日本や世界の健康は、わが家から。

日本や世界の健康は、わが家から。_b0141773_22574760.jpg

321日(月/祝)、

108回「食ジム」が終わった。

(横浜市技能文化会館)

テーマは、

栄養士として、家族の健康と食生活を

支えるには、どんな方向性があるか。」

 

日本や世界の健康は、わが家から。_b0141773_22580212.jpg

このテーマの趣意は、

人の健康を支える栄養士自身、

自分の家庭・家族の健康や食生活を

どう支えているのか、どう支えるべきかを

考えることである。

日本や世界の健康は、わが家から。_b0141773_22582155.jpg

昔は「医者の不養生」とか「紺屋の白袴」

(こうやのしろばかま)とかの諺(ことわざ)が

よく使われたが、

いまは、知る人も使う人も少ない。

意味は、「とかく専門家というものは、

自分のことはあと回しになりがち」ということ。

日本や世界の健康は、わが家から。_b0141773_22594405.jpg

今回の食ジムは

栄養士は、家族の健康管理、

家族の食生活維持に手抜かりはないか、

それをチェックするのがテーマ。

栄養士の場合、

自分の健康管理、食生活管理の怠慢は、

医師の場合以上に

健康支援をする相手への影響が大きい。

日本や世界の健康は、わが家から。_b0141773_23012672.jpg

無表情、不愛想な栄養士や、

「外食はダメ」「飲酒はダメ」

「豚カツの衣は、はがして」などと

「指導」している栄養士は

むしろ、人々の健康向上にブレーキをかけている。

日本や世界の健康は、わが家から。_b0141773_23024484.jpg

そこで今回の話し合いの話題は、以下のとおり。

1.私がいま、このように健康(不健康)なのは、

わが両親のこんな育て方、健康観、食生活……

 

日本や世界の健康は、わが家から。_b0141773_23071738.jpg

このコーナーでは、自分の健康の理由を

コトバで説明するトレーニングと

健康・不健康の理由を分析する機会とした。

家族から刷り込まれる健康観がいかに大きいかを

実感するきっかけになれば幸い。 

日本や世界の健康は、わが家から。_b0141773_23074256.jpg

2.家族や、だれかさんが、私の「健康のカタチ」や、

食行動、お料理などについて、

肯定的に指摘してくれたこんな事例、大公開!!

