<   2013年 03月 ( 3 )   > この月の画像一覧

 

世の中は3日見ぬ間の桜かな。

b0141773_2217376.jpg

東京はいっせいに桜が開花したというのに、
21日、22日の2日間、当方は鬱々と過ごした。
パルマローザ主催のセミナー、
輪読会「新聞を読み込む」のために用意した資料が
コピーできないという現実に直面したからである。
b0141773_2218747.jpg

長い間、新聞をコピーするには、
コンビニの「ローソン」に設置してあるコピー機しかない
ということをリサーチ済みだったので、
長らくお世話になってきた。
新聞や雑誌の用紙は黄ばんだ紙質なので、
一般的なコピー機だと、そのくすみを黒く転写してしまう。
b0141773_22192530.jpg

ローソンに設置してあるキャノンのコピー機には
新聞やグラフをとるためのモードがあって、
それを使うと紙は真っ白、文字は黒々とすっきりととれる。
セミナーのテキストに、
新聞や雑誌の記事を引用することが多いので、
このモードは欠かせないものとなっていた。
b0141773_2220278.jpg

24日のセミナーに備えて、
いつもにも増して多くの新聞をスクラップして、
ローソンに出向いたところ、
機械が替わっていた。
もちろん、モードをチェックしたが、
新聞は他機種と同様、黒ずんでしまう。
b0141773_22201335.jpg

新機種にしていないローソンもあるはずと読んで、
ローソンを訪ねて3,000軒(???!!!)
が、どこも同じ機種に交換されている。
万事休すで、ローソン本社に電話をしたら、
3月中に全国一斉に設置変更になるという。
b0141773_22205665.jpg

ならばキャノンのコピー機部門で
そのほかの設置場所を聞こうと思ったが、
どのセクションも「わからない」の一点張り。
わかったのは、キャノン系の応対がひどく無愛想なこと。
b0141773_2221929.jpg

こうなれば妥協して、黒ずんでしまう新聞コピーを
テキストにしてしまえばいいのだが、
コピーのグレードの劣化を受け入れることはできない。
それが鬱々の2日間となった。
b0141773_22212241.jpg

文明の進展とは、一方でニーズの弱くなってきた要素を
捨てていくことをも意味する。
そんな経験をいやというほどしてきた。
b0141773_2222564.jpg

8ミリフィルム時代には、
編集ののとき、映像のカット替わりを
1コマ、2コマの単位で細かく操作することができた。
録音テープ時代には、楽曲のうち、覚えたい小節部分を
何回分でもダビングすることができた。
デジタル時代には、こういう小細工ができなくなった。
b0141773_22223661.jpg

コピー機の場合、
そもそも新聞をコピーする人が減ったどころか
新聞を購読する人のほうが減ったのだから、
それをコピーするモードが不要になるのは当然である。
b0141773_22224832.jpg

しかし、以前とったコピーの劣化が進むので、
いまのうちにリコピーしておく必要があり、
ここにも鮮明なコピーが求められる。
30年以上昔のコピーともなると、
日々薄れていく。
どこのコピー機とはいわないが、
「これらのアフターサービスはどうなっているのだ」
と言いたくもなる。
b0141773_22232035.jpg

それやこれやもあって、どうしても諦めきれずにいたら、
以前、何回か利用したことがあるコピー屋さんのことを思いついた。
直感が当たって、そこには新聞がきれいにとれるコピー機があった。
値段も変わらず、しかも縮小・拡大の操作も
いっさい任せてしまうシステム。
自分で操作するほどの自由は利かないが、
かなりていねいにやってくれる。
b0141773_22234879.jpg

あちこちのセミナーで、
「新聞をコピーするならローソンで」と勧めてきたが、
以上の理由で、今後はそうもいかなくなった、
そのことをご報告しておきたい。
b0141773_22242840.jpg

セミナーなどで配布するテキストは、
主催者または講師の商品の一部だから、
手を抜かないこと。
全日本的なコピー事情には詳しくないが、
それぞれに対策を立てていただく必要がありそうだ。

by rocky-road | 2013-03-26 22:24  

管理栄養士が、やっちまった!!!

b0141773_0112162.jpg

言うべきか、言わざるべきか、迷うところだが、
やはり言うべき、との結論に達した。
昔、仕事で親しく接点のあった人が、
マユツバ本を出した。
書名は写真に譲るが、1食品の生理的効果を過大に期待する
フードファディズム(食品と健康との関係を
過度に結びつける思考法)の壁を
あっさりとすり抜けてしまった本である。
b0141773_0124747.jpg

