あなたの「ライフワーク」は?
1月の遠距離クラスでは、
「ライフワークの見つけ方、続け方」について講じた。
「人生の目的」とか
「どんな使命感をもって生きているか」とかと
聞かれたら、困るだろうし、
力みを助長しかねないので、
ここは「ライフワーク」程度がよいと思う。
「ライフワーク」だって、
人によっては重く感じられるテーマだが、
ふと気がつくと、それにかかわっている、
そんな楽しみのいくつかで充分である。
編み物、料理、食器のコレクション、
旅行、庭いじり、ペットとの暮らし、
ボランティアなどなどである。
「ライフワーク」は、のちに、そう意識する事象であって、
最初から「これをライフワークにしよう」などと
大上段に構えて始めるものではない。
自分のことについていえば、
スノーケリング&ダイピングは、
友人がそのクラブを作りたいので、
規約を考えてほしい、と頼まれたのがきっかけである。
そこからクラブ運営に参加し、
自分も「海、たび旅」を楽しむようになり、
気がつけば50年。
その間、ダイビング雑誌の編集や、
関連雑誌の創刊や、関連図書の発行にかかわった。
途中、「これはライフワークだ」などと
意識したことはないし、
いまもそれに変わりはない。
あえていえば「ライフワーク」かな?
という程度のものである。
写真は、小学5年生くらいから始めて、
いまも続けているから70年近くになるだろうか。
新聞のスクラップは、30歳代くらいから始めて、
40年あまり。
旅行用ログブックに記録する旅行ということでいえば、
これも50年を超えた。
あえて「ライフワーク」と呼ぶための条件をあげるならば、
なんらかの「カタチ」に示せることだろうか。
なんとなくやっていても、
記録や人脈や作品のように、
自分自身にそれが見えるようになると、
「なんとなく」から「意図的な活動」になってくる。
流れ藻のような風頼りの生き方ではなく、
ある程度の計画性を持ち、
年月ごとに改善や進展があると、
「ライフデザインをしている」という実感が生まれる。
ところで、文章・編集塾で、
なぜ、「ライフワーク」なのか。
一般に、文章力強化というと
「国語表現力の強化」という範囲にとられがちだが、
よい文章、よい表現力というのは、
その表現の影響力、社会的意義と無縁ではない。
ゴルフクラブや野球バットのスイングと同じで、
全身をそこに乗せてパフォーマンスをする。
腰の入っていない文章は、
自分自身にも、人にも影響を与えることはできない。
「腰を入れる」とは、
たとえば、人生に楽しみを持っていることなどであろう。
焦ることはない。先は長い。
大小、さまざまな楽しみを
人生のおみやげに買い揃えていきたい。
それは、ユーモア感覚を育てる地盤にもなるだろう。
「自分探し」などと、
あいまいなイメージのまま
いつか行動に移す機会を狙っているのなら、
きょうも、あしたも、
夕食後に楽しむこと、
休日に1日かけて楽しむことに
専念することから始めたほうが手っ取り早い。
by rocky-road | 2014-01-23 13:26