<   2013年 04月 ( 4 )   > この月の画像一覧

 

器に盛るライフスタイル

b0141773_23444739.jpg

「食と器に出会うカメラ旅」(長崎 ハウステンボス/佐賀県有田)
にお招きいただいて、2泊3日の旅をした。
おもに写真についてのレクチャーと、
器についてのコメントをさせていただいた。
b0141773_234549100.jpg

写真については、初めて参加する人も含めて、
初級レベルは越えつつある、というのが実感だ。
「何を撮るか」「どう撮るか」は、
技術レベルとは関係なく、つねに1セットで問われる問題である。
「どちらが先か」という問題ではない。
b0141773_2346833.jpg

パルマローザや食コーチング関係が主催する撮影会に
参加される人々についていえば、
食シーンや人、旅に関しては、一定のレベルまで達している。
参加者はいつも同じではないが、参加するに当たっては準備性が高まっているので、
手取り足取りの指導ではなくても、「なるほど」というレベルに達する。
経験者の撮り方、構え方を参考にするのだろう。
b0141773_23465954.jpg

今後は、少し被写体選びや撮り方の技術のレベルアップを考える必要を感じた。
b0141773_23472549.jpg

上記が主催する旅では、「夜通しトーク」が定番化しているが、
(……定番化している中/NHK)
今回は、有田の陶器の老舗、「深川製磁」を訪ねる前夜、
ミニ「食ジム」を開くことになった。
テーマは「私にとっての食器」。
それぞれの発言はほかに譲るとして、
そこで私が述べたことを補足しつつ、まとめておきたい。
b0141773_23474331.jpg

食器は、一義的には食事をとるための一連の器具である。
しかしそこは人間、これらをデザインし、鑑賞物としても楽しむ道も見つけた。
それが美術工芸品や芸術作品である。
日々の食事にかかわるものを「実用」とし、
その他を鑑賞品とすることがなんとなく決まった。それに不都合はないが、
「鑑賞物」を、「実用」から簡単に分けてしまう考え方には、小さな穴もある。
b0141773_23534518.jpg

日々、鑑賞するための食器もまた、人の心を和ませるという点で、充分に「実用」で
ある。
とすると、おじいちゃんが使っていた茶碗、おばあちゃんが使っていた箸なども、
思い出を盛ったり、懐かしさを挟んだりする点で「実用」である。
b0141773_23502048.jpg

食事が生命維持や栄養補給のためだけでなく、
愛情や情報をも伝えるように、
衣服が自然や人目から身を守るだけでなく、
季節や喪に服する心を伝えるように、
食器も、食を盛ったり運んだりするためだけのものではなく、
いろいろの情報を伝えるメディアであり、
コミュニケーションを活性化する記号でもある。
b0141773_23505874.jpg

どこの窯で焼かれたか、陶芸家はだれか、
人間工学的なデザインとしてはどうか、骨董品としての価値は?
そういう食器論以外にも、
その食器を、どういう料理、どういう人に、
いつ、どういうタイミングで使うか、という
コミュニケーション論的食器論も、
楽しいのではないか。
b0141773_23561396.jpg
b0141773_23572945.jpg

食器は、料理や食事を盛るだけでなく、
その人のライフスタイル、家族をはじめ、
交際のある人たちへのメッセージ、
そして結局、自分の人生の一部を盛りつけるものなのである。
だって、いわゆる「実用」だけでも、
一生うちに9万8千回も使うものだもの。
b0141773_2357435.jpg
b0141773_23584041.jpg
b0141773_002091.jpg

今回、親の食器とのかかわりが、
少なからず子に影響を与えている例のあることが
みなさんの発言からわかった。
メッセージは時代を超えるのである。
b0141773_025573.jpg
b0141773_043518.jpg
b0141773_053985.jpg
b0141773_06496.jpg
b0141773_065023.jpg
b0141773_073471.jpg
b0141773_083839.jpg
b0141773_0101123.jpg

[PR]

by rocky-road | 2013-04-24 00:09  

隠れ流行語辞典

b0141773_0104628.jpg

以前も、少し書いたことのある話題だが、
改めて「辞典形式」で、隠れ流行語について書いておこう。

多くの流行語は、みんなが使うので、
それが流行語であることは、少し意識すればすぐにわかる。
ところが「隠れ流行語」は、自分ではあまり使わないし、
NHKのような公共放送や新聞・雑誌がよく使うため、
正しい、または好ましい日本語のように思い込み、
それが流行語であることに気がつかない場合が多い。
b0141773_0111758.jpg

こうして、いつの間にか自分の教養の中に刷り込まれることになる。
それを使ったからといって、
笑われたり無教養と評価されたりする心配はまずないが、
長い目で見ると、言語感覚の鈍化は避けられない。

