<   2016年 12月 ( 3 )   > この月の画像一覧

 

写真年賀状の鑑賞力。

b0141773_21215026.jpg

年賀状に自分の写真を使い始めてから何年たつだろう。
自分のダイビング歴と重なるとすれば、
53年ということになるが、
年賀状をカラー印刷にしたのは
それよりだいぶあとだから、
40年くらいかもしれない。
b0141773_21221965.jpg

そのあたりがあいまいなのは、
ファイルはあるものの、
製作年月を記録しておかなかったためである。
反対に、人からもらった年賀状のファイルには、
当然、文面があるから、年代もすぐわかる。
b0141773_21224585.jpg

モノクロ印刷の時代は、
手描きの魚のイラストを使っていた。
一にも二にも予算の関係である。
最初から干支にちなんだ絵を使う考えはなく、
そのせいか、いまも、新しい年が十二支のどれに当たるのか、
無関心に過ごしている。
b0141773_21252979.jpg
b0141773_2123412.jpg

いまは、カラー写真を使っても
かなり安く仕上がるようになった。
が、それだけに、
写真のポストカードの希少価値が
下がったことは否めない。
b0141773_21232714.jpg

いまからでは遅いだろうが、
受け取った写真年賀状の鑑賞法の一助になればと、
以下のことをあげておこう。
ここでは、わが子の写真、
家族写真、ペットの写真は除外する。
あくまでも「作品」についての論である。
ただし、家族でもペットでも、
「作品」ということは大いにありうる。
b0141773_21235122.jpg

1.自信のある写真を使う以上、
  写真面には「謹賀新年」とか
  住所とかは書かない。
  書くとすればタイトルか撮影者名を小さく。
  通信記事は切手面にのみ書くこととする。
b0141773_2126063.jpg

2.自作する場合、グレードを保つ。
  弱々しい印刷、薄すぎる用紙、
  何点もの写真使用などは避ける。
  作品にはオプションなし。1点で勝負。
  使えば使うほど相殺して効果は減退。

3.写真が横位置なら、切手面も横位置に。
  縦位置なら、切手面も縦位置に。
  この関係に無関心な人が多い。
b0141773_21241146.jpg

  市販のポストカードでさえ、
  横位置の写真に対して、
  切手面が縦位置になっているものが多い。
  そういうのは、写真または絵に対して失礼である。
  宛名を見て、そのまま裏返すと、
  同じ位置と方向の写真や絵がある、
  それが作品に対する敬意だと思う。
b0141773_21244195.jpg
b0141773_21245449.jpg
b0141773_21265864.jpg

  過日、ある県立美術館で絵画展をやっていた。
  たまたま居合わせた作者と話ができた。
  ハガキを求めたいと申し込んだら、
  「販売用はないので」といって、
  1枚だけプレゼントしてくれた。
  が、これが横位置の絵なのに、
  切手面は縦になっているのである。
  作者にそれを指摘したら、
  「知らなかった」と。
  残念なことである。
b0141773_2128851.jpg

  業者のせいなのだろうが、
  ポストカード文化が低いレベルに位置づけられている
  日本の現状である。

4.以下は個人的好みだが、
  写真は全面使用、フチなしよりも
  額縁のほうが写真が引き立つように思う。
  額縁とは、写真の周囲を白地にして残すこと。
  この白地部分の面積にも主張があって、
  これまで、ヨーロッパやアメリカのみやげ物店で
  多くのポストカードを見てきたが、
  余白部分が5ミリというのがいちばん多かったように思う。
  いや、個人の好みで、そう感じた可能性もある。
  自分としては、これが国際版だと思っている。
b0141773_21282429.jpg

ポストカードに無頓着の人には、
まったくどうでもいいような話だろうが、
1枚のハガキから人生が変わった話なら、
おそらく世界中に億単位であることだろう。

Happy new year !
b0141773_2128448.jpg
 

by rocky-road | 2016-12-29 21:28  

年賀状を書く健康。

b0141773_2134786.jpg

12月18日、「食ジム」第51回のテーマは、
「栄養士・健康支援者としての私が健康な理由」
として話し合った。(座長/岩田博美)
身近な人の「健康」理由から始まって、
そもそも健康とは何か、について論じ合った。
b0141773_2171710.jpg

詳細はここでは省くが、
「健康」を思想としていかに深めていくべきかを
考えつつある者にとっては、
いろいろのアプローチを考えるうえで、
大いに意義を感じる話し合いであった。
b0141773_2141715.jpg
b0141773_21175096.jpg

