも、
少女の表情、ペイントされた頬の模様までも手堅くとらえている。
カメラを高く構えながらも、
背景の沿岸風景を入れて臨場感をうまく出しているのもよい。
モデルの柔らかい表情は、まさに「十歳のきらめき」。 
縦に長細くしたのはトリミングなのか。
その効果は出ている。


佳作
タイトル
White flower

撮影 塚本 初音(はつね)ちゃん(長崎県 小学生)

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【評】
白いバラの踊るような配置が生きている。
花を撮ったというよりも、花のダンスを撮った、
と理解するのが妥当だろう。
花はつねに「静物」として撮る必要はない、
ということを教えてくれる作品。
タイトルの「white flower」はいけない。
そのまんま過ぎる。
そもそも英語のタイトルにする必要もない。
せめて「フラワー ダンス」くらいにしては?

その他の作品

タイトル

「あれ?私が撮られてる??」
撮影 さいとうはる子さん (東京都  管理栄養士)

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【評】
手前に2人の一部分、鏡に反射する人たち、
花壇、木々……要素が多すぎて、
写真のテーマがわからない。
タイトルの「あれ?私が撮られてる??」も、
私がどれなのかがわからず、一人合点。
写真も表現であり、コミュニケーションなのだから、
相手に自分の感興を伝えなければならない。
テーマ意識を持って光景を切り取ること。

タイトル
「プリンセスダイアモンド号 出航!」
撮影 影山なお子 (管理栄養士 パルマローザ主催)

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【評】
クルージング中、
横浜に停泊した大型客船が、いま出航するところ。
乗客の一部が最上部甲板に出て、
見送る人たちや大桟橋の様子を見降ろしている。
雲や人の配置がおもしろいが、行列する人たちが、
船上の人なのか見送る人なのかは、これを見て判断しにくい。
これこそ縦位置に構えて、船体の一部でも写し込めば、
もう少し雰囲気が出たことだろう。
タイトルは作品をよく補っている。

タイトル
「拝啓 夕陽とみなとみらい」
撮影 さいとうあいかちゃん(東京都 小学生)

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【評】
夕景の撮り方を心得ている作品。
たそがれ色の出し方や構図に不備はない。
太陽の位置もおもしろい。まさに「よこはま たそがれ」。
これにアクセントを加えるには、
できればヨット、カモメ、それがムリなら人影などを写し込む。
写真はシャッターチャンスも評価の対象となる。
タイトルの「拝啓」はいらないのでは?


タイトル
「キャンバスに向かう」
撮影 塚本ゆみ子さん (長崎県  管理栄養士)

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【評】
花壇のある公園の風景を描いている人を背後から撮影。
よく見る光景だけに、インパクトは弱い。
こんなときは、反対側から、花の数輪をメインにして、
遠景に絵を描く人という構図にすると、いくらか変化が出る。
「キャンバスに向かう」というタイトルも、いかにも穏やか。
撮影にもネーミングにも、もう少し気合を入れたい。

タイトル
「横浜イケブリッジ」

撮影 みなきまゆみさん (東京都 管理栄養士)

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【評】
ポジショニング、カメラアングル、
シャッターチャンス、構図は見事。
なのに、作品としての魅力に欠けるのは、
この状況がわかりにくいためだろう。
噴水池の縁に手をかけて寄りかかっているポーズであることは、
現場にいた人にしかわからない。
1枚写真の辛いところは、鑑賞者に納得し、
共感してもらってナンボであるという点。
「横浜イケブリッチ」も、ひねってはいるが、
意味が伝わらない。


タイトル
「馬車の通る道」

撮影 三奈木博文さん (東京都 会社経営)

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【評】
逆光で撮ったにしても、いかにも暗い。
まだ日のある時間帯の写真を、
ここまでアンダー露出で撮ることはないだろう。
瞬時のことで露出補正ができなかったとすれば、
パソコン上で明るくすることはできるはず。
大きなコンテストでも、
パソコンによるトリミングや露出補正は許されている。
構図はいいのだから、プラス補正をして保存しておこう。


タイトル
「 人気の被写体ナンバーワン。」

撮影 奥村 花子さん(東京都 Hanaヨガ&食スタジオ主宰 管理栄養士)

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八重桜の木の下から、公園の風景を撮った、
構図に工夫を感じる作品。
が、露出は遠景のほうに合っていて、桜の花は暗い。
上半分に覆いかぶさった花が重く、絵の美しさを阻害している。
背景の人の動きもわかりにくい。
一般論として、撮影会のとき、
モデル側からカメラマンを撮るのはご法度。
みんなのカメラに邪魔者が写ってしまうから。
撮影会では怒鳴られるケース。


タイトル
「蛇の目傘の二人 」

撮影 岩崎 智子さん (広島県 管理栄養士)

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2体のこけしをアップで撮った作品。
ワイド側で寄って撮ったため、
レンズの歪みが出て、2体の距離があいてしまった。
見方によっては「私、いや」と避けているようでもある。
ここは少し離れて、ズームで寄ると自然に撮れる。
献立などを撮る人が習得しておきたい基本的な撮影技法。
タイトル「蛇の目の二人」は、
作品としてのパンチの弱さを反映して、いかにも平凡。