では、そのいくつかをあげておこう。
b0141773_0135691.jpg

*「……中 なか
 「桜前線が北上する中……」
 「アベノミクスが進む中……」
 などと使う。NHKニュースなどを中心に
 ひんぱんに使われる表現。
b0141773_0304050.jpg

 ニュースはこの世で起きていることを伝えるのだから
 「地球が自転する中」「みんなが生活する中」に決まっている。
 こういう表現を「見出し表現」という。
 つまり、これからの話題の見出しをつけるのである。
 かつては「桜前線が北上している……」という表現が多かった。
 「桜前線が北上しているが、青森県では桜名所の準備を始めている」
b0141773_031292.jpg

 この場合の「が」 は、「接続助詞」で、「提示」の意味を持つ。
 「パンは日本人にとって主食であるが、それは『日本型パン食』というべきカタチである」
 これを「中」型で表現すると、
 「日本人がパンを愛好する中、それを『日本型パン食』と指摘する専門家もいる」となる。
b0141773_0334067.jpg

 この「が」 は、「きょうは暖かいが、あしたは寒い」のような「逆接」とは違う。
 この提示型の「が」を、以前は新聞がよく使った。
 逆接であれ、「並立」(勉強もできるが、スポーツも得意)であれ、
 提示であれ、「が」 は文章にある種の緊張をもたらす。 あるいは固く感じさせる。
b0141773_0345222.jpg

 テレビやラジオニュースは「です・ます体」だから、「……ですが」となるが、
 長くなったり、少しきつくなったり、発話者の立場が出過ぎたりするので、
 使いにくいところがある。
 そこで、放送記者のだれかが、「……そんな中」「……している中」と使い始め、
 どうにも止まらない状態になった。
 厳密に表現するなら「桜前線は北上を続けていて、いまは宮城県あたり。
 この前線を待ち受けるように、青森県の桜の名所○○では……」となる。
 
b0141773_035736.jpg

 ニュース原稿を書く人間の横着さが生み出したと思われる 「……中」 は、感染する。
 すでに、他局・他メディアの記者にもすでに感染している。
 NHK発の「紋切型」(もんきりがた=ワンパターン)はとりわけ感染力が強い。
 
b0141773_0362716.jpg

*「注目を集める」
 これもNHK発の隠れ流行語。
 「『オレオレ詐欺』の手口はある程度知られるようになっている
最近は行政機関や銀行を装う手口が増えてきて注目を集めている
 「国内の内戦の影響で隣接する国には100万にも及ぶ難民が
押し寄せてきて、その動向が注目を集めている」などと使われている。
b0141773_0364917.jpg

 「集める」は他動詞。「ゴミを集める」「情報を集める」
などのように使う場合、主語が必要であり、目的語を要する。
「織田君は世界の切手を集めている
b0141773_037486.jpg

これを「詐欺の実行者は、新しい手口で注目を集めている」と使うと、
文法的には、振込詐欺師が、新しい手口で人々の注目を
意図的に集めていることになる。集めているのは金だろ!!!
注目が集まっている」といえば、集める意図がなくても、
自然に集まってしまうことになる。
実際、「集まっている」と表現するメディアもある。
b0141773_02421100.jpg

「集める」にしろ「集まる」にしろ、
多分に推測表現であり、やや誇張がある。
「注目」は物質ではないから、ゴミや寄付金のように
数値化できない。それをどうやって「集まっている」と評価できるのか。
「集めている」という場合、
記者は、戦場や詐欺師の身近に身を置いて記事を書いていることになる。

もっといえば、「注目」とは「目を注ぐ」ことだから、
「目を注ぐ」ことを「集める」とはヘンな日本語である。
ただ、類似表現に「関心を集める」というのがあるから、
日本語として誤りとまではいえない。
しかし、「ら抜きコトバ」同様、あまり思慮のある表現とはいえない。
b0141773_10483254.jpg

*「しっかり」
おもに政治家が、ある決意を表明するとき、「しっかり」を連発する。
民主党政権のとき、目立って使われたが、
自民党の新政権にも受け継がれたようで、
政治家が発言するニュースを見ていると、民主党政権と同じくらい
「しっかり」を連発する。
コトバの癖は、政治的信条などおかまいなしに感染する事例。
b0141773_10481394.jpg

*「視野に」
一般には、「向こうから人が来ることを視野に入れてカメラを構える」
などと使うが、NHK系、その影響を受けているメディアでは、
「警察は政治資金規正法違反を視野に捜査を続けている」
「業界では、消費税が上がることを視野に『還元セール』を
考えている」などと使う。
これも「反対されるケースも念頭に置いて会議に出席する」が
「……念頭に会議に出席する」のように「置いて」 を省く表現を
すでにマスメディアが流通させているから、
視野に」も、使い込んでいれば、やがては通用するようになる、
という読み、または甘えがあるのだろう。
b0141773_0284120.jpg

