コーディネート力は生物の「適応力」。

12月は、毎月のクラスのほかに、
10日には「栄養バランス 四群点数法」シリーズ
3回目の講義、
16日は、食コーチング入門コース第22期修了日での講話、
17日は、第62回 食ジム「講話力--私の場合。」に出席、
23日は、第37回、遠距離クラスでの講義、
そしてクリスマスイブの24日は、
「ぶらパルマ」のガイドとしてのお台場~銀座歩きなど、
セミナーやイベントが続いた。

これらのイベントの意義を
1つのキーワードで説明すれば、
「ヘルスプロモーション」のための
感性磨きと、スキルアップということになるだろう。

「人々が自らの健康をコントロールし、
改善できるようにするプロセスである」という
WHOのオタワ宣言に従うならば、
その基本スキルとして
コミュニケーション力強化は欠かせない。
どんなにすぐれた知識や技術も、
それを運ぶコミュニケーション力がなければ、
プロモートしようがない。

ときあたかも、
NHKラジオでは、
「冬休み 子ども科学電話相談」放送シーズン。
小学生低学年生からの質問に、
その道の専門家がタジタジとなっている。
まさしく、1つの情報をうまく伝えられない。

「水槽の中で、金魚は死ぬと沈むのに、
メダカは浮いてしまう、それはなぜか」
を説明するのに「比重」や「機能」
というコトバが出てきて、
回答者自身がもがいている。

「キリンには、ほかの動物には見られない
2本の角があるのはなぜか」
を説明するのに、
うまくコトバが出てこない。
少なくとも研究者はここでは「先生」なのだが、
「おじさんは、おじさんは」と
繰り返す。

子どもと対話する国語を持っていない。
子育て時期が終わって久しいので
子どもとのコミュニケーション法を
忘れてしまったというのではなく、
もともと、そういうトレーニングを
してこなかったことがわかる。

こういう実状に直面すると、
健康支援者、栄養士の場合はどうだろうか
と思わざるを得ない。
「栄養バランスってなんですか」と、
子どもではなく、
街行く大人に尋ねられると、
立ちすくむ専門家が多いのではないか。

しかし、10日の「食ジム」での
座長の見事な司会・進行ぶりを見ると、
一部ではあるが、専門的な知識を、
専門外の人に伝えるコミュニケーション力が、
ついているのを実感して安堵する。

健康支援者の講話や講演のあり方について
話し合ったのだが、
座長(米澤須美さん)の司会ぶりを見て、
日本中の健康支援者が
こんな司会・進行ができるようになったら、
国民の健康意識は、
数段階は駆けあがることになるだろう、
と思った。

人工頭脳が人間の領分を侵す可能性が
しばしば話題になるようになったが、
集団思考の方式や、
そこから生まれるアイディアは、
永遠に人間の領分であり続けるだろう。

遠距離クラスでは、
「コーディネート力 強化のための方向性。」
をとりあげた。
「文章教室」としては
「思えば遠くへ来たもの」だが、
文章も表現も
人とのコミュニケーションのためにあり、
モノを考える手段として存在するものだから、
「コーディネート」をテーマにするのは、
当然の成り行きである。

たとえば、
クリスマスイブに、
家族とではなく、
恋人や仲間と過ごすことが多い「日本型」では、
お台場からスタートする「ぶら歩き」「ぶらパルマ」も、
コーディネートの1パターン。




冬のお台場、都会のアウトドアは
人が少ない。



ユリカモメとの野生コミュニケーションは、
退屈なスポーツ試合よりもエキサイティング。



みなさんの予定を聞かぬまま、
お台場から銀座へ、
そして有楽町イルミネーション通りへ。

正午から21時の解散まで、
アドリブの「ぶらパルマ」まで、
12月の健康支援者関係のイベントは終わった。





by rocky-road | 2017-12-26 16:25