タイトル
「YOKOHAMAネイビーブルー」
撮影 植村 寿香さん (千葉県 管理栄養士)

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2人の楽隊員を真横から撮った作品。
一部ながら穏やかな表情が感じられる。

「楽隊」と言ったが、この写真だけを見た人には、
この服装の意味はわからないだろう。
「ネイビーブルー」としたからには、
帽子のデザインを表現したかったのかもしれないが、
そうだとしたら色彩不足、説明不足、そしてインパクト不足。
やはりこの女性のチャーミングな表情を正面側からしっかり狙いたい。

タイトル
「花の隠れ家」
撮影 佐藤由起子さん (東京都 管理栄養士)

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公園の一角にある休憩スペース。
周囲は花々に囲まれている。
文句なくさわやかな環境だが、
この写真からはそれが感じられない。
むしろ雑然としていて目を引きつけるポイントがない。
ある風景に向けて無造作にシャッターを切っても、
テーマは浮かびあがらない。
ひょっとして、「隠れ家」とは、
この雑然とした世界こそ、逃亡者にとっての格好の場所、
という意味なのかもしれない。
刑事が踏み込む直前に撮った証拠写真の1点というのなら納得。

タイトル
「二輪ざし」
撮影 佐藤 裕さん (東京都 食品会社)

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夕日をバックにした記念写真、
だれもが一度は撮りたいと思う情景である。
最近は、そういうニーズに応えて、
「夕日モード」を組み込んであるコンパクトカメラが多い。
その仕組みは、露出は背後の夕日に合わせ、
人物にはストロボ光を当てるというもの。
この写真のように、顔が丸つぶれでは記念写真にもならない。
「二輪」の花は、もっと輝いていたはず。

大橋作品――――――――――――――――――――――――



                   
                     飛び石連休

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アメリカ山公園の地元ミツバチ



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マリンタワーの初夏

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屋根より高~い 


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いまも馬車道

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豪華客船出航


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ビーチサイドレストラン

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by rocky-road | 2017-05-09 21:29 | 写真教室  

第390回 パルマローザ 写真教室 選外作品講評

選外作品講評

銀賞、銅賞、入選作については、
栄養士・健康支援者のための写真教室≫主催者、
影山なお子さんのブログ、
スタンバイ・スマイル」で発表しているので、
ここでは、選に漏れた応募作品について、
選評してみた。今回は金賞は「なし」とした。
http://palmarosa.exblog.jp/

写真は映像表現ではあるが、
森羅万象を認識し、記号化するという脳の作業という点では
言語表現と大差はない。
18歳から成人とする、消費税を10㌫にする、
そういうことをどう考えるか、
みなとみらいの風景をどうとらえるか、
それもこれも、
認識力、思考力という点で共通性がある。大橋禄郎

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エントリー 2
タイトル
真昼のひととき
撮影 さいとうはる子さん
(東京都 行政 管理栄養士)
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【評】
スケッチをする姿をうしろからそっと撮った。
「そっと感」は作品にも出ていて、
インパクトに不足がある。
もっと寄って描いている絵を見せるか、
モチーフのレンガ倉庫を美しく撮るか、
あるいはその両方を示すか、
強い表現力がほしい。
タイトルもマイルドな遠景をほんわかと示している。

エントリー 6
タイトル
YOKOHAMA CITY
撮影 塚本はつねちゃん
(長崎県 佐世保市 小学校4年生)
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【評】
のどかな公園の風景を
しっかりした構図で切り取っている。
人物をやや左に配したのも、観覧車との対比でグッド。
観覧車は、もう少し空の部部まで入れておきたい。
旅のスナップとして撮っておきたい1品。

エントリー 7
タイトル
ピンクのトリオ
撮影 塚本ゆみ子さん
(長崎県 佐世保市総合医療センター 管理栄養士)
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【評】
ピンクのトリオに着眼したのはよいが、
縦位置の写真を横にしたようで、
安定感がとても悪い。
縦位置にして見てみたが、やはり落ち着かない。
カメラアングルに問題がありそうだ。
構図力をつけよう。

エントリー 8
タイトル
春の日差しを満喫
撮影 田澤 梓さん
(神奈川県 シダックス株式会社 管理栄養士)
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【評】
構図としてはおもしろいが、
子どもの動作が説明できていない。
近景の向こうの遠景を撮るとき、
両方に目配りをして、
ジャストタイミングでシャッターを切りたい。
左端の大人の姿が、竹割り式に一刀両断、
その半身が残っているというのも、
構図への配慮不足のアカシ。
タイトルの「満喫感」が感じられない。

