あなたの「食事力」は?


1128日、

82回食ジムが終わった。

テーマは以下のとおり。

あなたの「食事力」は?_b0141773_23362816.jpg

食育は定着したか。

今後、栄養士は食育にどう対応すればよいか。

座長/米澤 須美さん

アドバイザー/大橋 禄郎、影山 なお子先生

あなたの「食事力」は?_b0141773_23353507.jpg
1.親から受けた食に関するしつけのうち(今日の食育)、
  「これは正解だった」と思えるのは、「これ!」

2.「お里が知れる!」 ――
  あの人の、あんな食習慣、あんな食感覚、
  あんなマナー、あんな食べ方、事例集。

3.ニッポンの「食育」の現状 ――
  「ここはグッド」「ここはノー グッド」と感じるところ。

4.私が子どもにしつけたい(しつけている)、
  こんな食習慣、こんな食感覚、
  こんなマナー、こんな食べ方。

5.栄養士として、「食育」を、
  どのようにレパートリーに加えればよいか。

あなたの「食事力」は?_b0141773_23372277.jpg

経過については、

パルマローザのホームページに常設の

「活動結果レポート」に譲って、

ここでは「食育論」に絞って考えることにしよう。

あなたの「食事力」は?_b0141773_23352343.jpg
教育の原点は、本来、家庭にあった。

農業の家庭の子も、漁業の子も、林業の子も、

物売り家業の子も、泥棒家業の子も、

親の仕事を手伝うことを通じて、

生きるための知恵や技を身につけた。

あなたの「食事力」は?_b0141773_23375670.jpg

しかし、算術や読み書き、

モノの見方や考え方を学ぶ必要が感じられるようになり、

寺子屋のような、私設の塾ができた。


それが学校のルーツだが、

子供を学校に預けると、

親は多くことを学校に任せるようになる。

あなたの「食事力」は?_b0141773_23385281.jpg

「先生からも言ってやってくださいよ。

こいつ、朝寝坊ばかりして

起こしても起きないんですよ」


「うちの子、学校に行きだしてから

ちっとも仕事を手伝わなくなったんですよ。

先生からもキツく叱ってください。叩いてもいいですから」

こんなふうにして本末転倒が起こる。

あなたの「食事力」は?_b0141773_23391555.jpg
学校給食も、

もともとは、お弁当を持ってこられない家庭などのために

生まれたと聞くが、

ここでも本末転倒が起こる。

「好き嫌いが多くて困っています。

先生からもキツく言ってくださいよ」

「うちの子、食べるのが遅いでしょ?

サッサと食べるようにしつけてください」

「あの子、かぼちゃがダメなんです。

ナニか、ほかのものと替えられません?」

あなたの「食事力」は?_b0141773_23393128.jpg

こういう歴史を見れば、

「食育」の方向性も予想できた。

食育基本法の成立理由はこうだ。

家庭での食事は情緒や人間性を育むうえで

重要な場面であるも、人間性を身につける場だ、と。

あなたの「食事力」は?_b0141773_23403419.jpg
しかし、都市化と核家族化が進み、

家庭には、おじいちゃんやおばあちゃんが少なくなり、

「わが家のしきたり」を伝える人が激減した。

あなたの「食事力」は?_b0141773_23401223.jpg
都市化によって、

女性は主婦専業から

周辺にある職場に通うようになる。

こうして、ニッポンの家庭では、

わが家の味や伝統を伝える親が忙しくなった。

あなたの「食事力」は?_b0141773_23410314.jpg

幸か不幸か、

お母さんが食事をつくらなくても、

冷蔵庫があり、電子レンジがあり、

コンビニがありで、

「食べたいときが食事時刻」となった。

あなたの「食事力」は?_b0141773_23420098.jpg

燃料が不十分のときは、

調理後、温かいときに全員集合が当たり前だった。
が、やがて「チンして食べておいて」となった。

あなたの「食事力」は?_b0141773_23400220.jpg

「食育」のステージは風前の灯。

このピンチを救うために

学校がひと肌脱ぐ、そういう法律ができた。

あなたの「食事力」は?_b0141773_23423585.jpg

しかし、学校給食の歴史でもわかるように、

人に任せるようになると、

依存度が高まるのは世の倣いであって、

やっぱりここでも、

「先生、うちの子、お箸の持ち方、ヘンでしょ?

正しい持ち方、仕込んでやってください」
「お月見団子、おいしかったって。

でも、先生、ノドに詰まらせた子がいるそうですね。

うちの子、だいじょうぶかしら?」

あなたの「食事力」は?_b0141773_23430110.jpg

学校では、

国語、算数、理科、社会……と

いろいろの科目があり、

中学生にもなると、

専門の先生が配置されるようになる。

あなたの「食事力」は?_b0141773_23441427.jpg
それに倣えば、

食育でも、

*食卓コミュニケーション、

*買い物スキル、

*お食事のお手伝い、

*食器の扱い、

*環境汚染対策、

*生産・流通など、

いろいろの教科が必要になる。

あなたの「食事力」は?_b0141773_23431772.jpg

そんなことまで1人、2人の先生に任せられても、

手に負えるはずもない。

そこで学校は、

専門のコーディネーターに助けてもらうことになる。

かくして、

「食育」は、家庭ではなく、

学校でもなく、社会が行なうものとなる。

「家庭は遠くになりにけり」である。

あなたの「食事力」は?_b0141773_23450360.jpg

対策は、

各職場で「父親学」「母親学」を学ぶ場をつくること。

高齢者への「食育」よりも先に手をつけるべきであり、

そのほうが食育効果はあがるだろう。

大人が磨くべきは「食事力」である。

あなたの「食事力」は?_b0141773_23451750.jpg

食材、食事を選ぶ力、

定刻に食事をとる力(習慣)、

1日に、なにをどれくらい食べるべきかを

把握する力、

人と語り合って食事を楽しむ力(習慣)、

体重を適正に保つ力などなどを総合したものが

「食事力」である。

あなたの「食事力」は?_b0141773_23503341.jpg

「食事力」をだれが推進するのか、

栄養士のほかに、だれがいる?

いやいや、そう言っちゃぁオシマイヨ。

「食事力推進士」というような国家資格と、

それを組織とする行政システムが必要だろう。

あなたの「食事力」は?_b0141773_23504203.jpg

そのためには、

「食事力」をもった大人を

ゴマンと育てなければならない。

たれが育てるの?

話は遠い未来の、先の長~い話である。

あなたの「食事力」は?_b0141773_23510159.jpg


by rocky-road | 2020-12-02 23:51 | 「食ジム」  

<< 人生は同時進行。 出版記念パーティを、いつかまた……。 >>