語り合う栄養士の「健康のカタチ」

第118回 「食ジム」 が終わった。

2023年2月12日/日曜日 横浜エルプラザ)

タイトルは、

「食ジム」のセルフチェック、

この経験をどう評価し、どう生かしてゆくか。

座長/岩田 博美さん

アドバイザー/大橋禄郎 影山なお子さん

語り合う栄養士の「健康のカタチ」_b0141773_19414375.jpg

話題の進行は以下のとおり。

1.わがミーティング・会議歴――大公開と振り返り。

(家族会議から学校、職場、地域、サークル……現在まで)

2.私の「食ジム歴」――いつから、どんなきっかけで? 

記憶に残るテーマ、内容、発言などなど。

3.世間の会議などで「それ、困るな」と思わせる

(思わせられた)参加者の態度、発言……etc. 

4.「食ジム」で鍛えていることが、公私の生活において

  どのように役立っているか。

5.いつでも、どこでも、

「会議上手(じょうず)」であるための12の法則。

語り合う栄養士の「健康のカタチ」_b0141773_19420143.jpg

「食ジム」も今回で118回を数えるに至って、

振り返ってみる意味があると思った。

健康支援者が1日かけて話し合う、

それを118回、続けてきた、そのことの意味は?

語り合う栄養士の「健康のカタチ」_b0141773_19421411.jpg

食ジム開催のヒントになったのは、

2000年代の初めころ、

雑誌の記事か何かで知った「京都座学」である。

語り合う栄養士の「健康のカタチ」_b0141773_19422800.jpg

京都座学とは、1983年に

松下幸之助氏(松下電器創業者。現在のパナソニック)が、

11人の学識経験者や実業家に呼びかけて

「新研究提言機構」という、

いわば勉強会を立ちあげた。

その目的は、混迷を続ける日本や世界を

考えることであったという。

語り合う栄養士の「健康のカタチ」_b0141773_19425676.jpg

当時は、そういう趣旨は知らなかったが、

そのころ、オピニオンリーダーであった

山本七平、渡部昇一、堺屋太一、加藤 寛など、

私が尊敬する学者や識者が

毎月会って勉強会をしているという話に刺激を受けた。

語り合う栄養士の「健康のカタチ」_b0141773_19431455.jpg

それぞれの分野で実績をあげている人たちが、

なおも月1で会って話し合い、

勉強を続けているというのは

大いに学ぶべきことではないか。

そう思って、影山さんにお伝えした。

語り合う栄養士の「健康のカタチ」_b0141773_19432656.jpg

「食ジム」とて、

日本の栄養士や健康支援者の目的意識を高め、

自らも「健康をカタチ」として、

よりよい健康環境をつくってゆく、

という使命感において、

京都座学に引けを取るものではない。

語り合う栄養士の「健康のカタチ」_b0141773_19434261.jpg

ということで、20118月に

食コーチングプログラムス主催として、

説明会を開き、

同年1030日に、第1回の「食ジム」を開催した。

初回のテーマは、

「健康支援者が社会進出をするためのアクションとは」

(神奈川近代文学館)

参加者は32名、「進行」は私が担当した。

(当時は「座長」とはしなかった)