エントリー 9
タイトル
ツツジ@みなとみらい
撮影 渥美智佳子さん
(静岡県 病院 管理栄養士)
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【評】
初夏の港の風景を手慣れた構図で撮っている。
ツツジと遠景のバランスもよい。
残念なのは、右の壁のような影。
これを外して撮ることができなかったのだろうか。
むしろ縦位置に構えて、
みなとみらいの空をもっと入れれば、
はるかに印象的な作品になっただろう。
応募のとき、縦位置にトリミングすることは許される。

エントリー 10
タイトル
日本丸の船首から
撮影 三奈木麻弓さん
(東京都 行政 管理栄養士)
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【評】
大胆な構図で、キャリアを感じさせるが、
説明不足は否めない。
カメラポジションが選べず、
こう撮るのが精いっぱいだったと思うが、
帆船の舳先に船員が整列していることを
写真を見て理解できる人は少ないだろう。
マイナス補正のし過ぎで、
船員の服が重くなったのも残念。
これも、応募のとき、
パソコン上で修正ができるはず。

エントリー 11
タイトル
屋根より高く
撮影 三奈木博文さん
(東京都 株式会社ミナキ)
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【評】
入選作と同じく、トランポリン遊具で遊ぶ子を撮っている。
しかし、楽しさよりも、なぜかシラッとした印象。
遠くから望遠で撮ったのか、
現場のにぎわいが消えている。
遠くにいる「われ関せず」という人の動き、
頭の一部だけが出ている人たちの存在感のなさ。
戦場カメラマンではないが、
やはり熱い現場に身を置いてこそ撮れる写真もありそうだ。
タイトルは、季節柄、どんぴしゃり。

エントリー 12
タイトル
こいのぼり日和
撮影 奥村 花子さん
(東京都 Hanaヨガ&食スタジオ主宰 管理栄養士)
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【評】
青空、高層ビル、帆船、いくつかの家、鯉のぼり。
なんとも盛りだくさんな作品。
あんまり欲張ると、
けっきょくなにを表現したかったのかがわからなくなる。
「風景チャンプルだ」との反論があるかもしれないが、
ならば、これをどう味わうか。
幕の内弁当の食後感と同じで、
「なにを食べたかわからない」となる。
「こいのぼり日和」なら、
鯉のぼりの撮り方を考えよう。

エントリー 13
タイトル
カメラを構えて
撮影 山本恵美子さん
(東京都 企業 )
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【評】
タイトルどおりの作品だが、
これといった情報が伝わってこない。
味に自信のる飲食店なのかもしれないが、
写真で見る限り廃屋にしか思えない。
これを撮ろうとする少年カメラマンの撮影意図も伝わらない。
シャッターチャンスは不可欠だが、
そこには鑑賞者を納得させる情報がほしい。
少年の足元までしっかり収めよう。

エントリー 14
タイトル
グリーンロード
撮影 甲斐 和恵さん
(神奈川県 船員保険健康管理センター 管理栄養士)
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【評】
人の配列、雲の様子、広い緑地、
記念写真としておもしろい。
しかし、作品としての新しさ、ユニークさは感じられない。
記念写真は作品にはならない、
ということではなく、
いろいろの演出ができる以上、
「こうきたか!」という独創性がほしい。

エントリー 15
タイトル
ハナくらべ
撮影 植村 寿香さん
(千葉県 高齢者福祉施設 管理栄養士)
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【評】
狙いはわかるが、タイトルの表現ができていない。
致命的なのは、子どもの表情が見えないこと、
顔がアンダーで、楽しさが伝わってこないこと。
普通にまたがっただけでも、
笑顔でピースサインでもしているほうが明るさは出る。
これはたぶん、怖くてへばりついているのだろう。
それならそれで撮り方はある。
心配そうなママの姿を入れるとか。

エントリー 16
タイトル
ちょっと、ひとやすみ
撮影 岩田 博美さん
(神奈川県 企業 栄養士)
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【評】

暗い。露出的な暗さだけでなく、絵全体が暗い。
海が見えるとか、芝生が広がるとか、青空とか、
そういうさわやかさがなく、
建物の裏手のように見える写真からは、
あたかも人目を避けて逃避行する2人のような連想が浮かぶ。
ロケ地として不適。
カップルの明るい表情もほしい。

by rocky-road | 2016-05-12 13:30 | 写真教室  

パルマローザ 写真教室 コンテスト作品評

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パルマローザ 写真教室
コンテスト作品評


2015年4月29日に行なわれた、
恒例のパルマローザ主催の
写真教室に参加した方々の、
コンテスト応募作品を鑑賞した。

この写真教室では、初回から、
インターナショナルスクールのフードフェアをコースに入れていたが、
移動距離や要素が多すぎるという理由で、
今回は割愛した。

その結果、
山下公園から大桟橋に至る海岸を半日かけて歩くことになった。
花壇の展示などもあって、
被写体不足ということはない。
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しかし、海は大きすぎてカメラには収めにくく、
花は、みな同じような撮り方になってしまう。