いわく、たまねぎ氷によって3キロやせた、
血圧や血糖値が下がった、便秘や糖尿病が改善した……。
b0141773_01351.jpg

本を買って検証するまでもなかろう。
昔から常用しているある野菜をどう加工してとったとしても、
薬以上の治療効果がある、などということは、
常識では考えにくい。
b0141773_0132020.jpg

もしそうなら、小さな版元(?)から
定価1,050円なんていう値段で出版をせずに、
製薬会社と組んで世界的な特許をとったほうが儲かりそうだし、
あるいは、大きな学会で発表したほうが、
世のため、人のためにもなるだろう。
b0141773_0151196.jpg

その人は、著名な大ベテランの料理研究家で、管理栄養士である。
かねがね私は、ドクターに怪しげな食事論を書かせておくのは、
栄養士の社会的発言力の弱さにも一因がある、と指摘してきた。
が、その管理栄養士が、
こういうマユツバ本を書いてしまった。それが現実である。
b0141773_04217.jpg

この状況に対策はあるのか。
まずは、出版を決めた事情について、
いくつかの想定が可能だろう。
 ①言っていることは正しい。それ相当なエビデンスがある。
 ②エビデンスの有無は別として、本人がそう信じている。
 ③本人は疑っているが、版元から依頼されたので、それに乗った。
 ④本人も版元も疑っているが、売れそうだから「行ってみよォ」
 
b0141773_0153211.jpg

いくらなんでも、④の線はなさそうだが、
すでにこんな本がたくさん出ているので、
「何万部突破!」などということになる可能性は少ない。
筆者も版元も、そうそう「いい思い」をするわけではない。
一部のマユツバ医師の信頼性が落ちているので、
管理栄養士の権威なんぞ、だれも気にはしなかろう、
そう割り切るべきか。
b0141773_0164916.jpg

その人のキャリアや年齢にもよるが、
未来のある管理栄養士に限って言えば、
やはりフードファディズムで手を汚すのは避けたい。
ただし、二流や三流で栄養士活動をしたい人は、
その限りではない。
もっとも、そういう非実力派は、
二流を続けることだってむずかしく、
少しずつ高度を下げて行って、いずれは不時着する。
b0141773_0173658.jpg

一流を目指す人にとっての難関は、
依頼者からの甘い誘いである。
版元の場合もあるし、メーカーや事業体の場合もある。
「○○というモノは、動物実験によって効果が確かめられた。
ついては、この食材を使ってメニュー開発をしてほしい」
などといってくることが多い。
b0141773_0175871.jpg

こんなときに、国家試験合格者としての「専門性」と
センスとが試される。
事業体の担当者にしろ版元の担当者にしろ、
自分の商品や企画内容については詳しいとしても、
食生活全体から見たときの「それ」の位置づけ、
健康の概念、その「マユツバ健康法」の持続性、
つまり一生、続けることができるのかどうか……
などについて、クールにチェックする必要がある。
b0141773_0182911.jpg

最近は、医師だけでなく、学者や大学まで、
フードファディズムに加担することが珍しくなくなったし、
マスメディアはもともと怪しいから、
ここは栄養士のがんばりどころである。

で、結局、栄養士の責任の話になるのだが、
企画の主導権はプロたる栄養士がとるべきである。
マスメディアは専門外であったり、
真似っこだったり、マンネリだったりするから、
信用度を確かめるまでは、
諾否の返事には少し時間をかけよう。
このとき、会うたびに親近感が増すものだから、
ウエットにならないことが大事。
b0141773_0185184.jpg

マスメディアのマンネリ、っていうかァ……
横着というか、その例は、
魚の話になると「さかなクン」が登場する、この安易さ。
日本には優秀な魚類学者はゴマンといるのだぞ!! 
このバカタレが!!!!!
b0141773_0423157.jpg

日本の栄養士のピンチ。
三流以下には大チャンス。
いずれにしても、いい時代に生きているじゃないか。

バカタレでない栄養士だって、
日本にはゴマンといるのだぞォ!!!
b0141773_0424769.jpg

by rocky-road | 2013-03-18 00:19  

バッグは「生きざま」を運ぶ?

b0141773_19125773.jpg

春は花の季節、花粉症や黄砂の季節、
衣替えの季節、そしてバッグの季節……、
ということに、いまさらながら気がついた。
街を歩いていて、バッグ屋さんに活気を感じたからである。

「そうか、コートなどを脱いで身軽になると、
歩行範囲が広がるし、バッグが目立つようにもなるし、
買い物衝動も強くなるし……」
b0141773_19141237.jpg

