集合写真、最近撮りましたか。
上の写真は、1月のロッコム文章・編集塾、遠距離クラスの人たちの
ランチタイムのときのものである。撮影は影山 なお子さん。
「集合写真」の定義はむずかしいが、
ユーミンが歌うところの♪「卒業写真」♪、
つまり直立不動型がスタンダードであって、
以下のような定義が可能なのではないだろうか。
「3~4人以上の人が一定の場所に集まり、カメラに目線を向ける、
記念とすることを目的とした写真」
ちなみに、2人の場合は、近年、はやりの和製英語の「ツーショット」
(厳密には男女だが)、1人の場合はポートレート(肖像写真)と呼ぶ。
何人写っていても、撮られるほうがカメラ目線でないと集合写真とはいえない。
それはスナップ写真に近づく。
デジカメは、集合写真の撮影範囲を画期的に変え、
その表現技法に多様性をもたらした。
冒頭の写真でいえば、コンパクトカメラながら、
レストランのテーブルに着席している人たちを
ストロボを使うことなく、1画面に収めてしまうのである。
カメラには「被写界深度」(ひしゃかいしんど)という光学的な原理がある。
ピントの合う範囲は、狙った被写体の前後、数ミリから数十センチに限定されるが、
デジカメ(おもにコンパクト型)では、その範囲が、
フィルムカメラに比べて飛躍的に広くなる。
そのうえ、暗さにも強いので、ストロボはほとんど使わなくてもよく、
遠くの人にはストロボ光が届かない、というようなこともない。
そのことがわかっていると、いろいろの集合写真が撮れる。
従来、集合写真というと、いわゆる「ダークダックス」風に、
(昔の男性コーラスグループ)
重なるように横並びして撮るものと決まっていたが、
いまは、被写体グループは、もっと自由にポジションやポーズを選ぶことができる。
そんな例をいくつかご紹介しておこう。
写真を撮らない人も、撮られ方は学習しておいたほうがよさそうだ。
そのポイントは、
①ダークダックスにこだわらない。座る、立つなど、前後にも並んで変化をつける。
②人の肩の間から顔を出すとか、前の人は中腰になるとかといった、
前世紀のポーズはとらない。三々五々、好きなようにポーズする。
人と人との間隔をあける。
③カメラマンも、卒業写真的配置のワンパターンにならないように注意する。
④かならず目をつぶる人がいるので、少なくとも3枚は撮る。
それでも目をつぶる人はいる。何回か経験したら、
その人には次の声かけをする。
「◎○さん、目をつぶって!!」……「ハイ あけて」 (パチリ)
いつ、だれと、人生のある空間を共有したか、
その証拠写真に、もっと個性を出せないものか。
by rocky-road | 2009-02-06 01:28