それをどう克服するか、
ということが今回の隠しテーマであった。
みなさん、苦労したせいか、
小学生のモデルさんをモチーフにして、
そこに集中した。

いつの間にか、人物撮影会のようになったが、
それも経験になることだろう。
一歩一歩前進してゆくしかない。

今回も「金賞」はなし。
銀賞1、銅賞に2、入選3という結果になった。
以下に全作品の講評をあげておこう。
           (作者の敬称は略す)
大橋 予暇研究所主宰 大橋 禄郎
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銀賞
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エントリー7 
タイトル うす紫色の帽子がお似合い
撮影 山同 紀子 
(神奈川県 全国健康保険協会 
神奈川支部 管理栄養士)


【選評】
帽子も衣服も思い切ってカットして、
少女の穏やかな表情の一瞬をとらえた。
構図、表情ともに申し分ない。
モデルが目線をずらすことで
記念写真の域を超えた。
それにしても、少女の表情はプロ級。 
★タイトルは説明し過ぎ。
写真がそのことを語っているのだから、
「屋上屋を架す」は避けよう。
せめて「潮風はスミレ色」くらいにしたい。

銅 賞 2作品
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エントリー1 
タイトル 船上カメラマン☆
撮影 さいとう はる子 
 (東京都 行政 管理栄養士)

 
【選評】
 
 

後ろに停泊中の豪華客船に
自分を入れ込んで撮ろうとしている少年のアイディアがおもしろい。
その瞬間を脇から撮ったタイミングはさらに見事。
瞬時の判断ながら、構図が整っていて、
少年の撮影意図を十二分に表現している。
★「戦場」にかけた「船上カメラマン」
というタイトルもシャレがきいている。

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エントリー5
タイトル パンダ忍法 つつじ隠れの術
撮影 塚本 初音(はつね)
(長崎県佐世保市 小学生)


 
【選評】

小学生の作品としてはアイディアがあり、
その作画意欲を評価する。
大人の作品として見た場合には、
絵を作り過ぎるという評になるが、
写真歴の少ない少女が、
自分のマスコットをツツジの中に配するセンスは認めてあげたい。
★タイトルは大人のアドバイスなのか、
ひねり過ぎ。
素直な作品には素直なタイトルをつけたい。
「かくれんぼパンダ」くらいでいいのでは?

入選 3作品

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エントリー11 
タイトルシャボン玉連射 
撮影 三奈木博文(東京都 株式会社ミナキ)

【選評】
シャボン玉の写真は意外にむずかしい。
透明な玉がバックに溶け込んで
見えなくなることが多い。
この作品では、
ジャストタイミングで
たくさんのシャボン玉をとらえた。
カメラの位置も少女の目線近くにまで下げていて
臨場感を出した。
女の子の真剣な表情は可愛らしさとは異なるが、
これも写実の一面だろう。
★タイトルは、そのまんまだが、
ひねり過ぎよりはよい。

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エントリー12 
タイトル 横浜の友好関係
撮影 みなき まゆみ
(東京都 行政 管理栄養士)

【選評】   
スナップ写真は、
ある場面に出くわして
シャッターを切るのではなく、
ある場面から次を予測して、
コンマ何分の1秒後をキャッチするものである。
ここでは、
大人が子ども目線で話を聞いている姿勢に
温かさが漂う。
対話のお手本のような瞬間である。 
★タイトルの「横浜の」と「友好関係」は、
どうつながるのだろうか。
さらに「友好関係」はマジメすぎないか。
さりげないスナップ写真の感じを出すなら、
子どもに語らせるのが定番。
「これ、な~あに?」とか「これ見てぇ!」とか。

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エントリー6 
タイトル 大人の世界、子どもの世界
撮影 岩崎 智子  
(広島県 廿日市野村病院 管理栄養士)


【選評】
人間のセンスには「不調和の調和」という、
不思議な美意識がある。
それの見本のような作品。
3人の大人と3人の子どもが、
てんでバラバラの世界の中にいて、
しかし、それが共存し、
一定の構図を生み出している。
東と西、光と影、さらに晴天と雨天、
それらの共存が日常というものだろう。
タイトルはそのことを前提として
ネーミングしている。
今回は、モデル撮影会的なエントリーが多い中で、
この作品の不調和感はユニーク。

その他の作品
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エントリー2
タイトル マリンタワーのバトンタッチ!
撮影 さいとうかずさ
(東京都大田区 小学生)

【選評】
2人の鋳造作品の中央にマリンタワー、
それをバトンタッチと見た着眼はおもしろい。
写真のおもしろさは、こういう絵作りにもある。
露出補正の技術がないので、
鋳造がアンダー露出になってしまった。
もう少し明るく撮ると、楽しい作品になる。
カメラを縦に構えて、
足や噴水まで入れると情景がわかるし、
水平線が傾かない構え方もあるので、
工夫したい。

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エントリー3 
タイトル BLUE YOKOHAM
撮影 塚本  剛志 
(長崎県佐世保市 株式会社 塚本工務店)