その1つは、個人の健康と、
社会のいろいろの環境とには
どんな相関があるのか、というような問題。
たとえば、ここ何年か、
「断捨離」がブームになっている。
ヨガからきているというコトバに代表される、
身辺整理の流行である。
b0141773_215790.jpg

衣服の所有を最小限にとどめるというのから
人づき合いを縮小していくという風潮。
そんなものは、一過的な流行と思っていたら、
イギリスがEUから離脱したり、
アメリカのトランプさんは、
自国の国益を最優先するといったりする。
b0141773_2152187.jpg

どうやら縮小トレンドは
地球規模で進んでいるかのようにも思えてくる。
それは日本の断捨離ブームの影響というよりも、
足元を見つめるというモードに、
人類がはまりつつあるようにも錯覚する。
b0141773_218815.jpg

日本についていえば、
若者は旅行をしたがらない、
車を持ちたがらない、
本を読まない、
外出をしたがらない、
そして繁殖行動をしたがらない。
b0141773_2195945.jpg

性欲は動物の本能ということになっているが、
自分の作った環境の影響をあっさり受けて、
それさえも失ってしまう。
スマホは生物的性欲を
バーチャル欲求に変換する器具のようなところがある。
b0141773_21115775.jpg

少子化は、健康行動といえるのか。
その集団の動物的・民族的・経済的・政治的活力を
低下させるのだから、
いまのところ、健康行動とは思えない。

ヒトは、その棲息環境を広げ、
数を増やし続けて今日まできたのである。
縮小よりも拡大が発展だった。
個人のエネルギーや好奇心こそが
拡大のモチベーションとなった。
b0141773_21125126.jpg

健康寿命を健康の尺度にするならば、
21世紀は、歴史的に見て、
もっとも健康な世紀ということになる。
戦争で多くの人命を失い、
いまも失いつつあるものの、
地球規模で見れば、
途上国がその欠落部分を埋めて、
人口は増え続けてきた。
b0141773_21153787.jpg

「数の増加は質の低下」とはならない、
と言いたいところだが、
世界の長寿国は、人口過密ではあっても、
けっして人口の大きい国ではない。
日本は、その点では例外的な長寿国ではある。
b0141773_21134919.jpg

そうではあるが、
それは、地球規模で進む下剋上の一過程に過ぎない。
これまで、世界をけん引してきた先進国が疲れ、
パワーを失いつつあるとき、
人口は多いけれど短命の国々が台頭してきて、
次の地球上での繁栄を担うことになるのかもしれない。
b0141773_21141032.jpg

いまも、平均寿命が50歳未満なんていう国はいっぱいあるが、
それこそが、地球の未来の可能性である。
そういう国々の平均寿命が70歳代になるには、
50年や100年はかかるだろう。
地球は、主役がだれであれ、
健康度アップの方向へつねに前進している。
「平均寿命」を尺度にする限りにおいて。
b0141773_21143725.jpg

平均寿命の長さ、
さらには健康寿命の長さは、
とりあえずの客観的データに過ぎない。
津波の到来を町内放送で伝え続けて亡くなった人、
高齢者を避難に導こうと説得し続けて亡くなった人の
動機と行為は、生存年齢とは無関係に健康であった。
b0141773_21233174.jpg

こうした、客観的に把握できない健康度を
どう評価するのか、
健康支援者は、好むと好まざるとにかかよわらず、
思想的解釈、哲学的解釈を求められる日が
「もうすぐ」ではなく、
すでに来ているのである。
b0141773_21243619.jpg

そのことは、
健康支援者に抽象語を含む表現能力、
コミュニケーション能力を問わずにはおかない。

と同時に、世俗的な、時評的解釈も……。
モノを減らすこと、
人脈を整理すること、
それは健康度を下げる可能性がある。
とすれば、
疎遠になりつつある知人、友人に
「ことし」も、年賀状は出しておこう
b0141773_21162457.jpg

by rocky-road | 2016-12-19 21:26  

日本人の壊れ方、滅ぼされ方。

b0141773_23353064.jpg

悲観論というのにも、
それ相当の意味がある。
それは、人に強いモチベーションを与える。
b0141773_2335481.jpg

昔、ある生理学者は、
白米を食べている日本人はバカになると警告した。
やや時代が下がって、
ある生態学者は、環境汚染を深刻にとらえ、
日本人の「寿命41歳」説を唱えて物議をかもした。
また『壊れゆく日本へ』という終末論的書物を著わした。
ご本人は89歳まで生きたというから、
自ら自説の倍は生きて、
あっさり自説を覆した。
b0141773_23401233.jpg

