忘年会を満喫する健康とは……。

「忘年会シーズンに太らない対策」を
栄養士を招いて、
2人の男性(1人はアナウンサー)が
尋ねていた。

若い栄養士、いわく。
「ビールはたくさん飲んでしまうので、
アルコール度の高い、蒸留酒を
ちびちび飲むとよい。
お料理は、大皿に盛ってあるものでも
じかに食べないで、小皿に自分のものを取り分けて
ゆっくり召しあがるのがよい」

かつて(30年以上前)、
自分が編集する雑誌でも、
忘年会やお正月の食べ過ぎ・体重増加対策を
記事にしたことがあるから、
あまり偉そうなことはいえないが、
いまだにこの手の話が、
公共放送の企画になる現実を知った。

「人生100年時代」などといわれるようになった今日、
こういう企画は
火だねのうちに完全に消火させる必要がある。

まず、「忘年会対策」や
「正月対策」なんていう発想を抑止する。
年に一度の楽しいシーズンに
体重増加のことを考えているようでは、
愉快な「人生100年」なんて送れない。
泥酔癖のある人や、
自宅が遠方な人、
医師に食事に関する注意を受けている人などを除けば、
同僚や仲間たちとの宴席は、
思いっきり楽しめばいいではないか。

持ちかけられた栄養士は、
「2度や3度の食事会くらい
大いに楽しめばいいじゃないですか。
肥満と忘年会とはなんの関係もありません。
大事なのは、1週間単位、1か月単位、
1年・3年単位の食生活のほうじゃぁ
ありませんか」
と対応してみてはどうだろう。

その瞬間、この企画は流れる可能性が高く、
したがって、自分のラジオ出演もお流れになるかも。
それを避けたいので、
栄養士は迎合して(?)、
「お料理は小皿に取り分けて……」などと
宴席がシラケること明らかな、
非現実的な提案をする。

食生活ってそんなに窮屈なものなのかね?
仲間との心からの交流を押さえてまでも
自分のウエートコントロールを優先させる。
そんなセコイ「人生100年」を
栄養士はすすめるわけ?

いま、令和2年1月12日に開催予定の
パルマローザ新春セミナー
「日本人の健康支援を
栄養士が主導するためのアクションプラン」
(大橋担当)のテキストを作成中だが、
現在の、医師が主導する健康論を
栄養士が取り戻すには、
上記のような迎合的で弱腰の姿勢では、
日本人の食のセンスは、とても向上しない。




状況は改善されないだろう。







by rocky-road | 2019-12-20 18:24 | 忘年会と栄養士