【選評】
撮影地らしさを見つけて記念写真を撮る、
それも旅の楽しみ。
いかにその土地とわかるものを見つけるかが、
写真の楽しみの1つ。
この作品の場合、
このロケ地のスペース目的は不明だが、
シーサイドにあるここを「ブルー コハマ」と
ネーミングして提供しているのだろう。
あるいは飲食店の一部か。
この写真は、その情景を作為なしに撮影し、
タイトルもペイントに従った。
ここから出発して、自分の被写体を見つけ、
自分の構図を発見し、
人とダブらない写真を撮ることへと発展してゆくのだろう。

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エントリー4 
タイトル ちょっと、ひとやすみ
撮影 塚本 ゆみ子  
(長崎県 佐世保市立総合病院 管理栄養士)

【選評】
コンテストは他流試合だから、
類似作品との競合はあり得る。
この作品の場合、
銀賞の「うす紫色の帽子がお似合い」
と比べたとき、
どちらにインパクトを感じるか。
ポーズでは断然、この作品のほうが可愛いが、
作品として見た場合、表現が散漫ではなかろうか。
スナップ写真ではなく、
モデル撮影であるとすれば、
白いバッグ、手前のタイルの模様、
遠景の人物など、
モデルへの集中力を弱める要素を
除外してもよさそうだ。
そうすれば、
お転婆しているポーズの躍動感が強くなる。
表情も、笑顔としても、
フォトテクニックとしても、
もっと明るくしたい。

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エントリー8 
タイトル 今、幸せ。 
撮影 奥村 花子 
(東京都 Hanaヨガ&食スタジオ主宰 管理栄養士)

【選評】
親子のカタチ、石像の位置、
噴水の勢いなどがきちんと1枚に収まっているし、
母子のポーズと石藏のポーズの類似もおもしろい。
なのに、
いまひとつ「今、幸せ」感が
伝わってこないのはなぜか。
それは、情報の多さなのかもしれない。
要素が多くて、テーマへの誘導力が落ちている。
親子の露出不足も一因だろう。
白い噴水に露出が引っ張られたために、
一家の明るい表情などが減じられた。
構図への目配り、
気配りはスキルとして伸ばしていきたい。

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エントリー9 
タイトルvernal flower
撮影 甲斐 勧(神奈川県横浜市 会社員)

【選評】
押しも押されもしないモデルの決めポーズ。
切り取り方は悪くないが、
やや表情がカタいし、顔が暗い。
表情のカタサさの責任はモデルにはない。
カメラマンには、
最高の表情を求める権利(?)があるし、
義務もある。
何枚も撮るか、
コトバをかけて和ませるか、じっくり待つか。
液晶画面が見にくい曇天ではあったが、
画像チェックはしっかり行ないたい。
★タイトルは適切。

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エントリー10
タイトル 海賊船をキャッチ
撮影 甲斐 和恵 
(神奈川県 船員保険健康管理センター管理栄養士)

【選評】
撮影中のカメラマンの定番的決めポーズ写真。
カメラマンの位置、港の様子、
横浜を物語るホテルの遠景など、
よく考えられた構図。
「海賊船」とは、
クルージング用ボートのネーミングだろうか。
記念写真はこうありたい。
が、フォトコン作品としての競争力は
強いとはいえない。

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エントリー13 
タイトル横浜へようこそ!
撮影 植村 寿香 
(千葉県 浦安市特別養護老人ホーム 管理栄養士)

【選評】
屋外売店の販売員たち。
女性カメラマンにはフレンドリーなポーズを見せてくれる。
これを「記念写真」から「作品」にするには、
もう少し離れて、
どういう店なのかを説明すること。
後ろの船を入れれば土地柄も表現できる。
さらに、販売場面でも撮れば、
情報価値がぐんと高まる。
(記念写真は作品にはならない、
とまでは言えない)

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エントリー14
タイトル 未来展望
撮影 花崎智恵美 
(三重県 「はなさき料理教室」主宰
国際製菓技術専門学校講師 管理栄養士)


【選評】
エントリー作品中、数少ない風景写真。
それにしても重い写真。
「未来展望」は無理で、
暗雲立ち込める未来になってしまう。
作品とタイトルのイメージとのズレは、
作品分析が行き届かないせいか。
天気のせいにせず、明るい撮り方をする、
別の時間帯に撮る、
この写真を選ばないなどの対策を考えよう。

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エントリー15 
タイトル お花畑のプリンセス
撮影 影山なお子 
(神奈川県 食コーチングプログラムス主宰/パルマローザ主宰 
食コーチ/管理栄養士)


【選評】
晴れやかな笑顔がとらえられている。
しかし、作品として創意工夫はあまりない。
花畑と看板の関係、
後ろのビルなどはないことにして、
ただ笑顔だけを撮った、ということだろうか。
作品とするには、もっと意欲を感じさせる構図、
アングルなど、表現力を発揮したい。 
★タイトルの花畑とプリンセスの関係が
写真からは浮かび上がらない。

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エントリー16 
タイトル 昭和の日 咲く
撮影 郷右近みちる
(神奈川県横浜白光会 今井の郷 管理栄養士)

【選評】
花の下から撮った風景写真という点ではユニーク。
アイディアはよいか、
かんじんの花が散らばっていて、
後ろのビル群に負けそう。
たくさんの花を狙わないで、
1~2輪に絞ってこのアングルを狙うともう少しすっきりするだろう。
基本的な問題として、
露出補正をプラスにして、
花の色を鮮やかに出したい。
さらに、日付入りは不可。
「メニュー」を選んで、
日付表示は「オフ」にしておこう。
それでも、日付はデータとして残る。
★タイトルは、大きすぎないか。
撮影日をタイトルと表示で
二重に入れるほどの希少種でもないのだから。

by rocky-road | 2015-05-12 09:49 | 写真教室  

「いい写真」とはどんな?

