受賞経験、ありますか。

毎年、4月29日に開催している写真教室に、
アドバイザーとして来ていただいている
井出哲哉氏が、地元の『信濃毎日新聞』が
開催している「課題写真コンクール」で入選をした。

タイトルは「ハッピーメール」。
昨年のパルマローザ主催の
ブラッシュアップセミナーのとき、
休憩時間に撮った1点である。
パソコンでユーチューブの画面を
みんなで見入っているときの写真。
そのユーチューブ映像も、
実は井出氏が投稿した動画作品だった。
フォトコンへの私の応募歴は
あと数年で70年というところだが、
自分がモデルになった写真が入選した
という体験は初めてである。
被写体として入賞に貢献したことになる。
自分もついにモデルとして、
フォトコンを狙える日が来たようである。
さて、前述のことし29日の写真教室でも、
長崎から参加した
塚本初音ちゃんの撮影した作品が、
私の審査を通って佳作に入選した。
かつ、入選作のモデルにもなっている。
このところ、この傾向が続いている。


私のフォトコン初入選は中学1年のときだから、
小学生で入選を重ねている初音ちゃんの場合、
このまま続ければ、
私の入選歴記録は破られる。

さて、ほとんどのフォトコンテストは、
合否の結果だけが
紙面や郵便、電話などで知らされる。
(近年はネット上で)
若干のコメントがついてはいるが、
さらっとしたものである。
その点では、
水中造形センター発行の『マリンダイビング』誌が
長年続けている水中写真コンテストでは
大いにお世話になり、勉強させていただいた。
オーナーの館石 昭さんのほか、
当時、よく知られた写真家、漫画家、作家が
審査員として加わっていた。
ムツゴロウさん(畑 正憲氏)もそのお1人で、
私がグランプリをいただいたときも、
ムツゴロウさんが審査員のお1人だった。


入賞作品は、授賞式を兼ねた発表会で
スライド映写機で拡大されて映写された。
そして入賞理由を全選者が述べてくれた。

とりわけ水中カメラマンである館石さんのコメントは
「魚が真ん前より少し過ぎている。
コンマ何秒か早くシャッターを切るべきだった」
「青を強調するには、もう少しカメラを右に振って、
太陽光が差し込まない遠景を取り込むとよかった」
などと、現場感覚を生かしたコメントで、勉強になった。
これを年1回、私は20年以上聞き続けたから、
写真の鑑賞力を鍛えるのに役立った。



いまはデジカメの時代から
スマホ全盛の時代へと移った。
写真は美術的鑑賞物というよりも
日常的コミュニケーションのメディアの1つとなった。
しかし、映像を鑑賞し、評論することは
やめられないし、やめてはいけない。





身だしなみに出来・不出来があり、
献立に適・不適があるように、
どんなに日常化しても、
写真の鑑賞物としての存在感は
けっして失われることはないだろう。







美意識と対立する現象ではないはずである。


by rocky-road | 2017-05-18 23:47