日本や世界の健康は、わが家から。_b0141773_23081717.jpg

だれもが人からほめられた経験をもっている。

それを振り返って見つけることで、

今度は自分が人の利点を認める視力を養うことができる。

日本や世界の健康は、わが家から。_b0141773_23083892.jpg

3. 「隣の芝生は限りなく灰色」あのお宅の、気になる

ライフスタイル(考え方、言動、食生活、ほか)。

日本や世界の健康は、わが家から。_b0141773_23102698.jpg

好ましくない事例を見つけ、それを反面教師しとして

自省のきっかけとする。

この場合「隣の芝生」は、かならずしもご近所だけを

指すものではないという見込みであったが、

「隣」に引っ張られて、話題が「ご近所」になりすぎた。

日本や世界の健康は、わが家から。_b0141773_23140610.jpg

昔のクラスメイト、先生、職場の同僚、

仕事で出会った人などに、

健康上、気になる人は少なくないはず。

それを分析してみる意味はあるだろう。

それにしても、

ご近所には、心の病に近い人が

少なからずいることが明らかになった。

日本や世界の健康は、わが家から。_b0141773_23141993.jpg

4.家族や、接する人の食と健康を支えるための、

ライフスタイルに関する12か条。

日本や世界の健康は、わが家から。_b0141773_23155996.jpg

このコーナーの狙いは、

健康支援者がどういう「食と健康」に関する

哲学をもっているか(いわば大原則)、

その適正度や自負、自信が

人を支えるときのバックボーンになることを

確認し合った。

日本や世界の健康は、わが家から。_b0141773_23153336.jpg

人の健康を支える人がもつべき必要条件として

こんな事項があがった。

*明るい・大きな声でのあいさつ。

*憧れをもち続けること。

*余暇活動(趣味や旅行など)の充実。

*好奇心をもつ。

*寛容さ、受容性。

*食卓をはじめ、いろいろの楽しいシーンを

コーディネートする能力を磨くこと。

日本や世界の健康は、わが家から。_b0141773_23170429.jpg

ここであがった「好奇心」については、

少し補足が必要だろう。

好奇心は自然発生的に生まれるものではない。

人に話す、人から聞かれる、

日記や手紙を書く、文章を書く、絵を描く、

写真を撮る、俳句や短歌をつくるなど、

情報発信がまずあって、

その素材として、

情報収集への動機が高まる。

これが「好奇心」のメカニズムである。

日本や世界の健康は、わが家から。_b0141773_23172929.jpg

12か条」は、

時間的な制約で十二分には出しきれなかったので、

以下に大橋案をあげてみよう。

日本や世界の健康は、わが家から。_b0141773_23174979.jpg

*社会や人と連帯感をもつ。

人は持ちつ持たれつで生きている。

自分が人によって支えられていることを自覚し、

死ぬまで人への貢献に努める。

(「孤独のすすめ」などは犯罪的)

「生かされている」は流行語化して

軽いニュアンスになったが、

確かに人は生かされている。

「人のお役に立つ」を習慣にすると

強いモチベーションになり、

生きがいや自分の健康を支えてくれる。

日本や世界の健康は、わが家から。_b0141773_23181066.jpg

*「ライフスタイル観」を持つこと。

 「人はなぜ生きるのか」ということと同じだが、

 人の健康を支えるとき、

 その人がどういう方向に向かって

どう生きようとしているのかを

話し合いの中から推測し、

それを補強するようなアプローチをする。

日本や世界の健康は、わが家から。_b0141773_23185188.jpg

日本や世界の健康は、わが家から。_b0141773_23191217.jpg
もちろん生き方を定めて生きている人はマレなので、

「どんな生き方をしたいですか」「人生観は?」などと

問いかけるのは野暮中の野暮。  

衣服の選び方、食事の内容、

自分の仕事の説明の仕方、

余暇活動などから、それを推測する。

日本や世界の健康は、わが家から。_b0141773_23195375.jpg

*接する人たちに、

食事時刻を守ることの意味、

1日に、何を、どれくらい食べたらよいのか、

どれくらいがスタンダードなのかを

自主判断できる能力をつけさせることこそ、

栄養士にとって、生涯にわたる使命の1つと心得る。

日本や世界の健康は、わが家から。_b0141773_23193774.jpg

*人は健康になるため、病気にならないために

生きているのではないことを

肝に銘じる。

日本や世界の健康は、わが家から。_b0141773_23210431.jpg

では、なんのために生きているのか。

いろいろの意味で「楽しむこと」である。

(社会秩序を守りつつ)「楽しみ」を求めることは、

結果的に健康法の基本。

「楽しみ」は享楽ではなく、創造である。

日本や世界の健康は、わが家から。_b0141773_23232877.jpg

*そして最終的には、

「健康の6大要素」を実践すること、

人々に実践することを(それとなく)すすめること。

日本や世界の健康は、わが家から。_b0141773_23243092.jpg

栄養。計画性のある食事(時刻、何をどれだけ、 団らん)

日本や世界の健康は、わが家から。_b0141773_23260644.jpg

運動。歩く、出かける、筋トレ、肉体労働。

日本や世界の健康は、わが家から。_b0141773_23262405.jpg

質のよい休養(グタッと寝ていることではない)

日本や世界の健康は、わが家から。_b0141773_23265557.jpg

ストレスコントロール(この6か条を実践すること)。

日本や世界の健康は、わが家から。_b0141773_23284167.jpg

よい人間関係の維持・発展。(人に生かされている)

日本や世界の健康は、わが家から。_b0141773_23274126.jpg

生きがい。いつもテーマをもって暮らすこと

(今晩の予定、あしたの予定など)。

「生きがい」とはモチベーションそのものである。


by rocky-road | 2022-03-23 23:29 | 「食ジム」  

<< 京都をこう撮って、こう語る。 最初の「食哲学者」はスゴかった。 >>