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4月29日開催が恒例となった、
パルマローザ主催の写真撮影会が終わった。
天気予報は、早ければ昼ごろには雨、
と伝えていたが、幸い、撮影中は雨には合わなかった。
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結果論ではあるが、今年は氷川丸に乗船し、
そこを撮影場所に選んだので、
雨が降ったとしても船内にいる限り、
雨の影響を受けなかっただろう。
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今年は事前のレクチャーも、
終了後の合評会も省いた。
その理由は、フォトテクニックの基本は、
初参加の人でも、ある程度はわかっていること、
撮影会と合評会を1日(午後5時まで)に収めるのは
時間的に窮屈なこと、などによる。
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その代わり、撮影中に参加者の撮影ぶりを見たり、
写真を見せてもらったりして、
適宜、アドバイスをさせてもらった。
それはそれで、現場感覚を体験できてよかったと思う。
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経過説明などは影山さんのブログに譲るとして、
今回も、当日の撮影写真による
コンテストを行なうので、
「いい写真とは何か」について少し書いておこう。
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最初に、はっきりしておかなければならないのは、
「写真は芸術か」という問題。
芸術をどう定義するかにもよるが、
広辞苑の定義
 「一定の材料・技術・様式を駆使して、
 美的価値を創造・表現しようとする人間の活動
 およびその所産。造形芸術(彫刻・絵画・建築など)・
 表情芸術(舞踊・演劇など)・音響芸術(音楽)・
 言語芸術(詩・小説・戯曲など)、また時間芸術と
 空間芸術など、視点に応じて種々に分類される」
に従えば、写真は文句なく芸術である。
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広辞苑の定義に写真が入っていないのは、
写真の歴史が絵画などに比べてあまりにも浅いせいか、
単なるスペースの問題なのか、定かではない。
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写真が芸術の外に置かれがちなのは、
仕事の大半はカメラというメカニックが担うこと、
「ただシャッターを押すだけ」と思われがちで、
絵画や文学作品など、ほかの芸術に比べて
作業量(労作=栄養学でいう「ろうさ」)や作業時間が
軽いと思われていることによるのだろう。
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しかし、「写真は芸術か」という設問には
答えを急いではいけない。
音楽に「第九」があり、コマーシャルソングがあるように、
絵画系に「晩鐘」があり、トイレの落書きがあるように、
人間のさまざまな所産には多様性がある。
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すべてが芸術性を持つ必要はないし、
むしろ持たないほうがいい。
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ある著名な水中カメラマンは、
元画家で、学生時代にセザンヌを学んだ。
それがために、芸術論を持たない、
または絵画論的美意識を持たない者に
まともな写真など撮れるはずはない、と、
活躍中の多くの水中カメラマンを軽蔑したという。
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心の中の自負心だと思うが、
うっかりその話を側近にもらした。
その人の死後、そのエピソードが私の耳に入った。
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カメラマンが、
自分の写真活動にコンプレックスを持ったら
おしまいである。
写真は(写真も)、
芸術以外に、科学、報道、発見、説明、
リアリティ、驚き、マジック、ミステリー、
コミュニケーションなど、
無限の応用範囲がある。
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芸術であろうとすると、かえってそのダイナミズムや
可能性をそぐことになる。
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写真は、写真でいい。
さらにいえば、4月29日の横浜・山下公園に
停泊している氷川丸の船内はこうだった、
その周辺はこうだった、ということだけで充分。
それは、この世の中に空前絶後の瞬間である。
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それが芸術なのか、報道なのか、
おしゃれなのか、おちゃらけなのか、
それは後世に、自分以外の人が決めること。
いまは、数人の人に、ある種の印象を与えればよい。
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少なくとも2014年4月29日に行なわれた、
パルマローザの撮影会においては、
芸術性で優劣を決めることにはならないはずである。
フォトコンは一種のゲームでもある。
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だれが先手をとるか、
だれが意外性をアピールするか、
普通の可愛さが他を制するか、
「ヘタウマ」が共感を呼ぶのか、
その結果は、スポーツのゲーム同様、
戦ってみない限り、だれにもわからない。
もっとも、この世の中には
勝ち方がうまい人はいるが。
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わかっているのは、
ヒトは、珍しいもの、新しいもの、
おかしいもの、きれいなものに
「へぇ~っ」といってしまう生物だ、ということ。

by rocky-road | 2014-05-01 23:22 | 写真教室  

「入選??!!! オーマイゴッド!!!」

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恒例の、4月29日のパルマローザ写真教室、
選評結果を見た方々のご感想を
ブログ上や直接のメールなどで拝見した。
入賞者のコメントに漂う高揚感が楽しい。

