「生涯現役」のカタチ。

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「生涯現役」という場合の〝生涯〟は

「人の一生」のことだとして、

〝現役〟とは何か。

ハードルを下げて考えれば、

「1人で生活行動ができる状態」となるだろうし、

ハードルをあげれば、

「仕事、予暇活動、人づきあいなどの社会活動ができる状態」

ということになるだろうか。

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そこで、自分の〝現役度〟を振り返ってみた。

仕事は、高校時代を含めて(女性バッグのデザインのバイト)、

以来、休みなく現役を続けてきている。

予暇活動は、小学生3年から始めた野球を

とびとびながら、40代まで続けた(女子栄養大学野球部)。

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スノーケリングは28歳から始めて、

クラブの運営と同時進行で続けてきた

(東京潜泳会 スノーケリングピープル、

水中映像サークル、ダイビングクラブ連絡会議などの

立ち上げと運営)。

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いま海関係のクラブは休眠状態だが、

代わって栄養士さんたちと続けることになっている。

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それらを加えれば、

スノーケリング歴は今年で60年余となる。

かつての仲間で、スノーケラー現役との情報はない。

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今年の9月半ばに

体調に異変を感じて病院を受診したら、

「心不全」とわかった。

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直後に、地方での講演、10月初旬の沖縄行きなどが

控えていたが、薬をもらったら、だいぶよくなったので、

予定を変えないことにした。

医師は「すぐ入院してもおかしくない」と忠告してくれだが、

〝現役〟にこだわった。

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奈良県での講演、続けての京都見物。

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その1週間後には、

50年ほど通っている沖縄県座間味島(ざまみじま)行きも

バッチリ催行した。

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熱い砂浜をヨタヨタ歩くスノーケラーの様子は、

とても〝現役〟とは言い難く、

いわば〝要介護スノーケラー〟のぶざまな実態。

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それでも、いつもの海には〝湯治効果〟もあってか、

むしろ元気を取り戻して楽しんできた。

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同行者がスノーケリングクラブ仲間ではなく、

健康支援者であったことが

要介護スノーケラーの〝現役〟を可能にしてくれた。

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気がつけば、医師が取り合ってくれなかった腰痛は

完治していた。海の治癒力としか言いようがない。

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もっとも、そのあと、肺炎で救急入院となったが……

これを「ムリして海に行ったから」と指摘する医師はおらず、

自分でも、たまたまのことと思っている。

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日本では、断捨離だの終活だの、下山のすすめだのと、

〝現役離れ〟をすすめる、

人間知らず、健康知らずのおバカな風潮が流布しているが、

それは、国や地域自体が、方向性や使命感を失っていて、

それが個々人のライフスタイルに影響を与えているように思える。

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ここにきて、女性の総理大臣が誕生したが、

男のダメ総理が掘りまくった大穴を

少しは埋めてくれるかもしれない。

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人生は、自ら下山するべきではなく、

息絶えるまで、〝それなり〟に、〝それぞれ〟に

登り続けるべきである。

多くの人からの〝借り〟(知識、感性、思考法、労力など)は

いくら返し続けても

完済できるものではないから!!!

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「ここで終わり」はない。

それでいて、完済を迫られるストレスはない

(だから、返済を忘れる人が多いのだが)。

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が、返済努力は、結果として自分のモチベーションを

あげてくれる。

わが「健康の6大要素(栄養、運動、休養、

ストレスコントロール、よい人間関係の維持、

生き甲斐=モチベーション)」は、

まさに生涯現役のためのベースになる。

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わが〝現役時代〟は、もう数日、もう1か月、

もう1年は続くかもしれない。

最後まで、登り続けるつもりである。

幸い、〝借り〟はいまもふえ続けている。

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by rocky-road | 2025-10-29 19:00 | 大橋禄郎

 

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