モチベーションアップのシステム化

9年間連続200本ヒットという大記録を作った日(9月14日)、
NHKテレビ「スポーツ大陸」という番組で、
これまでのイチローの軌跡を紹介した。
今シーズン初め、
いきなりストレスによる胃潰瘍に襲われ、8試合欠場した。
その原因は、昨年秋に行なわれた「ワールドベースボールクラシック」(大会)での
トーナメント戦前半の打撃不振と、
優勝がかかった韓国戦での緊張だったと、
イチロー自らが語っていた。

チャンスで打順が回ってきたとき、ランナーを還せるかどうかで、
「こわかった」というくらいの緊張をした。
「バッターボックスに入るとき、自分の頭の中に、
この場面を実況放送するアナウンスが流れ始めた」と、イチローは述懐した。
この心理状態をどう解釈すればよいのか。
①「自分を落ち着かせたい」という欲求から、
自分を客観視して余裕をつくり出そうとした。
②ここから逃げ出したい気持ちが高じて、自分を他人として眺めたくなった。
③ヒットを打ってランナーを生還させるというストーリーを
架空のアナウンサーに実況させてイメージを強化した……。
など、いろいの心理状態を想像できるが、
私は、③のシミュレーション効果を考えた。
スポーツ選手がよくやる、よいイメージを描くシミュレーションスキルである。

ここから連想して思うのは、スポーツ選手でなくても、
将来を考える人は、
もっとイメージトレーニングをしてもよいのではないか、ということである。
これまで、いろいろの人の応援やサポートをしてきたが、
なかなか持続せず、私から見れば、せっかくの才能の芽を
自らが育てようとせず、発育不全に終らせてしまった
(…かのように見える)ケースがなんと多いことか。
人の示したアイディア(イメージ)だから、
自発性に弱点があるということがあるにしても、
自分が代案を持たないのに、
いちどは同感したアイディアを発展させようとしないのである。

スポーツ選手にしたって、イメージングのストーリーを
すべて自分が考えるわけではない。
コーチにイメージを示してもらったら、それに全力投球してみることによって
イメージがしだいに自分のものになってゆく。
一般人の場合は、
映画やドラマ、読書などによってイメージを得る人も多い。
動機づは多様である、大事なのは、動機を発展させるシステムである。
動機づけが持続しないのは、1つはエネルギー不足、
言い換えれば「面倒くさがり」「意欲不足」、もっといえば怠慢。
夢はあっても、そのための準備もせず、
何年も、ただの夢を語り続けるケースなど。

もう1つの原因は、自分を過小評価する性癖である。
自分の可能性についてあまり信じず、
「意欲」とか「野心」とかの概念を避けたり蔑視したりする傾向。
それは日本人の慎み深さの一面ではあるが、
それは発火点が高く、木材が発火する400度くらいではとても火がつかない、
という弱点を伴う。そうこうしているうちに人生が終わる。
そういう状況を勘案したうえで、
モチベーションの強化と持続をシステムにする。
野球選手でない人は、イチローみたいに、
絶体絶命の状況でバッターボックスに入るというピンチは
そうそう多くはないから、
時間をかけてモチベーション持続システムを構築できる。
たとえばノート活用、モチベーションの高い人との交流……
あれこれあるが、来年の正月、2010年1月10日に
パルマローザのブラッシュアップセミナーの講師のご依頼を受けたので、
ここでみなさんとご一緒に考えてみたい。
『健康支援者のための 将来を考えた自分づくり 10のアプローチ'』という
テーマを考えている。
by rocky-road | 2009-09-16 14:16