授賞の喜びは格別なもので、
私自身、いくつかのフォトコンで上位入賞の連絡を受けたとき、
「ウソでしょ」とヤボな反応をしたことを覚えている。
喜びや悲しみが強いと「ウソでしょ」となるのが
日本人の一般的な感動表現だろう。
今後、そんな機会があったら「オーマイゴッド!!」と叫ぼうと心に誓う。
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フォトコンは、一種のゲームである。
自作に自信があっても、発表までは入選と落選の両方に針が振れる。
この感覚がたまらない。とはいえ、
「第29回 よみうり写真大賞」(テーマ部門第一席)のときだけは、
自信満々で、作品を送って1週間もたたないうちに、
「まだ連絡ない?」と家族に何回も尋ねたものである。
作品に加えて、そのタイトル「わんマンショー」に
手応えを感じていた。
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予選通過しなかったことは、もちろん何回もある。
なんとか入選しても、上位入賞者の作品を見て、
「参りました」とつぶやいたこともある。
スポーツの試合で負けたときの悔しさはない。
悲壮感が伴わないところが、フォトコンというゲームの楽しさである。
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写真仲間には妙な説があって、
「フォトコンばかりを狙っていると写真が堕落する」
「ライブラリー写真を撮っていると職人写真になる」
(ライブラリーとは写真のレンタル会社。
世界中からいろいろの写真を集め、貸し出しをするビジネス)
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そんなことはない。
写真には美術工芸品の記録から、報道写真、
芸術性を求める写真など、そのジャンルは数千、数万に及ぶはず。
それぞれに専門家がおり、その人たちは、
本業に追われて、それ以外の写真を撮るヒマはない。
しかし、仕事では料理写真を、自由時間には水中写真を、
仕事ではレントゲン写真を、プライベートでは風景写真を……
と、別のジャンルを楽しんでいるカメラマンを知っている。
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長期間、多忙続きのプロカメラマンは別として、
普通のペースで仕事をしているカメラマンなら、
二兎追うことは不可能ではない。
ましてやアマチュアだったら、小説と写真、
油絵とサッカーなど、5兎でも6兎でも追っている人はいる。
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「1つのことを追求すると一方が堕落する」
などという表現自体に品格がない。
「堕落」に見えるのは、「この写真、売れるよ」などと、
すぐに価格評価をする、その卑俗な交際術のせいだろう。
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とはいえ、写真愛好者にもいくつかのセオリーはある。
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その1 自作のよさを、撮ったときの苦労やタイミングを添えて自慢しないこと。
 四の五のいわず、作品自体に語らせる。
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その2 撮りそこなった写真を「撮れていたら傑作だった」などと
 コトバで説明しない。「釣り落とした魚はデカイ」という先人の教えがある。 
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その3 よい写真は、タイトルをつけなくてもよい写真であることに変わりはない。
 フォトコンでタイトルが悪いために落選することはあまりない。
 が、タイトルを変更することを条件に当選させた例はある。
 作品を発表するとき、あまり下劣なタイトルでは、
 主催者の知性や品位が疑われる可能性があるから。
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その4 写真を撮るとき、早くもタイトルが頭に浮かぶときがある。
 が、それは人にはいわない。いうと、自画自賛になりやすいから。
 まずはよい写真を撮ることに集中すること。
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その5 よい写真を鑑賞している人は上達する。
 作品について論評してくれる人がいるとなおいい。
 写真展や美術展には行ってみたい。
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その6 カメラの高級性、レンズのよさが
 よい写真を生む第一条件のようにいう人は
 写真はあまりうまくない。
 こういう人には習わないほうがよい。
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最後に大事なセオリーを追加。
その7 写真に熱中することで、あなたの仕事、あなたの人生を
 劣化させることはない。むしろ、感性を磨くことになり、
 プラスになることが多い。

by rocky-road | 2013-05-15 23:46 | 写真教室  

お料理評論家になりませんか。

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パルマローザが行なった
4月29日の写真撮影会に続く
フォトコンテスト(フォトコン)の選評が終わった。
(このホームページの「スタンバイ・スマイル」参照)
http://palmarosa.exblog.jp/
大好きな仕事であるがために思いきり力が入り、
終わったらぐったりした。
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その理由の1つは、
日本でもっともメジャーなフォトコンで
「第一席」を受賞し、授賞式に出席したが、
選者の著名カメラマンたちの選評が
あまりにもたどたどしいので、がっくりした経験があるからだ。
途中で「私が代わりましょうか」と、
出ていきたい衝動を抑えるのに苦労した。

