あなたの1万円の意味と価値。
未開封のまま手紙用引き出しに入れておいた封書を開いたら、
国境なき医師団からの緊急支援の依頼だった。
3月上旬に受け取っていたもので、
内容は「ハイチ大地震から1年 今も続く緊急援助活動」
というものだった。
日本が世界一クラスの地震に見舞われ、
放射能汚染の危機に見舞われているときに、
とてもほかの国のことなどかまっていられない、
などという反応は正しくない。
そういうことをいわないのが「国境なき……」の
意味である。
実際、東日本大震災が起こった直後、
早くも、国境なき医師団が現地に入って活動をしていた。
それをニュースで知ったとき、「わがチーム、がんばっておるわい」と、
奇妙な感慨を味わった。
月々、数千円の寄付で(自動引き落とし方式)、
こういう安堵感を感じることができるとすれば、
このシステムとこの生活習慣は、充分に自分をも支えてくれる。
国境なき医師団の緊急支援依頼のすぐれているところは、
次のようなメニューを添えてある点である。
*4,200円で、コレラ患者1人を治療することができます。
*10,000円で、コレラ感染の拡大を防ぐために
300人分の清潔な水を約1か月間、供給することができます。
*30,000円で、1200人の人びとに約1か月間、風邪やマラリア、
けがの治療などの基礎医療を提供できます。
さすが、寄付先進国が生み出したアイディアである。
(1971年、フランスの医師やジャーナリストによって発足)
東日本大震災に関しても、ようやく支援体制が整いつつある。
新聞やインターネットにも、寄付やボランティア活動のための
アクセス方法が示されるようになってきた。
余震の最中にチェーンメールを送ったり、
いきなり、「着の身着のまま」でボランティアに駆けつけたりして、
空振りに終わった人も少なくないようだが、
大半の人の出番はこれからである。
「復興には10兆円はかかる」などといわれると、
自分のイメージしている1,000円、10,000円、100,000円、
1,100,000円はあまりにも少額でモチベーションが下がるが、
国境なき医師団に見習って、「1,000円で被災者2人分のお弁当が買える」
といったメニューを自作すれば、いくぶんはイメージが描けるようになる。
マイナス思考の人は、
「デザート3回分を我慢すれば、被災者3人分のお弁当が……」式に発想すればよい。
健康支援者であれば、「避難所生活での食生活10箇条」
「狭いところで行なうストレッチ入門」といったチラシを作って
配布するという支援方法もある。
寄付にしろ物資支援にしろ、ボランティアにしろ、どういうメニューを選ぶべきか、
そのプロセスに意味がある。
食事のメニュー選びが自分の健康を左右するように、
どういう団体に、どう形で自分の意志を託すか、
そのことが、結果として自分の人生の健康度を高めるとともに、
財産の1つになるだろう。
いつもあなたがいうように、メニュー選びはとても大事。
メニュー選びのプロとして、さあ、どうする、どうする?
by rocky-road | 2011-03-31 22:13