続 この春桜カメラマンになる。
いくつかの問い合わせをいただいた。
それらついて、お答えしてみたい。

漫然と撮ると、「何を撮りたいの?」ということになる。
たとえば、川や池の周囲に桜が林立していて、
池にはボートや水鳥が浮かんでいる……、という場面。
これを漫然と撮ると、Aのような写真になる。
きれいではあるが、まとまりがない。
→写真A 撮りたい意図がいまいち
こんなときは、手前にメインの「なにか」を入れる。
桜の小枝、動物など。その向こうに周辺の風景。
広角の写真を撮るときには、手前にアクセントを置くと
漫然感は薄らぐ。写真 B、C


2.桜が風に揺れていて撮りにくい。待つべきか。
愚問である。写真は、ある瞬間を逃さない機敏さとともに、
「待ち」でも勝負を決める。この根気がない人は、婚期もシャッターチャンスも逃す。
風や波は、吹き通し、打ち寄せ通しということは、地球が始まって以来、一度もない。
桜の花に吹く風などは、5分も待つことなく静まる瞬間がある。そこを狙う。
こういうことは、連れがいるとなかなかできない。
カレシなんかは最悪。「そんなに楽しい?」とかなんとか、嫌みをいう。
こういうことをいう男は、伴侶には向かない。
「ただ友」にとどめておくべし。
写真D↓ かなりの風にあおられていたが、一瞬の静止を逃さずに。

3.夜桜は、どうとればいいんですか。
よいご質問である。まず、ストロボは使わない。
深山の森に1本だけある老木……なんていうのは別。
たいていはライトアップしているので、
ノーストロボで撮れる。ただし、感度(ISO)設定は400に。
手持ちではブレるので、台の上に乗せて手ブレを防ぐ。
三脚があれば申し分ない。
桜は縦位置で撮ることが多い。台の上にカメラを縦位置で乗せるのはむずかしい。
そんなときは、カメラを近くの木の幹や電柱などに押しつけて構え、手ブレを防ぐ。
写真E、F


このとき、露出補正をすることを忘れずに。
暗い中に、ライトアップされて立っている木であれば、
マイナス補正をする可能性が高い。
ただし、向こうからのライトがレンズの視界に入ってくると、
逆にプラス補正が必要となる。
また、ライトアップの光が赤色光(おもに電球)か、青色光(蛍光灯やハロゲン光)かで、
ホワイトバランスが変わってくる。
この話がなんのことかわからない人は、
4月29日(祝日)のパルマローザ主催フォトセミナーにどうぞ。
by rocky-road | 2009-04-05 20:04