また、テレビ番組で見るデジカメ写真教室でも、
指導するカメラマンは「いいですね」「いいですよ」を
繰り返すばかりで、改善すべき点をまったく指摘しない。
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非言語的な創作活動をしている人たちだから、
ハレの舞台で、作品評を論理的に展開するのが不得手なのだろう。
仲間と、酒でも飲みながら論じれば、
もっとイキイキした論評ができるのだとは思うのだが。
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そんな実情を考えると、
私が50年近くかかわっている水中写真の世界は、
なかなか作品評の水準が高いところだと改めて思う。
正確にいえば、水中写真家・舘石 昭氏が主宰する
『マリンダイビング』(水中造形センター)の
長きにわたるフォトコンテストである。
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ここでは、その回ごとに
作家や漫画家、海洋生物学者などを選者として招き、
発表会場でも、誌上の座談会でも、
その人たちに多角的に論評を求めている。
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私がグランプリを受賞した、
第11回 水中写真コンテストについては、
1982年2月号に、3名の審査員による座談会を載せている。
私の作品についてのコメントを引いてみよう。
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審査員は、作家の畑 正憲氏、村上 龍氏、
水中写真家の舘石 昭氏である。
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編集部「まずグランプリを獲得した『イワシの春』は、大橋禄郎さんの作品です。
     この作品を推薦された畑さん、いかがですか?」

 「この人、さすがにキャッチフレーズのつけ方がうまいですね。
  それと、この作品は奇をてらったものではなく、ごく平凡な風景を
  さりげなく撮って表現力を持たしていますね。
  だから見ていて見飽きないし、多くの人に愛される作品じゃないかと思います。
  また、色彩のバランスも実にいいですね。ただ、ちょっと魚の群れが乱れているのが
  気になりますけれど、すぐれた作品だと思います」
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村上 「ひと口にいうと印象派の作品みたいですね。
   ドキッとするような写真ではないけれど、
   壁に貼っていつまでもながめていたくなるような作品ですね。
   今回のコンテストの中では、一番見飽きない作品だと思いますね」

舘石 「この作品は、最初見たときからいいなと思ったんだけど、
   何回も見ていくうちにますますよくなっていくんですよ。(中略)
   それと、この作者は、肩に力を入れないで淡々と水中写真を撮って
   楽しんでいる。その姿勢がいいですね。
   技術的には充分なところまでいっているのだから、
   その達観した感じがいいんじゃないかな。
   見ていて心が休まるというか……」(中略)
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「こういっちゃ作者に悪いかもしれませんが、
  ぼくはこの作品にアマチュア精神を感じるんですね。
  ベテランダイバーが計算しつくして、色がどうだ、
  光がどうだといって撮った作品でなく、ホンダワラのところを潜ったら魚が来た、
  それをたまたま撮った。そういう、計算しない感じが、
  ぼくたちの心を慰めてくれる作品になったような気がしますね。
  プロだけでなく、アマチュアでもよい仕事をやる人がいる。
  その典型のような気がします」

村上「精神がすごく素直だというのがピタッときますね」

舘石「うん、そのへんがスゴイんだなあ」(以下略)
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一部の引用だが、ほとんど絶賛である。
これだけの豪華メンバーが、
一作品にこれだけのコトバを使い、これほどの賛辞を送ってくれる、
思えばよい環境の中で水中写真を楽しんできたものである。

それに比べると、
「お前の選評は冷たい」といわれるかもしれない。
反省点の1つではある。
が、やはり弱点、改善点を指摘しないと、
技術は進歩しないと思うので、
黙っているわけにはいかない。
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写真にしろ絵画にしろ、
音楽にしろスポーツにしろ、
非言語的な世界にも、それらの鑑賞論や評論は必要。
評論のない文化や文明は、まだ未熟といわざるを得ない。
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料理や食事に評論家はいるのか。
「料理研究家」はいても「料理評論家」はいない。
フランスには「ミシュラン」があるが、
星の数では「評価」はできても「評論」にはならない。
辰巳芳子さんあたりは、
無意識的に評論家の役割を果たしているかもしれない。

飲食店の料理などは、客が評論家といえなくもない。
しかし、言語能力、評論精神のない者の評価は、
「スゴ~イ」「カワイイ」「どうやって作るんですか」
程度のものだから、板前やシェフは堕落する。
軽口をたたく程度の料理人が、
「軽妙な語り口で人気の……」と持ち上げられて
舞い上がってしまっているのが現状である。
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以前、「外食・中食評論家」の仕事を
してみたいと思ったことがあるが、
いまは、そういう時間もなくなった。
だれか希望者があれば後押しをして、
10年以内には看板を掲げるくらいのプロに
仕立てる自信があるのに、手をあげる人はいない。
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さて、フォトコンの話に戻る。
今回の受賞のコトバを読んで、
この撮影会に参加した人たちの言語表現力も
ナミでないことを再確認した。
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撮影会やフォトコンテストの規模の大小と、
作品のレベル、論評や受賞のコトバのレベルを
過小評価しないことである。
日本は、いや世界は、
思っているほど大きくはないのだから。

by rocky-road | 2012-05-11 23:28 | 写真教室