人生は同時進行。

沖縄旅行プレゼントを
2020年ぎりぎりのタイミングで活用することができた。

スノーケリングのチャンスはあると見込んで
3点セット(マスク、スノーケル、フィン)を用意したが、
珍しく長期の曇天と強風のため、
伊江島でのスノーケリングはあきらめざるを得なかった。

しかし、沖縄の4泊5日間は一瞬である。
パルマローザのハッピーな人たちと一緒に
高級ホテルライフ、ビーチ歩き、
水族館、美ら海公園歩き、
焼失後の首里城と周辺の公園、
ショッピングなどなどを満喫した。




コロナ禍の国際通りを見て、
観光県のダメージの大きさを実感した。

当たり前のように行き交った外国人、
とくに中国人の姿は皆無に近い。
これまで、
夜遅くまで開いていたみやげ物店には
午後6時で店を閉め始めるところが何軒もある。
商店の半分は閉店した、という地元の人の声も聞いた。

政府が、ポピュリズム(大衆迎合主義)をとらずに
いまだに「Go to travel」を続ける意味がわかった。

ニュースは、多くの病院で、
コロナ患者や一般患者の受け入れが限界のところまで
きいてることをしきりに伝えるが、
日本全体で見れば、
収入減や収入ゼロによる困窮状態に陥る人が
コロナ患者の数万、いや数十万倍は生まれているはずで、
その人たちの命やモチベーションをとどめる手を
1秒でも離すことができないのが現実であろう。

街の声は、
「まずはコロナを収束させて、
それから経済にとりかかればよい」という。
もっともらしく聞こえるが、
人は、職場を失ったり、経済的に困窮したりすると
生きる希望を失ったり、そして死んだりもする。


警察庁速報によると、
2020年は、前年に引き続いて自殺者が減少傾向にあったが、
今年7月以降は前年比を上回り、
この5か月間(11月まで)は、
連続して月に1500人以上の自殺者が記録されている。
すべてコロナ関連によるものではないにしても、
因果関係のある事例は少なくないだろう。



この惨状を訴える「医師会」や「政府諮問会議」もないので、
人々は「Go to travelなんて言ってる場合か」
「ロックダウンでもなんでも早く手を打つべきだ」と、
シンプルに言う。


政府が能天気に「travel」だ「eat」だと
促しているように見えるけれども、
地方の商店街、いやいや都市のど真ん中にいても、
解雇されたり収入が激減したりした人はゴマンといるはず。


国際通り近くの店で買い物をした人は、
店を開いている夫婦が、
「助かります、ほんとうに……」と
何度もいうのを聞いたという。


「Go to travel」は、
各地に生活資金とモチベーションを運ぶ
システムにもなっている、ということだろう。

危険は伴う。
イチかパチか、人生には危険はつきもの。
同時進行的に歴史は動き続ける。
どんな状況でも、
考えること、動くことはやめてはいけない。
どこかできっと突破口が見つかるはず。
あしたのことはわからない。
そこに人生のおもしろさがある。
去年の10月、
首里城をバックにみなさんの写真を撮った、
その1週間後に、
そこは焼失した。


が、それで「一巻の終わり」ではない。
いまも人々はここに来ているし、
自分もそこにいる。

今回の旅からも、
いろいろと学ばせてもらった。
バースデープレゼントに感謝、感謝である。

by rocky-road | 2020-12-11 19:18 | 沖縄