あなたの意見を聞きたい!!!!

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11月19日の読売新聞「論点」欄に

国連事務次官を経験された方の見解が載っていた。

その趣意は、日本人が世界で活躍するには

もっとスピーチ技術を磨かなければならない、

というものだった。

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日本人の場合、英語力に加えて、

自分の意見を発表する訓練が足りない。

それにしても、

日本人の美徳(?)である謙虚や謙遜は

コミュニケーション力を強化するのに

マイナスに働く、としている。

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この指摘は、日本人なら、

耳にタコができるくらいに聞いていることだろう。

欧米人と交わるようになって140年以上、

戦後から数えても70年。

そんなにいつまでも「謙虚」で「謙遜」でいられるのか。

芳賀 綏先生が造語された、

「凹文化圏」に属するわれわれは、

未来永劫に、謙虚や謙遜から抜け出せないのか。

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そうなると、謙虚や謙遜は

日本人にとって宿命的な弱点になってしまう。

その結果として、

「謙虚でないほうがいい」

「謙虚さなんか必要ない」なんていう価値観が

はびこったら、たまったものではない。

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英語下手や謙虚さ、シャイであることが

コミュニケーション力不足に

それほどまでに影響しているのか。

だとすると、

日本人は永遠に無能な人種

ということになってしまう。

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そう考えていたら、

別の観点が生まれた。

コミュニケーション力不足のポイントは

日本人の謙虚さや英語力にあるのではなく、

別のところにある、と。

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それは、そもそも意見を持つことの必要性、

それも、国際的に通用する意見を持つことの必要性に

日本人は、あまり気づかなかったのではないか。

なにかといえば、

すぐに英語力の問題、

国民性の問題にしてきてしまったので、

「意見力」不足のほうに目が向かなかったのではないか。

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コミュニケーションは、

伝えるべき材料、

つまり話題や見解、持論、主張がなければ、

展開しようがない。

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いかにタフで、図太くて、

または無神経で恥知らずでも、

「意見」を持っていなければ

だれかに話しかける気にはならないし、

みんなが話していても、

それに参加しようとは思わない。

あるいは、その場の流れとは無関係に

あまり深みのない小さな「意見」を述べて

それで終わったり、周囲をシラケさせたりするだけ。

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自尊心があり、

恥に敏感な日本人は

自分たちの意見の小ささに直感的に気づいていて、

それで無口になっていた。

悪いことに、それを語学力のせいにしてきた。

あるいは国民的性格のせいにしてきた。

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コミュニケーション力強化のための

トレーニングは今後も続けなければならないが、

同時進行で、

「意見」を持つことのトレーニングを

行なう必要があるだろう。

ここでいう「意見」とは、

「和食文化が世界の人に注目されている」

「日本のGDPがゆるやかに回復した」

といった、地域限定の小さな知識や解釈ではない。

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「人間とはなにか」

「戦争や紛争は人間のオスの本能なのか」

「がんや認知症との遭遇をどう受け止めるのか」

などなどの、普遍的、地球的問題でありながら、

根源的な問題、

そういう問題意識を持つためのトレーニングこそ

必要なのではないか。

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そんなふうに考えて、

昨年末に、ロッコム文章・編集塾の教材として

「『自分の意見を持つ』とはどういうことか。」

というテキストを作った。

2月14日の遠距離クラスで、

最初にこのテキストを使った。

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「文章・編集塾」は、

文字どおり文章や編集を学ぶところと思われるが、

その目的は、思考力の強化であり、

快適な人生を送るための適応力の強化にある。

ロッコム文章・編集塾を開講してから10年がたったが、

こういうテーマを扱えるところまできたことに

充足感と感謝とを感じている。

「教えることは学ぶことだ」とはいうけれど、

文章教室が意見の持ち方を講ずるまでになったのは、

塾生のみなさんが、

ついてきてくれたからこそのことである。

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先日、日本テレビの「なんでもランキング

ネプとイモトの世界番付」という番組を見ていたら、

大人が学ぶ割合のランキングを示していた。

レギュラーメンバーの予想に反して、

日本人の大人のランキングは、

30~40か国中、下位に近かった。

日本では、

子どもの塾通いのほうにばかり目がゆくが、

大人は驚くほど「お稽古事」をしない。

そう思って塾を開いた者としては

わが意を得たりの内容だった。

そのことのリスクの1つは、

日本人の平均寿命と健康寿命の差となって

現われているような気がする。

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「お稽古事」は、

モチベーションの連続である。

脳活ドリルによる脳への刺激は、

いっとき脳を活性化するが、

すぐに「効率化」する、

というのが脳学者の見解である。

つまり、すぐに慣れて、

惰性運転を始める。

人間にとって

いちばん刺激的なのは、

自然界からの刺激であり、

自然の一部であるヒトからの

予想もつかないような働きかけである。

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ロッコム文章・編集塾に

刺激的な点があるとすれば、

それはテキストそのものではなくて、

それに反応する人々の諸相である。

意見に関する講義をしつつ、

そんな「意見」をもったしだいでございます。


by rocky-road | 2015-02-17 23:14  

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