
「花火大会ですね」
思わず主治医に言ってしまった。
ホンネでは、そこに京都橘高校の吹奏楽部のパレード、
さらには、リオのカーニバルのパレードが
乱入してきて、東京都北区で万博が開催された感じ。

2025年10月に、
就寝中に息苦しくなって、
救急車で近くの病院に運ばれてみれば、
心不全、肺炎、膀胱がん、腎臓がん……ときたもんだ。
ワッショイ、マカショ、ピーヒャララ♪

このお祭り騒ぎを、わが健康管理の不備と自責するか、
花火大会を内蔵しながら
89歳まで生きた運と健康を誇るべきか、
言っちゃあ悪いけれど、後者である。

昔、日本を代表する癌系病院の著名な医師に、
「先生は、毎年、がん検診をなさっているのでしょうね」
と問いかけたら、
「そんなバカなことはしませんよ」と即答された。
「え?」
「現役期間を短くするばかりですからね……」

このコトバを鵜呑みにはしなかったが、
がんについて考えるヒントにはなった。
当方、「勝手にがんとバッド(Bad)」派だから、
こう考えた。
がんにも生活習慣病的なものと、
遺伝性、老化系のものとがある、と。

別の、がん専門医に聞いたことがある。
「がん細胞は、噴火山のように、
いつ、どこで爆発しようかと、その機をうかがっている。
それを防ぐ仕組みが体質であり、それは遺伝的である。
がんが遺伝するというより、
いまでいう「免疫力」の強弱に遺伝性がある……と。

63歳で、食道がんでなくなった父の場合は、
どちらかと言えば生活習慣系。
母(57歳/心臓)、長兄(50歳後半/非がん)、
次兄(70歳/がん)、1姉(87/がん)の場合は
免疫系とライフスタイルのミックス系。
……そんな分析をしたことがある。

わが身の場合、
継続的なモチベーションのあるライフスタイルが、
遺伝性を抑え、免疫系を強化してきた、と言えるかも。
人生100年時代には、
89歳なんてガキみたいなものだが、
自称「がん家系」の1員としては、
まあ「ようやった」ほうである。

「日本人の2人に1人はがんで死亡する」そうだが、
それは、従来の「成人病」「生活習慣病」の発病が
抑制されてきた結果として、がんや肺炎や老衰などが
〝残り物〟として存在している、という構図である。
それは、
日本が世界的な長寿国であることの側面、
とも言える

病院にはあまり縁のない人生だったおかげで、
長期の(と言っても1週間)入院生活で
いろいろの体験をさせてもらった。
看護師養成校の学生になったのかと思えるくらい
いろいろの病室をめぐり歩いた。



内科、呼吸器内科、循環器科、泌尿器科……などとあって、
検体検査や心電図、心エコー、手術室などの
関連セクションがあり、
その総数は部外者、いや勤務者にも
わからない専門科があるに違いない。
それを知りたくなって、
うっかり探索にでも入ったりしたものなら、
間違いなく生還できなくなるだろう。

そこは分別の人、わがロッキーは、
募る好奇心を理性と洞察力で抑えたので
入院期間が終わってすぐに院外に脱出することができた。

蛇足ながら、
「心エコー」という検査項目がある。
関係者は「シンエコー」と言っているのだろうが、
入院者には「心に残る若き日の想い出が甦る検査」に思われる。
実際、背中に電極を当てられて撮影をされている間、
「オレは青春だぁ」「澄ちゃん、愛している~」
「わが将来は作家だぁ」といったエコーが全身に響いた。

青春をもらったおかげで、
看護師のコトバづかい、氏名、
出身地などをウォッチングするモチベーションが高まった。
日本は都市化が進んではいるが、
それでも出身地による人柄の差はあるし、
親は娘の命名にしっかりと向き合っていることを
実感した。
日本国は充分に健康である。

それよりもなによりも、
今回の発病、入院に関して、
健康度、ハッピー度をあげているのは、
なんと言ってもわがロッキーにほかならない。
パルマローザのみなさん、
ロッコム文章・編集塾の塾生のみなさんの
絶大な支援を受けた。

病院へのつき添い、医師からの症状の説明の聴き取り、
入院中の支援、在宅中の食事、飲料提供……。
この厚遇は、そこらにいる大統領とはレベルが違う。

2025年から26年6月5日まで、
こういう日々が続いて、
90歳の人生を迎えられたら、
がん家系万々歳。

もう1回、花火大会と浮き輪飛ばしのイベントを
開催しなければならないだろう。

# by rocky-road | 2025-12-23 23:44 | 栄養士のための『ライフデザインブック』
















































































































