ホメオスタシスの真実は?
しばらくはその土地の暖かさが、
からだの中に残っている。
南の島を出るとき、首にかけてもらったレイなんかもそのままに、
成田に着き、都心へと向かう。
そして環状線に乗り換えたあたりで、
ネクタイ姿の乗客が多い中にいる自分が
周囲から浮いている存在であることに気づく。
そんな経験を幾度もしてきたので、
成田に着いたら、すぐに日常的な服装に着替えることが身についた。
が、きのう、沖縄から帰ったとき、この経験をすっかり忘れていて、
半袖アロハのままモノレールに乗り換え、
JRに乗り換えても、まだ、からだのぬくもりは消えない。
しかたなく、そのまま自宅まで戻った。
コートやダウンを着ている人々の中で、
半袖アロハはおかしいと思ったが、
上になにか羽織るには、からだが温まりすぎていた。
動物のホメオスタシス(恒常性)はどうした?
体温は周囲の温度変化に対応するはずではなかったのか。
「からだを温める食品、冷やす食品」などと
科学をかじった人間が言っているのを聞くたびに、
その人の科学的センスを疑う。
そういう人間は、アメリカの分子栄養学だの、
アメリカのなんとかやらに飛びつく。
一種の健康感覚不感症というのは、
自分の頭で考えることが苦手で、
いつも、どこかに、自分のより所や刺激を求めている。
世界一の長寿国が、そうでない国から
何を学ぼうというのか。
やはり不老長寿信仰は、イメージの世界、
アンチエージング学者も例外ではなく、
フードファディズムにどっぷり浸かってしまうらしい。
牛乳はよくない、うつ病予防に葉酸がいいらしい、
長者者は適量の酒を飲んでいる……。
アンチエージングドクターの話は、
10分の1くらいの水で希釈して飲んだほうがよい。
さて、11月の沖縄帰りがなぜアロハなのか。
ホメオスタシスでは説明がつかない。
楽しさや快さの心理的余韻は、体温の低下を押さえる?
それをいうなら、からだを冷やす、温める食品を信じる人に対して、
もう少し寛容であってもいいのかもしれない。
信仰は、やはり自由なのだろうから。
by rocky-road | 2009-11-07 23:28