師になりたくない先輩たち

先生と生徒との関係は、1対複数だが、
1教室全員が「弟」かというと、そういうものでもないし、
先生にしたって、師と仰がれたくはないと、心底思っているらしい人もいる。
だから、先生と生徒、先輩と後輩は、
機械的に師弟関係にあるとはいえないわけである。
「もし、キリストが2人いて、2人で1つの仕事をするとしたら、
どちらかがリーダーとなり、もう1人がサブに回らなければならない」
そんなたとえ話をして、
スノーケリングにおけるバディシステムを説明した時期がある。
バディシステムとは、2人1組のチーム、
ダイビングの前、最中、終了後、互いに相手を支えるシステムである。
スノーケリング中、1人が浮上してくるときは、
「1人は水面で待っていて、アイコンタクトで笑顔を表わせ」と、
そこまで伝えて、互いの心身の安全性を高めた。
しかし、いざ1つの決定をするときには、メインリーダーに従え!!
2人のキリストは、ここにつながる。

家庭における夫婦も同様。
「理論的に正しいから」と、2人のキリストが主張を始めると、
事態は泥沼化する。
バディシステムには、それを抑止する機能がある
さて、栄養士の世界にどのくらいの師弟関係があるかは知らない。
一時期、栄養士のことを「ダメだダメだ」と叱咤激励する
〝おっさん師〟が存在して、いつの間にか栄養士のほうも、
「私をぶって!!!」状態になっていた。
そんないじめられっ子を救うのは同性の師や先輩であるはずだが、
どうも栄養士の師や先輩たちは、
弟子に限らず、年下の人に対するコトバづかいが悪い。
横柄(おうへい)、身内とよそ者との態度が大きく違う、公私混同……など、
好ましくない先輩が持っている好ましからざる要素をすっかり
持ち合わせている人も少なくない。
引っ越しの手伝いをさせる、自分の子の面倒を見させる……。

栄養士の社会進出を阻んでいるのは、
同性の師や先輩である可能性が考えられる。
「ヘルスサポーターの師や先輩のためのお行儀セミナー」を
何回か続けると、若い栄養士の視界はパッと開けるだろう。
優先順位からいったら、
「特定保健指導セミナー」なんかよりも
ずっと上位にある問題ではあるまいか。
by rocky-road | 2008-09-07 08:15

