「見返り美人」に福がある。
去る5月9日(2015年)、
女子栄養大学を卒業した方々が作る
組織からのご依頼で、
「健康・食情報を、さらに魅力的にするメディア力
--リーフレットづくりのための編集入門--」
というセミナーの講師を担当した。
以前、
《食コーチングプログラムス》主催で
「給食便り」などを担当する栄養士を対象に
媒体作りのためのセミナーを
シリーズで開催したことがあったが、
http://palmarosa.exblog.jp/15633341/
http://palmarosa.exblog.jp/15944256/
http://palmarosa.exblog.jp/16717203/
http://palmarosa.exblog.jp/17050951/
今度はリーフレット(チラシ、1枚ものの印刷物)である。
栄養士および健康支援者が
こうした媒体作りにかかわるようになったのは、
健康の社会教育的な仕事の守備範囲が
広まりつつあることを意味する。
国民の健康を促進することを
活動目的にする組織や学会、研究会は多いが、
一般市民を対象とした場合には、
メディア作りを避けて通るわけにはいかない。
メディアというと、
真っ先にホームページが思い浮かぶが、
このメディアは、
「森に向けて矢を撃つがごとし」で、
それが森に住むシカやウサギに
命中する可能性はきわめて低い。
それを知ってか知らずか、
ホームページに費用と労力、
時間を費やす組織が
いかに多いことか。
無意味とは思わないが、
それに合わせて、
対象者のバッグやポケット、
本棚やファイルに収まるメディアを作る必要がある。
シンポジュウムや研究発表会、
各種イベントについても同じである。
合わせワザとして、紙ベースの媒体は欠かせない。
デジタルコミュニケーションが普及したとはいえ、
記憶に残る情報の伝達方法としては、
手から手へ、に変わりはない。
今回、女子栄養大学でのセミナーは、
そういうものへのニーズが
健康支援者の間で強くなってきた現われ、
という点で意義深いと思う。
(以下の写真は、東京浅草・三社祭)
今回のこのページは、
それをいうのがメインテーマではない。
このセミナーに参加された方々が
パルマローザのメーリングリストや
結果報告レポートページで、
適切な感想を述べている、
そのことについて触れておきたい。
http://www.palmarosa.jp/circle/report/index.html
4人の感想が掲載されているが、
その報告内容は見事である。
まずは正確な講義内容の紹介があり、
その次に感想がある。
この当たり前のようなことが
実際にはなかなかできない。
いきなり感想を書いても、
これに参加しなかった人には、
セミナー内容がわからない。
まずは、テキストに沿って項目をあげる。
このあたりの手順はみなさん心得ている。
講師からいうと、
その場でアドリブ的に言ったことは
あまり正確には覚えていない。
それを報告者たちが文字に残してくれている。
読んでみて、受け取り違いがないことに安堵する。
この資料価値は、講師には大きい。
復習の大切さは義務教育を受けている当時、
何度も教師から説かれたはずたが、
大人になると、極端にこれをやらなくなる。
日記も復習の場、つまりフィードバックの場であり、
アンケートの「ご感想欄」も、しかり。
上り坂の途上、
攻めているとき、
ノッているときには、
振り返りなどしている時間がない、
振り返っている気分になれない、
というのは、
100人中100人という程度の凡人の言い訳。
孔子にしろ、キリストにしろ、ソクラテスにしろ、
弟子たちに自分の言説をしっかり伝えている。
歴史上の人物の多くは、
フィードバックの達人でもあったのだろう。
食コーチング系、
パルマローザ系は、
フィードバックのトレーニングが充分。
考えてみれば、
自分の体験を、
自分自身や他者に語れない、語らないのは、
ザルで水をすくうような人生である。
体験はザルの目からこぼれ落ちてゆく。
歩いたあとに、足跡が残らない。
それではまるで幽霊ではないか。
幽霊ではない人には、
日記、ログブック、ハガキ、手紙、ホームページ、
聞き手、読み手……という、
足跡を残す相手やメディア、場がある。
フィードバックといえば、
4月29日に行なわれた写真教室のあと、
例年どおり、作品のコンテストを行なった。
金賞はなかったが、
銀賞1名、銅賞2名、入選3名という結果になった。
入賞者の受賞の声というのは
何度も読んだことがあるし、
自分自身も受賞のコトバを電話で求められて
興奮を押さえるのに苦労した経験もある。
が、影山さんのブログには、
選外の人のコメントが載っている。
http://palmarosa.exblog.jp/
世界にいろいろのフォトコンがあるだろうが、
選外の人のコメントを
かくもしっかりと求めた例は知らない。
しかも、どのコメントもしっかりしている。
たとえば、
<甲斐和恵さんは、こう書いている。
http://palmarosa.exblog.jp/
今後の課題は3つあります。
1.カメラの更新。
今のカメラは3年以上使っていますので、
ホワイトバランスや補正など、
購入した当初に比べると
機能が低下しているように感じていました。
(2015年5月17日現在、カメラを新規購入しました!)
2.もっと積極的に被写体を見つける。
身近な人物や風景だけで
自己満足しない。
フットワーク力も入選への近道!
3.6月の「ぶらカメラ」に参加しぜったいにリベンジする!
フィードバック、ここに至れり。
前を向いて進もう!!!
前に、前に。
でも、振り返って自分の足跡を確認しよう。
足跡には、次の1歩へのヒントがあるから。
見返る人の美しさは、浮世絵にも残っている。
by rocky-road | 2015-05-19 22:38