年賀状ウォッチング。
かつての東京周辺の正月三が日は、
多くの商店が休業状態になるので静寂を味わうことができた。
そんな中を自転車で走るのは爽快。
元旦か2日、自転車で走るのが恒例となっていた。
ディズニーシー、横浜、お台場などへ行った。
が、福袋の売り出しのせいか、
日本人がアクティブになってきたのか、
元旦の銀座あたりも、かなりの人出となった。
やむを得ず、今回は、近場のハイキングコースを
歩くだけにとどめた。
5日開催の、パルマローザ・ブラッシュアップセミナーの
準備にも追われていた。
おまけに、直前にプリンターが故障。
やむを得ず、近くの人にお願いして、
送信したデータをプリントアウトして
持ってきてもらった。
なまじっか手書きで書き足すことを考えたのが災いした。
セミナーの概要は
影山なお子さんブログ、
「スタンバイスマイル」にお任せするとして、
http://palmarosa.exblog.jp/
セミナー終了近くに、
なぜか、年賀状についての質問がいくつか出た。
「鉄は熱いうちに打て」というから、
ここでも、いくつかの事例を使って、
ことしの年賀状を見直しておこう。
いうまでもなく、
年賀状であれ、写真であれ、絵画であれ、
ビジュアルは大きいほどいい。
写真でいろいろの報告をしたいのはわかるが、
あまり絵柄が多いと、視線が分散してしまって、
印象が弱いものになる。
上の賀状には、写真が33点(くらい)も使ってある。
本人にはアドバイスしたことがあるが、
頑として自分流を貫いている。
こうなると自己満足以外の何物でもない。
同じ使い方でも、
上のように写真を1か所に集めると、
散らかった感じはなくなり、ビシッと決まる。
絵柄に自信やこだわりのある人は、
写真には「乗せネーム」(写真に字を乗せること)は
避けたほうがよいかもしれない。
なんとなくダイレクトメールっぽくなる。
写真が多すぎるのも疲れるが、
文字が多すぎる賀状にもストレスを感じる。
なぜなのだろう。
久々の情報交換の機会なのだから、
近況報告などをたっぷり書くのは当然ではないか。
それをうっとうしく感じるのはなせなのか。
それは、
字が小さくて、文字量も多く、
読むのに労力を要すること、
情報が自分や身内の話題に終始しがちのこと、
それを印刷して相手かまわず発信していること……
などによるものだろう。
つまり双方向コミュニケーションが成立しない。
息子が中学に入ったとか、
18年生きたネコが他界したとか、
庭の梅の木が枯れたとか、
アベノミクス効果が、
わが家にも現われ始めているとか、
ほとんどこちらと関係のない情報、
せいぜい親戚止まりの話題を、
何十年も会っていない相手に送っても、
よい反応が得られるわけはない。
読むほうも、そういうタイプの人の
「小さな、閉鎖的世界」の退屈さを
すでに学習ずみなので、
念を入れて読むことはあまりない。
実際、読まなくても、ほとんど支障はない。
が、個別的に見れば、
それも有効な健康行動。
年賀状の交換という、伝統的な文化活動に
参加することに意義がある。
互いに、支え合うとは、そういうことか。
ちなみに、公的な印刷物でも、
読み手を洞察しない文章は、
あまり読まれない。
編集者でも、そのあたりがわかっていない者が多い。
自分の写真を入れるのは、
近況報告としての賀状の意味がある。
それであれば、写真はしっかりしたものを使いたい。
ピンボケ、暗すぎるもの、構図の悪いものを
使わない勇気が必要だろう。
ここにあげたものは、まとまっている。
あるママは、娘の写真をアクション写真風に撮った。
彼女はアマチュアながら、ベテランカメラマン。
「ご家族写真」から脱皮している。
毎年のことだが、
干支にこだわる人は多い。
ダイバーの場合、午年には、
タツノオトシゴやウマヅラハギを使ったりする。
12年に一度の定番になる可能性はある。
年賀状に限らないが、
宛名が縦書きになっていながら、
映像は横位置、というパターンが少なくない。
なんとなくシラケる。
やはり、横位置の写真は、
切手面も横位置に使いたい。
こうなるのは、官製はがきの形式に由来する。
日本人の大半が横書きをする時代だが、
官製はがきの形式は縦書きが前提。
切手面を横に使うとき、
郵便番号の枠が邪魔になる。
この現実を受け入れて使いこなすには、
ハガキを縦に使いながら、
文章は横書きをする、という方式を
採用するのも一案。
そういう人も増えてきている。(写真上)
現在のところ、和風の祝語で横書きは少ない。
ここは辛いところ。
句点もないし。
そこで私は、自分の書体でゴム印を作った。
使用頻度を考えれば、
そう割高なものではない。
年賀状についての質疑のとき、
私がお年玉ハガキや切手を使わない理由を尋ねられた。
自分に興味がないだけだが、
「やはりお年玉はあったほうがよい」という
声なき声を聞いたような気がした。
自分で番号をつけて、
お年玉をつけようか、一瞬考えた。
が、全員当たりにする可能性、
全員外れにする可能性の
どちらもが考えられるので、
迷いは消して、現状を続けることにした。
2015年、
年賀状でも、お目にかかりましょう。
by rocky-road | 2014-01-08 00:18