こんなこと、バッグ関係者にとっては
イロハの「イ」ほどの常識なのだと思うが、
門外漢の無知は、悲しいかな、そんなことにも気づかず、
長年、のほほんと生きてきて、
いま深くそれを感じているしだいである。
b0141773_19142641.jpg

とはいえ、ダイビング雑誌に連載をしていた頃は、
ダイビングバッグ論やサブバッグ論を何回か書いた。
忘れ物を防ぐための詰め方、宅送の方法、
海外旅行のときの機材の収納の仕方など。
b0141773_1915435.jpg

では、陸上の、いや一般社会人のバッグ論は
どうなっているのだろう。
部外者の印象からすると、
真にユーザー向けの情報は少ないように思える。
b0141773_19153095.jpg

その理由は、モノ専門誌も含めて、
マスメディアがモノの供給側を取材するからである。
この図式では、モノ供給者側の情報が圧倒的に多くなる。
「素材の生地にこだわった」
「余計な装飾を排除した」
「120年の伝統がある」
「イタリア職人の技術が最大限に活かされている」などと、
ユーザーが本当に知りたいこととは少しズレたところで
記事がまとめられてゆく。
b0141773_19171470.jpg

本当は、消費者代表のような人に取材をすればよいのだが、
そういう人を見つけ出すことはできない。
社会人のほとんどはバッグ歴を持っているから、
それなりの意見は持っているはず……
と思うのはシロウトの浅はかさ。
b0141773_19173425.jpg

普段、無意識に使っているあれやこれやについて、
有効な意見を述べられる人など、
10万人に1人いればいいくらい。
そんな人に出会う確率はあまりにも低い。
b0141773_19174522.jpg

こういう場合の穴を埋めるのが評論家である。
が、日本人は評論が好きではないから、評論家が育たない。
そもそもニーズがないのである。
「映画評論家」や「服飾評論家」などの肩書は聞くが、
おもな仕事は解説者であり、ガイドである。
b0141773_19181580.jpg

「解説者」さえも、ちゃんと仕事をしているのだろうか、
と思うことがしばしばある。
スポーツの国際試合の解説者などは、
解説そっちのけで「いですよ、いいですよ」式の
歯切れの悪い応援団になってしまうのである。
b0141773_19182674.jpg

そういうわけで、
「日本アカデミー賞評論家」も「バッグ評論家」もいない。
(日本アカデミー賞評論家は、受賞者のヘタクソな
ド素人コメントや、食事のマナーなどについて評論する人)
b0141773_19185092.jpg

バッグを買う人は、
メディアのバッグ論を見るとき、10分の1程度参考にすればいい。
少なくとも機能性については、自分で考えることである。
「機能性」とは、使い勝手。それは人それぞれに違う。
b0141773_19194766.jpg

右利きか左利きか、体型は太めか細めか、
いま求めているバッグは仕事用か、街歩き用か、旅行用か。
バッグの材質は、入れたものを保護し得るだけの厚みがあるか、
書類や本のサイズと分量は? ケイタイ機器のサイズは?
そのときに着る服のバリエーションは?
コートを着ているときに合わせたバッグ、
コートを脱いだときの服装ともコーディネートできているか。
b0141773_1920060.jpg

外ポーケットはついているか、その大きさは、
財布は入れやすいか、肩掛けのベルトは必要か不要か、
ファスナーの開閉はスムースか、ボタンの場合、磁石式か、
ポリエステルの衣服にキズをつける可能性のある
マジックテープが使われていないか、
などなどを本物の「バッグ評論家」となってチェックする必要がある。
b0141773_19201586.jpg

機能性とブランドステータスとはまつたく関係ない。
その点は妥協はしないこと。
(使いにくいけどブランド……も〝あり〟だが)
イギリス諜報機関所属の007氏のバッグは、
ときに拳銃が隠されていたり、
催涙スプレーが装填されていたりする。
b0141773_19205959.jpg

バッグがおしゃれグッズであることはいうまでもないが、
人生を歩くための、
それ相当のモチベーションを入れて歩くものであることを
忘れてはいけないし、
バッグの数だけ、自分の「場」があることも軽くは考えたくはない。
b0141773_19211261.jpg

こういう視点は、モノ専門誌やおしゃれ雑誌、
バッグメーカーにはない。
b0141773_22154960.jpg

もっとも、いくらバッグを周到に用意しても、
外出から始まる、あれやこれやのストーリーを想定できない人には
宝の持ち腐れになることは、覚悟する必要があるだろう。
b0141773_19214167.jpg

by rocky-road | 2013-03-09 22:53