以上のように、マスメディアも日本語の折り目正しさを
壊す働きをしていることを「視野に」メディアに接するようにしたい。
あっ、大変。「視野に入れてマスメディアに接するようにしたい」
[PR]

by rocky-road | 2013-04-14 00:39  

私の旅こそベストシーズン

b0141773_22242452.jpg
お誘いをいただいて京都の旅に参加した。
この季節の京都行きは、恒例化しつつある。
今回も桜の満開にジャストタイミングだった。
東京の桜は散り始めていたので、
やや遅れたか、と案じていたが、
東京よりも京都のほうが、
やはり桜の開花は遅かった。
b0141773_22245052.jpg

「桜前線」は南から北上するという予報図を
見慣れているが、実際は、あの図のようにはならない。
東京は、気象現象とは別に、
温室の中の環境温度に支配されているのである。
b0141773_2226124.jpg

タイミングということでいえば、
ダイビングツアーを計画するとき、
その地域のベストシーズンはいつか、
ということが第一の問題となる。
それを狙うのは当然だが、
実際には、ベストシーズンに行っても、
「ベスト」ではないことはよくあるし、
「ワースト」と思われている時期でも、
ベストのことはよくある。
b0141773_22265833.jpg
b0141773_2227122.jpg

結局のところ、ベストシーズンは自分で作るしかない。
「バカの大足、間抜けの小足、ちょうどよいのはオレの足」
というコトバ遊びがあるが、
ダイビングに限らず、旅行というのは、
「オレの(わたしの)旅がイチバン」と考えるのが正解だろう。
ムリにそう思うのではなく、
なんらかの「実績」を残せばいいのである。
b0141773_22281674.jpg
b0141773_2229186.jpg

人との出会い、場所や味との出会い、写真、
買い物、おもしろいシーン、イベントなど、
タイミングは一種の創作である。
b0141773_2230426.jpg
b0141773_22315285.jpg

「4月は写真シーズン」などということはないが、
今年も4月は写真イベントが多い。
20~22日は長崎のハウステンボスと、
佐賀県の有田で、栄養士の九州勢との交流撮影会。
28日は「食ジム」で写真論のディスカッション。
翌29日は横浜で撮影会。
b0141773_22322289.jpg
b0141773_22325968.jpg

「食ジム」で写真論をすることについては期待がある。
写真に関する講演は珍しくはないが、
写真についてのディスカッションはあまり聞かない。
カメラ歴とその動機、どう活用しているか、
よい写真、よくない写真とはどう判断するか……。
などについて1日かけて論じ合う、
そういう例を「よくあること」という人はいないだろう。
b0141773_22335429.jpg
b0141773_22341371.jpg

写真のように非言語メディアも、
言語を添えることで、より記号としてのインパクトが増す。
「よい写真」を、コトバで説明しようとすることで
より高いレベルへのプロセスを見つけられるようになる。
b0141773_2234504.jpg

「あとピン」「ソフトフォーカス」「フレーミング」
「半絞りオーバー」などの写真用語の理解は措く(おく)としても、
「シンメトリー」「遠近感」「テーマが分散」「よくあるモチーフ」
程度のボキャブラリーや言語表現力や理解力の有無は、
「よい写真」を理解すること、それを生かすことを
大きく左右する。
b0141773_22353431.jpg
b0141773_22365431.jpg

映像をコトバで語るおもしろさを
「食ジム」で体験してみたいと思う。
世界中の健康支援者で、
こんなディスカッションを楽しむ人たちが
果たしているのだろうか。
b0141773_22361679.jpg
b0141773_22423133.jpg


大橋 禄郎先生による講座開催のお知らせ★

①4月20日~22日。
 4年ぶりの九州撮影会!
 長崎県ハウステンボス、佐賀県有田で開催します。
 単発でのご参加も歓迎します。
 ■参加費:10,000円(ランチ代、ハウステンボス入場代など別途)

②4月28日(日)
 第13回「食ジム」。
 テーマは、「健康をカタチにする写真力・コミュニケーション力強化 大公開」。
 司会進行は、大橋禄郎先生。
 ご参加ご希望の方は、デジタルカメラをご持参ください。
 ■参加費:10,000円(ランチ代別途)

③4月29日(祝日/月
 パルマローザセミナー「栄養士・健康支援者のための写真教室」
 ■集合場所/時間:横浜山下公園氷川丸前 10時30分
 ■参加費:6,000円(ランチ代別途)

