「編集」してますか。
場所は横浜の神奈川近代文学館。受講者は19人。午前10時から5時までの長丁場。
今回も、影山 なお子さんに会場やランチのためのレストラン選定まで、
すっかりお世話になった。
自分でいうのもナンだが、日本中の、いや世界中の文章・編集塾で、
これほど快適性が高く、濃密なプログラムはないのではないか。
そもそも、そのような塾は少なかろうが……。
なぜそこまでいうのか、といえば、
ランチに2時間半を、しっかりとること、
レストランは地元の人でも気がつかない、港が見える丘公園の真下に、
とあるイタリアン&フレンチの店を選んだこと
(軍事上の秘密だから、店名は明かせない!!)。
食事は前菜、パスタ、白身魚のリゾットなどなど。
残念ながら、午後の授業もあるので、ワインやビールとはいかない。
そして、塾生のみなさんのファッションセンス。
文章力、編集力を磨くのに、なぜにそこまでおしゃれをするのか!?!?。
3か月に一度だから気合が入るということもあるが、
前々日から前日にかけて、立ち居振る舞いと食コーチングのセミナーがあり、
みなさんの非言語コミュニケーション力は、大いに刺激を受けているから。
で、肝心の授業は……。
新聞の社説についての論評、「バナナ」「栄養士」「愛」などのコトバの
ユーモラスな定義を求める宿題の発表。
全員の発表があるので、
自分の実力がどこいら辺にあるのかが、いやでもわかる。
講義は、表記法や用字用語の意味、
暮らしの中で編集技術をいかに活用するか、
補助符号の名称、罫(線)の種類と名称などについて。
今日、大半の人がパソコンを使うようになったために、
「編集」は一部の人の職業ではなくなった。
「ホームページをつくりたい」「ブログを書きたい」という人は多いが、
編集のなんたるかがわからない人間のホームページなど、
「言語公害」「情報公害」以外のなにものでもない。
パソコンコミュニケーションを活性化するには、
編集は基本中の基本技術として身につけておきたい。
編集の基本を学ばずにパソコンで情報発信をするのは、
車の運転でいえば、無免許で公道を走るのに等しい。
昔、共産圏だか全体主義国家だか、そんな国で(どこだったか)、
編集者は国家試験を要する国家資格であったと聞いた。
「情報」という「危険物」を扱うと考えれば、わからぬでもない。
わがロッコム文章・編集塾が、
日本国民の編集力強化を一手に引き受けるわけにはいかないから、
世の編集経験者たちは、自分のエリアで「編集塾」を開いたらいい。
怪しげなアンチエージング関連ビジネスより、よほど国民のためになる。
編集力とは、脳を活性化し、人々との関わりを深くするから、
アメリカ発の新しいが怪しげな「○○栄養学」なんかより、
よほど確かな老化抑制効果が期待できる。
さて、栄養士に関しては、あと数人は受け入れ可能。文章力、思考力、表現力、編集力アップを考える人はどうぞ。
次回の開講日は7月19日(日)。
場所は横浜・山手234番館。
by rocky-road | 2009-04-22 22:45