青いマイウェイ

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『最後のマイ・ウェイ』というフランス映画を見た。
フランスの原題は『CLOCLO』(クロクロ)、
英語版では『MY WAY』。
『CLOCLO』は、クロード・フランソワという
フランスのスーパースターの愛称とのこと。

歌の「マイウェイ」はフランク・シナトラや
布施 明の歌だと思っていたが、
実は、1960年代にフランスで人気を集めた
クロード・フランソワという人であったという。
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39歳で事故死した、フランス人歌手の短い人生をたどる
一種の伝記映画だが、
私の関心は「マイウェイ」誕生の秘話のほうであった。

この曲は、クロードによって作詞・作曲されたという。
曲のタイトルは「Comme d’habitude」、
(コム ダビチュード)、和訳で「いつものように……」。

「君はきょうも出かけていって、帰ってこない。
朝まで帰って来ないだろう、いつものように、いつものように……」
冷めて、遠のいてゆく彼女への思慕を男が歌う。
「マイウェイ」に漂う切ない雰囲気は、ここからきているのだろう。
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これをラジオかなにかで聞いたポール・アンカが、
引退をささやかれていたフランク・シナトラのために
歌詞を変えて提供したという。

ポール・アンカ(1941年~)は、カナダ生まれで、
アメリカに帰化したロック歌手。
彼の歌う「マイウェイ」はインターネットでも聴くことができる。
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一方、フランク・シナトラ(1915~1998年)は
アメリカのビッグ歌手。
映画にも多く出演しているので、
私の世代には忘れられない人物。

そのシナトラが歌う「マイウェイ」は、
自分の人生を振り返って、
「いま、終わりが近づき、最後の幕に直面している」と歌う。
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この設定は、日本の中高年の男性の共感を呼ぶ。
自分の人生と重ねることが可能だからである。

そのせいか、かつてはカラオケ店では
上役の何人もが「マイウェイ」を歌うので、
ときにはうんざりされる曲の1つになったりした。
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幸か不幸か、私は部下とカラオケに行く習慣はなかったが、
この曲が好きで、いろいろのバージョンを録音し、
自分の作る映画やスライドショーのBGMに使った。

女子栄養大学の創設者、香川 綾先生が
80歳でジョギングをする姿を
8ミリフィルムで撮ったことがあるが、
このときもエンディングで「マイウェイ」を使った。
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私のスノーケリングクラブに、音大声楽科卒の女性がいたので、
海バージョンの歌詞を書いて歌ってもらった。
「青いマイウェイ」とした。
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青い マイ ウエイ          
ポール・アンカ原詞 大橋禄郎作詞(替え歌)


青い渚に たたずみ いま想う
海の広さと とこしえの安らぎを
波に漂い 旅した年月
海は果てない 私の旅路
               
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ときには波立つ 潮路にさまよい 
熱い浜辺を しのんだこともある
けれどわたしは 続けた この旅を
海が息づき 輝くかぎり


光があふれて 波はほほえむ 
続けようあしたも 君も行く海原
青い 旅路は この道 マイ ウエイ


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波に漂い 旅した年月
海は果てない 私の旅路

光はあふれて 波はほほえむ 
続けようあしたも 君も行く海原
青い旅路は この道 マイ ウエイ
      
         (昭和55年頃)


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この曲は、ほかにも役に立った。
スノーケリングを楽しみ、帰りに海から岸に向かうとき、
ライフベストに上半身を預け、
水面で大声で歌う楽しさである。

この録音テープ、仕事で使い、
ラジカセに入れたままにしておいたために、
それをいじった孫に跡形もなく消去された。
テープのツメを折る、という
基本的なことをしておかなかったためのミスである。
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歌手の揚原明子さんとは別れて久しい。
行方を知りたくてインターネットで調べたが、
見つけられなかった。
どこかで音楽にかかわっていてほしい、と願う。

さて、映画、『最後のマイウェイ』を見て、
初めて、この曲のルーツを知った。
ずっとポール・アンカの作曲と思っていたが、
替え歌とはいえ、作詞者であって、
作曲は、クロード・フランソワであったことを知った。
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また、いまも歌う布施 明の「マイウェイ」は、
中島 潤作詞で、フランク・シナトラの曲を
かなり意訳したものであることも知った。

不思議な連想だが、
映画を見終わった直後、
突然、海面に漂いたくなった。
「洋上でマイウェイを歌いたくなった」
などといったら出来過ぎで嫌味だが、
なぜか、海に行きたくなったことだけは事実である。
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そして、その海は沖縄と定め、
きょう、最初の問い合わせの電話を入れた。

by rocky-road | 2013-08-08 23:45  

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