近いところでは、
ケイタイやネット(当時)依存症によって、
日本人が「壊れる」と警告した人がいる。
「壊れる」とはどういうことか、
その定義は、むずかしい。

新しいところでは、
ことしの1月、
医学博士で栄養士が、
「塩分が日本人を滅ぼす」という本を書いて
滅びゆく日本人に警告した。
新聞広告には、「和食は体に悪い」とある。
b0141773_23404327.jpg

以上あげた1例を除いて、
どの説も、提起したその瞬間に、
「それはないだろう」と、
少しは予備知識のある人を疑わせた。
あとになって「あの説は誤っていた」
ではなくて、瞬間的に眉にツバをつけた。
b0141773_23415623.jpg

例外は、ケイタイ・ネット依存症。
いまでいえばスマホ・ネット依存症への
予測と警告は的中した。
b0141773_23422716.jpg

すでに「壊れて」いる人は多い。
プラットホームから落ちたり、
自動車に轢かれたり、
自分の運転する車で対向車にぶつかったり、
人を轢いたりして、
自ら壊れていく者があとを絶たない。
この場合は「日本人」に限らず、
依存するすべてのヒトを「壊す」
b0141773_23424948.jpg

壊れゆく「地球人」ということになろうか。
b0141773_055484.jpg
b0141773_23431551.jpg

ここで゛いう「壊す」「壊れる」とはなにか。
1人では正常な日常生活ができなくなる
もっといえば、
人生の計画や目標、社会参加ができなくなる状態。
人格破壊を指すものだろう。
b0141773_23434060.jpg

悲観論や誇張、思い込み発言の利点は、
なによりも人の注意を引くし、
実際、それによって一時的にせよ、
行動修正をする人がいることはいるだろう。
スマホによって壊れる、
塩分によって滅びる、といわれて、
一瞬でも、ドキッとする人はいるだろう。
b0141773_2343534.jpg

しかし、ネーミングとしては、
「日本人」と、対象を広げてしまうより、
「あなた」としたほうが「迫り度」は高くなる。
「あなたはスマホで壊れる」
「あなたは塩分のとり過ぎで滅びる」
b0141773_23442523.jpg

いずれにしろ、
こういう悲観論がはやるのは、
平和ボケが下地にあるからだろう。
「杞憂」(きゆう)の故事に従えば、
「杞の国」の人は、
「いまに空が落ちてくるかもしれない」と心配した。
外圧があり、飢餓があり、地震や雷があり、
戦乱があるときには、
空が落ちてくる心配など、していられない。
一時的にせよ、そのときの「杞の国」は
平和ボケしていたとしか思えない。
b0141773_23455190.jpg

現実には、
日本人は大気汚染を緩和し、
その技術を途上国に輸出するようになったし、
白米を食べ続け、一汁三菜を基本とする献立で
健康度を支え、世界的な長寿国になった。
b0141773_2346998.jpg

「バカ」になったかどうかは、
白米否定の亡き生理学者に聞くしかない。
スマホ依存症を指して、
「ほら見ろ」というかもしれないが、
スマホ依存は白米を常食したこととは
関係がないだろう。
b0141773_23462581.jpg

国民の塩分摂取もそれなりに減ってはきているが、
欧米人に比べると多いといわれる。
正確な摂取量の把握はきわめてむずかしく、
正確なデータがほんとうにあるとは思えない。
ともあれ、日本人は
塩分で滅びるどころか、
長寿国街道をトップ集団に入って走り続ける。
b0141773_23464846.jpg

悲観ついでに、
私の分野からの悲観論。
「うれしいというか、感動というか……」
「迷惑というか、災難というか」
「恐怖というんじゃないけれど、かなり怖かったです」
「満足というんじゃないんですが、私の中では満点です」
という発言を、テレビインタビューで聞いていると
こういう壊れ方もあるのかと思う。
b0141773_2347229.jpg

ある表現をするのに、2語を使う。
言い切らない、言い切れない。
インデックス的に1語を示し、
それを否定するかのような振りをして
実はインデックスと同様の話をする。
b0141773_23474913.jpg
b0141773_23481864.jpg

こういうあいまい表現、
偽装表現を少なからずの人がする。
若者から始まって年長者にも伝染している。
これは単なる流行表現とは思えない。
もう少し深い心理がある。
逃げ道をつくる、
1文を長くして、いかにも内容がありそうに装う、
コトバの扱いが雑になっている。

日本人の言語感覚に異変が起こっているのか、
いろいろの分析ができる。
一言でいえば「信念の喪失」だろう。

自分を甘やかし、人に甘えるなど、
セルフコントロールができなくなっている。
もともと「セルフ」には限界があって、
外から箍(たが)で絞めつけないと、
自分がどこにいるかがわからなくなる。
昔の人はこれを「タガゆるむ」とか
「タガがはずれる」とかといった。