語り合う栄養士の「健康のカタチ」_b0141773_19441066.jpg

「食ジム」の「ジム」は、

「ジムナジウム」――体育館やボクシングジム、

トレーニングジムなどの意味。

「食ジム」の場合はボディではなく、

発声・発話力、問いかけ力、瞬発力、

そしてまずは、アタマを鍛えよう、

というのがコンセプトであった。

語り合う栄養士の「健康のカタチ」_b0141773_19442374.jpg

「ディスカッション」を「討論、討議」と訳すと

いかにも意見のぶつけ合いのように感じられるが、

「食ジム」では、討論というよりも

「ブレーンストーミング」や「ファシリテーション」に

近い形式で進行することになった。

早い話が、相互理解を深める話し合いである。

しかし、「ファシリテーター」なるポジションを置かず、

座長が、いくらかその役割を担うことになる。

語り合う栄養士の「健康のカタチ」_b0141773_19444585.jpg

さて、こうしてスタートした「食ジム」も

2023年2月12日で118回、12年目を迎えるに至った。

1つのテーマについて、

およそ1年に10回のペースで、

1日かけて話し合う人たちは、そう多くはないだろう。

語り合う栄養士の「健康のカタチ」_b0141773_19445723.jpg

118回は、振り返りの意味もあって

「『食ジム』のセルフチェック、

この経験をどう評価し、どう生かしてゆくか。」

というテーマで話し合った。

一種の総括である。

語り合う栄養士の「健康のカタチ」_b0141773_19453121.jpg

むろんその「効果あり」で、

こんな振り返り発言があった。

多くの人が「最初は入りにくかった」「発言しにくかった」

などの前置きをしたものの、

いまでは、

*原稿なしでも話せるようになった。

*(みなさんの発言に触発されて)

考えてもいないような発想ができるようになった。

*端的に話すトレーニングになっている。

*人前で話すことが苦ではなくなった。

*座長経験が役に立った。

*昔の記憶を呼び起こす機会になっている。

などなど。

語り合う栄養士の「健康のカタチ」_b0141773_19454844.jpg

最後に、例によって

「いつでも、どこでも、

『会議上手(じょうず)』であるための12の法則。」を

参加者全員で出し合った。

それを元に、一部をあげておこう。

語り合う栄養士の「健康のカタチ」_b0141773_19460545.jpg

*会議は、夫婦、家族など2人でも成立する。

 (雑談や懇談との違いは、話題を決め、双方が発言し、

一定の結論を得ることを目的としているもの)

*組織内では、事前の告知を適切に行なう。

  (日時、議題など。予定する終了時刻も事前に)

*出席者は、遅刻、中座を厳に慎む。

*議長、座長、司会者はそれなりの経験が必要。

出席者は、暗黙裡に議長をそれとなくサポートする。

(ほかにその役がいなければ)

「議長、○○の件についてもご意見を求めては?」 

語り合う栄養士の「健康のカタチ」_b0141773_19462830.jpg

*身だしなみを整えて出席する。

  家族会議であっても。

*参加者は、顔を全方向に向けて「顔でも参加する」。

目線を机上に置き続けたり、

ノートやパソコンでメモをとり続けていたり、

腕組みをしたりしている人からは

参加意識を感じにくい。

*発言は原則として議長に向けて挙手し、

 了解を得てからする。

 不規則発言や私語、ひとり言、粗いコトバは

 ご法度。警告の対象となる。

語り合う栄養士の「健康のカタチ」_b0141773_19464061.jpg
語り合う栄養士の「健康のカタチ」_b0141773_19465486.jpg

*だれにも聞こえる声で、活舌よく、端的に発言する。

*発言者に対する、あからさまな批判や突っ込み、

強い否定はしない。

語り合う栄養士の「健康のカタチ」_b0141773_19474681.jpg

*議長は、発言が全員に聞こえないと思われたときや、

論点がよくわからないときは、

発言者に問いかける。

*なるべくホワイトボードを用意し、

 ポイントとなるようなことは(できれば議長自らが)板書する。

語り合う栄養士の「健康のカタチ」_b0141773_19473329.jpg

などなど。

語り合う栄養士の「健康のカタチ」_b0141773_19480827.jpg
語り合う栄養士の「健康のカタチ」_b0141773_19482718.jpg

注意項目はいくらでも出てくるので、

その他のことは、改めて、いつか、どこかで。

語り合う栄養士の「健康のカタチ」_b0141773_19493999.jpg
語り合う栄養士の「健康のカタチ」_b0141773_19492325.jpg

本日は、お後がよろしいようで。

語り合う栄養士の「健康のカタチ」_b0141773_19484724.jpg


by rocky-road | 2023-02-17 19:50 | 「食ジム」  

<< パルマローザの20年を想う。 《パルマローザ》の20年は、長... >>