やっぱり違う、栄養士の旅。
「食ジム」 第143回が終わった。
(2025年8月23日/土 横浜市技能文化会館)
座長 影山なお子さん アドバイザー 大橋禄郎
テーマとプロットは以下のとおり。
「やっぱり違う」と言われる、
栄養士・健康支援者の旅――この視点、この語り。

1.わが人生で、もっとも印象に残る「旅」といえば……。
(文化、食、ライフスタイル、身だしなみ……など)
2.旅先で再認識――「やっぱり日本って、いいところだなぁ」
3.私の「旅」の流儀、大公開――旅に出る前、旅先、旅の後……。
4.栄養士、健康支援者の「らしい」視点、「らしい」報告とは。

「1」の「印象に残る旅」では、
ハワイ、アメリカ(親族の家)、グランドキャニオン(アメリカ)、
フランス、スペイン、イギリス、シンガポール、カナダ、
エジプト、大連(中国)、スイス(モンブラン)。
国内では、長崎、高尾山、富士山、沖縄、大洗、尾瀬、東京
などがあげられていた。

目的は、遠足、友人と、家族や、新婚旅行、登山、
パルマローザのイベント、ダイビングやスノーケリング、
サッカー試合観戦、留学、スポーツ試合、ショッピング
などが、あげられた。

多くの人に共通することだが、
遠足、家族や友人と……などとの旅に比べると、
趣味の仲間や親しい人との目的のある旅は、
印象に残りやすい、ということがよくわかる。

世界には、栄養士のいろいろの組織があるだろうが、
栄養士による旅行サークルなどを除けば、
パルマローザの人たちは、
年に数回の旅行をしているので、
有数の旅行好き組織といえるだろう。

その目的は、仲間の講演を受講するための旅、
料理教室の旅行版として、陶器産地への旅、
衣服の物色、購入。ダイビング&スノーケリング目的の旅、
写真教室などなど、国内に限らず海外にも及んでいる。

「3」の「旅の流儀」では、
こんな〝大公開〟があった。

*ホテルライフの服装も考える(たとえば朝食時)
*どんなTPOにもコーディネートできる、
「リトルブラックドレス」を持って行く。
*洋服に合わせた帽子を、数種類スタンバイする。
*ホテルや旅館の「作務衣」は着ないようにする。
自分のいつものお気に入りの部屋着を持参する。
*自分の「香り」(香水)を持っていく。

*スケジュール表を作る。
*旅が終わったら、
旅のお仲間と「旅の振り返り会」をおこなう。
*旅が終わったら、かならず、
フォトブックにしてそれぞれの参加者に渡す。

「旅の流儀」については、旅歴70年の私にも、
それなりの流儀がある。

おもなものでは、ログブックの活用。
ログブックの語源は「航海日誌」だが、
いまは飛行機でも、そして一般的な旅行記録、
ダイビング界では潜水記録ノートでも、そう呼んでいる。

1964年、28歳のときに
幼馴染と作った《東京潜泳会》では、
年間約10数回の、海への旅を続けた。
会長、副会長(私)、幹事、リーダー(海での責任者)などの
役割を決め、潜水記録シートを作って
幹事に、メンバー、場所、天候、水温、潜った水深、
観察した生物名などを記録した。

この習慣は、どこかにヒントがあったわけではなく、
必要を感じて始めた。
それがきっかけとなって、
個人でもログブックを携行するようになった。
ダイビング界でログブックへの記録が
すすめられるようになるのは、ずっとあとのことである。

民宿などの食事メニューも記録してあった。
海辺の地で、朝から魚づくしの献立となるが、
若い人たちは、尾頭つきのおかずに
手をつけない人が多くなった。
そうこうするうちに、
漁村の民宿でも、「揚げシュウマイ」などが
普通に出てくるようになった。
そういう記録も残してある。

しっかりとした目的意識はなかったが、
こうした記録をしておいたために、
のちに、いくつかのダイビング雑誌に、
いろいろな連載記事を書かせてもらう機会があったときにも、
話題には困ることはなかった。


このほか、わが旅の流儀には
*旅行前に、リストに基づいて、
持ってゆくものを部屋の片隅に
数日前から並べ置いて、
忘れものを防ぐこと(フリーマーケット方式)。

*現地で撮った写真で作ったポストカードを持っていって、
それを使って、その地からハガキを出す。
できれば現地の記念切手を使う。

*現地で世話になった人には、
帰ってからお礼の手紙かハガキを出す。
(民宿、ダイビングサービス、漁協など)

こうした事務的な段取りは伴うが、
旅は、基本的に出たとこ勝負。

そのときどきの迷いが自分の適応力の強化につながる。
ガイドブックをなぞるのではなく、
そのときどきで〝創って〟ゆく。
その適応力もまた「健康のカタチ」というものであろう。

健康支援者よ、これからも旅を続けよう。
by rocky-road | 2025-08-29 21:42 | 「食ジム」

