ここにも「創る旅」が……。

みなさんからのプレゼントによって
楽しませていただいた、
ハウステンボス、深川製磁アウトレット
(チャイナ・オン・ザ・パーク)の旅の
ご報告が遅れてしまったが、
以下に記させていただこう。

ハウステンボスは5回目になるが、
「もうたくさん」という気分にならないのは、
ディズニーシーと同じである。

自然保護に関係する人の言として、
「日本人が自然観察会に支出する金額は
1回3,000円が限度。
しかし、ボートとかソリとか車とかの乗り物が加わると
10,000円くらいまでは出す」
というのを聞いたことがある。
10年以上も前の話だから、
相場は少しはあがっているかもしれない。

自然の中を自分のペースで歩くから楽しいはずだが、
車やボートに押し込められて、
ほんの数十分を過ごすほうに高い金を払う。
自然観察のポイントを解説してくれる
ガイドの話さえじっとして聞けない。
すぐに先走った質問をしたり、私語をしたり。
残念だが、認知能力にも問題がありそうだ。

遊園地をはじめ、
ディズランドやユニバーサルスタジオなどは、
そうしたニーズに応えるプランニングをしている。
つまり「遊んでくれるテーマパーク」である。

それに比べるとハウステンボスは、
オランダの街が中心で、
ジェットコースターや落下系の乗り物など、
スリルを楽しむものはあまりない。
(遠くに観覧車は見えたが)

初代の経営者が収益難で手放したのはわかる。
日本人には、
こういう施設を愛用するだけの好奇心や主体性はない。
そんなことは素人でもわかるが、
そこにあえて挑戦した発案者には頭が下がる。

遊園地やテーマパークは別として、
旅行先というのは、
大自然であったり海底であったり、
名所旧跡であったり、美術館や博物館であったり、
人が暮らす村や街であったり。
いずれにしろ、
向こうからは遊んでくれないエリアで
自分なりの発見をする、
それが旅の味わい方であり、旅の創り方である。

長崎にオランダの風景があるというのもヘンな話だが
(開国以前のことは別として)、
身近なところで、そういう異質な体験ができるのはありがたい。
京都の太秦(うずまさ)の映画村や日光江戸村も、
一種のタイムスリップの世界である。


今回は、半分は遊んでくれる
「トリックアート」で楽しんだ。



これも各地にできていて、いまや流行しているが、
被写体としてはおもしろい。


ただし、美術館をイメージして、
額の中の名画がこちらに働きかけてくる、
というトリックは、
いまや時代に抜かれつつある。


スマホによる「インスタ映え」の時代だから、
美術館イメージをやめて、
「トリック スタジオ」にしたほうが
よほどニーズに適合する。























by rocky-road | 2018-07-12 23:45