続 この春桜カメラマンになる。

ブログに、「この春、桜カメラマンになる」を書いたら、
いくつかの問い合わせをいただいた。
それらついて、お答えしてみたい。

続 この春桜カメラマンになる。_b0141773_19504297.jpg1.桜並木ををどう撮ればよいのか。
  漫然と撮ると、「何を撮りたいの?」ということになる。
  たとえば、川や池の周囲に桜が林立していて、
  池にはボートや水鳥が浮かんでいる……、という場面。
  これを漫然と撮ると、Aのような写真になる。
  きれいではあるが、まとまりがない。
                 →写真A 撮りたい意図がいまいち 
  こんなときは、手前にメインの「なにか」を入れる。
  桜の小枝、動物など。その向こうに周辺の風景。
  広角の写真を撮るときには、手前にアクセントを置くと
  漫然感は薄らぐ。写真 B、C

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                          ↑写真B ハト2羽

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               ↑前に桜を配すると遠近感が出るし、表現幅が広がる。

2.桜が風に揺れていて撮りにくい。待つべきか。

  愚問である。写真は、ある瞬間を逃さない機敏さとともに、
  「待ち」でも勝負を決める。この根気がない人は、婚期もシャッターチャンスも逃す。
  風や波は、吹き通し、打ち寄せ通しということは、地球が始まって以来、一度もない。
  桜の花に吹く風などは、5分も待つことなく静まる瞬間がある。そこを狙う。
  こういうことは、連れがいるとなかなかできない。
  カレシなんかは最悪。「そんなに楽しい?」とかなんとか、嫌みをいう。
  こういうことをいう男は、伴侶には向かない。
  「ただ友」にとどめておくべし。

  写真D↓ かなりの風にあおられていたが、一瞬の静止を逃さずに。 
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                        ↑写真D  揺れていたら待つ。

3.夜桜は、どうとればいいんですか。

  よいご質問である。まず、ストロボは使わない。
  深山の森に1本だけある老木……なんていうのは別。
  たいていはライトアップしているので、
  ノーストロボで撮れる。ただし、感度(ISO)設定は400に。
  手持ちではブレるので、台の上に乗せて手ブレを防ぐ。
  三脚があれば申し分ない。
  桜は縦位置で撮ることが多い。台の上にカメラを縦位置で乗せるのはむずかしい。
  そんなときは、カメラを近くの木の幹や電柱などに押しつけて構え、手ブレを防ぐ。
  写真E、F
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                     ↑写真E、写真F 夜桜  
  
  このとき、露出補正をすることを忘れずに。
  暗い中に、ライトアップされて立っている木であれば、
  マイナス補正をする可能性が高い。
  ただし、向こうからのライトがレンズの視界に入ってくると、
  逆にプラス補正が必要となる。
  また、ライトアップの光が赤色光(おもに電球)か、青色光(蛍光灯やハロゲン光)かで、
  ホワイトバランスが変わってくる。
  この話がなんのことかわからない人は、
  4月29日(祝日)のパルマローザ主催フォトセミナーにどうぞ。

by rocky-road | 2009-04-05 20:04  

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