京都をこう撮って、こう語る。
パルマローザのお誘いで、
「さくら クライマックス京都 ぶら歩き」に
参加した(3月27日~29日)。
3月時点で、早くも今年2回目の京都行きとなった。
海への旅を除けば、
京都は回数「ナンバー3」以内に入る旅行地である。
高校の修学旅行から始まった京都行きは
ざっくり数えて約70年間で20~30回というところか。
京都行きが多くなる理由が、自分でもよくわからない。
大阪での海関係のイベントや
大学出版部時代の出張のついでに
1人でも、京都、奈良経由で帰ってくることが多かった。
関西在住の何人かの人に
ガイドしていただいたことも少なくない。
歴史に格別の関心があるわけではないし、
社寺への思いがあるわけでもない。
あえていえば、「考える旅」であり、「撮る旅」であり、
そして、ちょっぴり「食べる旅」でもある。
京都の街でも川沿いでも、桜や竹林でもいい。
古都への懐古的感慨というものは、
個人の感性や趣味の問題というよりも、
人間に共通のもののように思える。
今回は、パルマローザの人たち、のべ13人。
これまでも、京都案内をした経験は何回かあったが、
10人以上というのは初めて。
といって、事前にガイドブックや地図で
下調べをするわけでもなく、
漫然と、いつものコースを歩くだけ。
初期のころは、地図で下調べをしたことはあるが、
旅は「行き当たりばったり」がいちばんと悟ってからは、
もっぱら「創る旅」の実践・提案者となった。
今回も定番コース、
八坂神社、円山公園、清水寺、河原町、祇園などを歩いた。
が、予定していた哲学の道や南禅寺などは回り残した。
その一方で、祇園のホテルでの宿泊、
鴨川のほとりのすき焼き店、または焼き肉店での初会食。
そうか、京都は魚文化が東京ほどには
濃くない土地柄なのかもしれないと感じた。
最終日に、八坂神社のすぐ前で、
以前、青蓮院で見た襖絵の作家・木村英輝氏が
デザインしたグッズのあれことをそろえた直売店を見つけた。
奇妙で印象的な画風である。
カップを購入して、さっそく使い始めた。
鴨川のほとりでは自然環境の大きな変化が見られた。
沿岸で憩う人たちから餌が与えられるので、
カモ、トビ、カラス、サギ、ハトが
集まっていた。
野生がこんなにも近かったのか。
季節は違うが、以前、鴨川には
ユリカモメがたくさん浮いていた。
それを撮りたくて岸辺に向かったが、
50メートルも近づくと、いっせいに飛び立った。
それがいまでは、サギやトビまでが間近まで来る。
これはこれで結構な新風景である。
もう1つの発見は、
集合写真の旅先での撮影テクニック。
集合写真の撮影歴はそうとうに長いが、
旅先の場合、
おおぜいが横並びになれるスペースは少ない。
ほかの人の通行もある。
そういう条件下で、
サッと並んでもらって、パチパチパチと。
が、被写体の中には、
自分がカメラのレンズから見て
どういう位置にあるかを想定できない人が多い。
顔が半分隠れていても、
片目でカメラ側を見ることはできるが、
写真は「真実」を写す。
顔の半分だけをしっかりと写す。
そのうえ、女性は人のうしろに立ちたがる。
(銃殺刑じゃないんだから、コソコソするな!!!)
いやいや、そんな状態でシャッターを切るのは、
カメラマンが悪い。
「撮り急ぐな、スタイリングをしっかりやれ!」
京都の旅の収穫の1つである。
パンフレットのキャッチとして、
「サクラ、クライマックス 京都――
どう話すか、どう撮るか、どう書くかの旅」
とネーミングしたが、
桜の満開には、1日2日早かった。
それでいい。
旅はその場で「創る」もの。
じゅうぶんに創った。
1日1万歩以上歩いた結果、
有酸素運動もバッチリ。
次の京都旅への構想が生まれつつある。
by rocky-road | 2022-04-04 19:00 | 大橋禄郎