こういう言語現象を警告して
「『……っていうか』が日本を滅ぼす」
「あいまい表現によって日本人が壊れる」
といいたいところだが、
中から壊れるのには、それなりに時間がかかる。
一方、外から滅ぼされる可能性をあげ、
「日本戦前説」ともいうべき悲観論が、
一部のメディアには続出している。
b0141773_23485748.jpg

日本は太平洋戦争後、
「戦争はいけない」信仰を持ち続け、
その信仰ゆえに戦争から免れてきたと
本心から思っている日本人が
少なく見積もっても1000万人くらいはいる。

そういう信仰を持ちさえすれば戦争から免れるのなら、
世界中の国々は
膨大な軍事費を捻出するようなバカなことをせず、
「平和憲法」を作って、
ひたすら祈ればいいだろう。
戦争の定義の1つに
「よりよい平和の維持」というのもある。
人類は有史以来、よりよい平和を求めて戦ってきた。
b0141773_2349255.jpg

生物には、「増殖」という習性がある。
ハチも蚊も、ゴキブリもミミズも、
チョウチョウウオもクマノミも、
杉もカエデも、桜も梅も
棲息環境を広げるために、
必死に環境に挑戦し、適応を図っている。

人間とて例外ではなく、
国外に出稼ぎに出る、
他国の国籍をとりたくて、その国で子を産む、
留学をする、現地で結婚をする、
そこへ家族を呼び寄せる、
他国との境界付近を意図的にウロウロする、
ときに領空・領海を侵犯する……。
その動機の根底には「人口圧」がある。
気圧と同じことで、
高低差を埋めようとする物理がある。
b0141773_23493968.jpg

人口圧が高くなっている国にとって、
「平和憲法を守ろう」
「戦争をする国になるな」と叫ぶ国は、
「わが家にはカギはかかっていません」
「防犯ブザーは作動しません」と
往来に向かって叫ぶ家と同じで、
これほど侵入しやすいところはない。

なにしろ「専守防衛」を謳う国だから、
海岸に上陸するまでは、手出しはしてこない。
当然、戦場は相手国の海岸や都市となるから、
攻める側の国民には被害はない。
さらにさらに、
「戦争をしない国」だとすれば、
全国民は武器など持たず、
完全に服従し、侵略者を出迎えることだろう。
b0141773_2351568.jpg

この状態こそ「日本人は滅びた」と呼ぶ。
前述の生理学者、生態学者、栄養士に
聞いてみたい。
白米や大気汚染、塩分で壊れるか、滅びるか、
さらには、あいまい表現によって壊れるか、
人口圧に圧迫されて滅ぼされるか、
考えるまでもなく、
人口圧によって滅ぼされる可能性のほうが
はるかに高く、しかもその日は早く来る。

これは悲観論ではなく、論理的帰結である。
が、悲観論は、
楽観論に入れ替わることはないにしても、
現実論にはシフトしやすい。
悲しみの末に、
そこから脱出したいから、
もう一度、冷徹に現状を見つめよう、
というときにリアリティを取り戻す。
危機を回避しようという欲求は、
いろいろのアイディアを生み出す。
b0141773_23523430.jpg

アイディアは可能性への筋道になるから、
理念的、いわば理想論に近づく。

「日本は、内部からは壊れない、というか、
自己崩壊はありえないじゃないかな、
なんか、そんな気がしてくるんです」
などと、あいまい表現ではなく、
「日本人の中には、
あいまい表現を多用することから、
意思決定に時間がかかるとか、
意思決定ができないととかいう者の比率が
増えることが予想できる。
が、正確にいうと、コトバの癖はあとから来る」
と言い切ろう。

軟弱な気風が先にあり、
それからあいまいな言語表現の比率が増える。

対策としては、
子どものうちに体育やスポーツになじませ、
できれば人と組み合う運動(格闘、ダンス、手つなぎ、歩行)を
いまよりずっと増やす。
それは動物性を取り戻すため。

そして、仲間との議論の機会を増やし、
かつ、おかしな表現については突っ込むことを許す。
これは人間性の向上を目指すのが目的。
b0141773_2353018.jpg

これだけでも、
日本人が内部から壊れるのを抑止する。
確かに、塩分を減らすよりは手間がかかる。
が、個々人の充足感は増す。

ただし、それより先に、
日本人が滅ぼされる可能性のほうがはるかに大きい。
それをもう1度、言っておこう。

by rocky-road | 2016-12-04 23:53