上記セミナーご参加ご希望の方は、
影山なお子までその旨お知らせください。
palmarosa@yours.biglobe.ne.jp
[PR]

by rocky-road | 2013-04-06 22:37  

子連れ、夫連れ、恋人連れ、親連れ歓迎。

b0141773_22304362.jpg
わがロッコム文章・編集塾に、
子連れの塾生が出現した。
大人を対象とした塾だから、
大人が経験する人生のいろいろの節目で
いちいち引っかかってはいられない。
子どもが室内を走り回る年頃になったとしても、
「さあ、来い!!」の心の準備はできている、
……つもり。
b0141773_22314943.jpg

今回は、双方にとって、その日のためのお試し期間。
結果は、まったく問題ないどころか、
むしろほのぼの感が漂って、
みなさんがハッピーな気分になった感じ。
b0141773_23175342.jpg

昔の映画には、よくそんなシーンがあった。
子どもをおぶったお母さんが、
学校で学ぶわが子の勉強ぶりを見に来たり、
お母さん自身が生徒であったり……。
映画的な誇張表現と見ていたが、
実際には、いまも、こういうシーンは
世界のあちこちで見られることだろう。
b0141773_22323060.jpg

現代は、子育て環境がよくないことを、
女性自身からいろいろと聞くが、
これには反論のコトバがない。
「それをいうなら、昔、劣悪な環境の中で、
10人もの子を産んだ先輩母親はどうなんだ!!」
という指摘や反論はある。
b0141773_22324984.jpg

が、この論には弱点がある。
それは、
「昔の日本人は、米、大豆、根菜、芋、
ゴマ、海藻などを食べていて心身ともに健康だった」
という、時代錯誤の発酵学者の見解と同様、
地政学的視点のない、無知マル出しの主張になってしまう。
その学者に聞きたい。
「そんなに日本人が健康だったのなら、
当時の平均寿命はいかほど?」
b0141773_22332998.jpg

昔の母親と、今の母親とは、
ライフスタイルがぜんぜん違う。
家事に120%釘づけになり、
かつ、地域の共同作業や親戚との交流、
防火演習などにも引っ張り出されていた戦時下の母親と、
一定の勤務時間の中で働く現代の母親とは、
軸足の置き方があまりにも異なる。
b0141773_22334480.jpg

若者が戦力と考えられ、
「産めよ増やせよ!」がスローガンになっていた時代には、
子を多く生むことが母親の価値の1つなっていた。
こうした時代背景を視野に入れない議論は、
砂糖と食塩の区別がつかないほどの無知・無能といわれても
仕方がないだろう。
b0141773_2234550.jpg

しかし、男女共同参画社会では、
男女の別なく、社会に適応することが求められる。
この場合の適応とは、健康、理念、ライフデザイン、
日々の意欲更新、ストレス緩和システム、
思考力、問題解決能力、公私にわたるコミュニケーション力、
非常時に直面したときの対処能力などなどなどなど……。
b0141773_22355823.jpg

なのに、私から見ると、
大人になってから勉強しない者が多く、
とくに男性は、自発的に学ぶ意欲、
上昇する意欲を失っているように見える。
それが〝大人向け〟の塾を開設した第一の理由である。
b0141773_22371427.jpg

行政に勤める管理栄養士として、
尾尻麻弓さんが、塾生になってから10年近くなる。
その間、ダイビングにも興味を示し、
一緒に沖縄をはじめ、あちこちの海にも行った。
そしていまは、三奈木麻弓となり、一児を得た。
生後3か月の児を伴って、当塾に復帰した。
b0141773_22374374.jpg

その意欲は、自分の将来に対する構想と自信に
裏づけられてのものだろう。
子育ても終わり、お孫さんもいる先輩栄養士や、
目下婚活真っ只中の仲間に迎えられて、
復帰第1回目の授業を受けた。
毎月出題する宿題もちゃんとやってきた。
b0141773_2238888.jpg

後日、記念すべき日となるであろうこの日のことを
このブログにも、以上のとおり記しておこう。
-------------------------
◆お知らせ--塾のコースターに新しいデザインが登場。
b0141773_2334242.jpg

 毎月クラスでは、20時の中休みに、
 お茶とお菓子をお出ししていますが、
 使用しているコースターの大半は、手作りです。
b0141773_23344054.jpg

b0141773_22392437.jpg

 このたび、杉田純子さん(私の30年来の海仲間)に
 お願いして、写真のようなニューバージョンを
 作っていただきました。生地はハワイで仕入れたもの。
 キルティング加工をし、両面使えます。
 従来の角形から丸型になりました。
 4月の勉強日からご披露します。お楽しみに。
b0141773_22393948.jpg
b0141773_2239516.jpg

[PR]

by rocky-road | 2013-04-01 22:40