壮にして学べば、即ち老いて衰えず。

b0141773_0464151.jpg旧知の栄養士さんからハガキが届いた。
永年勤めた私立大学の健康管理室を
定年退職をしたという近況である。

彼女は、ご自分が属する大学の学生の食生態を、30年以上調査し続け、それを冊子にして関係機関に配布してきた。私の『栄養と料理』時代には、その一部を誌上で紹介した。その調査によると、大学1年生のころは、外食の機会も少なく、喫煙や飲酒の習慣も当然ながらごくわずか。
しかし、学年があがるにつれて、
男女とも、右肩あがりに夕食の外食が増え、
朝食さえ家でとらない人が現れ始め、
コンビニの利用率が増え、就床時刻も起床時刻も不安定になる。

学生時代の4年間は、人生の中では短い期間だが、
このときに、大人になることとは、生活習慣がラフになることだと
刷り込まれてしまうと、生活リズムの狂いにも気づかなくなり、
健康度の低い人生を歩くことになる、
そんな予兆を早ばやと示してくれた研究だった。

栄養士として、どんな業績を残すかを
考えながら仕事をしている人は少ないだろうが、
60歳くらいから先の状態をイメージしておくことは意味がある。
職場のある人は、その職場にいたからこそ続けられることがあるだろうし、
フリーや開業して活動している人は、
その利点を生かすことを考えるだろう。
あるいは、いずれも、まったく違う道へ転進するケースも珍しくはない。
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今から20~40年前、
「クッキングスタジオ」を開設し、「フードドクター」を名乗った人、
食事サロンやマスメディアでの仕事を中心にする会社を興し、
「ヘルスプランニング」とネーミングした人、
ダイエットなどを支援する会社を設立し、「カロニック」と命名した人、
料理雑誌や書籍の栄養計算を一手に引き受ける仕事を始めるとき、
「メニューデータ プレゼンテーション」と名乗った人など、
どんな時代にも、自分の道を見つけ、歩き続ける人はいる。

そうした人のお1人、東畑朝子先生(フードドクター)には、
来年の1月10日、パルマローザ・ブラッシュアップセミナーで
お話しいただくことになったので、
もっとも先駆的なパイオニアの、力強いライフスタイルの一端に
接することができるだろう。

b0141773_0522292.jpg志のある人には、順風も逆風もない。
あるのは「わたくし風」だけである。

幕末に活躍した朱子・陽明学者、佐藤一齋は、
自著『言志四録』(げんししろく)にこう書いた。

少にして学べば、即ち壮にして為すことあり。
壮にして学べば、即ち老いて衰えず。
老いて学べば、即ち死して朽ちず。

(渡部昇一著 『ものを考える人 考えない人』 
三笠書房による)

いずれにしろ、大人である自分の動機づけは、
自分が主体となってするしかない。
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by rocky-road | 2008-11-10 00:49  

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